2021年に発売された新型トヨタGR86/スバルBRZは、維持するのにどれくらいの費用がかかるのでしょうか。
まずハッキリしているのは、一般的なコンパクトカーよりもコストが高い、ということです。
たとえば新型GR86/BRZの使用燃料は、レギュラーガソリンではなく、単価が高いハイオク指定です。
新型GR86/BRZともにカタログ燃費は12.0km/Lで、燃費も"悪いほう"だといえます。
ゆえに毎月それなりのガソリン代がかかります。
ほかにも年1回の自動車税や、エンジンオイルの交換費用など……スポーツカーの所有にかかるコストをそれぞれ確認していきましょう。
「維持費が高くて家計が……手放そう……」なんて事態に陥らないよう、購入前におおよその支出額をイメージしておくことが大切です。
この記事では、
- 燃費とガソリン代
- 単価が高いハイオク指定
- レギュラーを給油しても壊れない?
- オイル交換の費用が高いのはなぜ?
- 排気量2.4Lの自動車税はいくら?
など、「新型GR86/BRZの燃費と維持費」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
新型GR86/BRZの燃費と維持費
新型GR86/BRZを所有するには、それなりのお金がかかります。
どうしてかというと、新型GR86/BRZにかかる燃料代やオイル交換費用、自動車税が、一般的なクルマ(国産コンパクトカーや軽自動車)よりも割高だからです。
ただし、その代わりに味わえる「FRスポーツカーを運転する楽しさ」を知ってしまえば、多少の出費はさほど気にならないでしょう。
維持費を多く払ってスポーツカーを所有するというのは、ちょうど、高い家賃を払って広くてキレイなアパートに住むようなものです。
つまり、リターンが大きい、ということです。
では新型GR86/BRZの維持にかかる、
- ガソリン代
- オイル交換費用
- 自動車税
これら3点についてそれぞれ詳しく見ていきましょう。
維持費としてはほかにも「駐車場代」などが挙げられますが、これはスポーツカーかどうかに影響を受けない(しかも地域によって金額の差が大きい)ため、今回は扱いません。
ほかのクルマよりもちょっと高い新型GR86/BRZのガソリン代、オイル交換費用、自動車税に絞ってお伝えします。
1. ガソリン代
新型GR86/BRZのカタログ燃費は、いずれも12.0km/L(WLTCモード)です。
もっとも燃費が良いグレードが12.0km/Lですので、たとえば11.7km/Lなど、選ぶグレード次第ではリッター12kmを下回ります。
新型GR86/BRZが搭載している水平対向エンジンには「燃費が悪い」という欠点があるため、燃費がイマイチな点は仕方ありません。
その代わり、水平対抗エンジンは重たいエンジンの重心を低くできることからスポーツ走行に適しています(あのポルシェも採用)。
「新型GR86/BRZはスポーツカーだから燃費より走りが大事だ」と割り切って考えましょう。
カタログ燃費36.0km/Lのヤリスハイブリッドと比較するのはナンセンスです。
ちなみに、新型GR86/BRZの使用燃料はハイオク(無鉛プレミアムガソリン)指定です。
ハイオクの単価は、レギュラーガソリンにプラス10円ほど、もしレギュラーが160円ならハイオクは170円といったイメージです。
では、新型GR86/BRZのガソリン代を計算してみましょう。
- 月間走行距離:800km(年間1万km)
- 燃費:12.0km/L
- ハイオク単価:170円
このような条件で算出すると、800÷12=66.7、つまり毎月66.7Lの燃料を消費することがわかります。
ハイオクの単価が170円で、66.7×170=11,339円です。
よって、新型GR86/BRZの燃料代は月々11,339円だと算出できました。
もちろん走行距離やガソリン価格によってコストは変わりますし、実燃費はカタログ値に劣りますので、一つの目安としてお考えください。
もし新型GR86/BRZの運転が楽しくて年間2万kmペースで走らせるとしたら、燃料代は倍の月々2万3千円ほどかかります。
参考までに、SUBARUレヴォーグSTI Sportの1.6Lターボ車(水平対抗エンジン)は、カタログ燃費が16.0km/L(JC08モード)となっています。
がしかし、街乗りメインの実燃費だと6.1km/Lをマークしたりします。
車種こそ違えどおなじスバルが製造する自動車ですので、新型GR86/BRZの燃費にも期待しないほうが良いでしょう。
ガソリン代を節約するには、
- あまり運転しない
- 安いガソリンスタンドを探す
- やっぱりコンパクトカーを買う
このあたりの対策が有効です。
ちなみに、新型GR86/BRZをハイオクではなくレギュラーガソリンで走らせることも可能です。
エンジンが壊れたりはしません(一部のレンタカーショップでは86の燃料にレギュラーを指定している)。
その代わり、エンジン性能を十分に発揮できなくなります。
たとえるなら、一流のマラソン選手に粗悪な食事をとらせるようなもので、満足な走りができません。
新型GR86/BRZが持つパフォーマンスを存分に発揮させるためには、ケチらずにハイオクを入れましょう。
2. オイル交換費用
意外とコストがかかるのがエンジンのオイル交換です。
なぜなら、新型GR86/BRZはオイル交換量が多く、またオイルの質にこだわると価格が高くなるからです。
だいたいの目安として、1回のオイル交換に1万円〜1万2千円ほどかかるとお考えください。
これはピットでの作業工賃も含めた金額です。
オイル交換のみで1万円、フィルター交換も行うと1万2千円、そんなイメージです。
オイル交換の頻度は「5,000kmの走行ごと」が一般的ですので、年間1万キロ走るなら年に2回交換することになります。
ちなみに、コンパクトカーなど一般的な車は1回のオイル交換を5千円程度で済ませられます。
新型GR86/BRZは約2倍のコストがかかるといって良いでしょう。
値が張る理由は先述のとおりで、
- オイル交換量が多い
- オイルの単価が高い
この2点が費用を押し上げています。
新型GR86/BRZのオイルを交換する場合、
- オイルのみ:4.8L
- オイルとフィルター:5.0L
これだけのオイルを使います。
アクアなら3.3L、アルファードでも4.3L程度ですので、その多さがお分かりいただけるはずです。
オイル交換を安く済ませるためには「品質が低くて安いオイル」を使う手がありますが、おすすめはしません。
まるで一級の競走馬を買ってきてショボい餌を食べさせるようなものだからです。
スポーツカーはエンジンの吹け上がりが命です。
新型GR86/BRZのエンジンを良好な状態に保って永く楽しく乗るためにも、オイルにはこだわりたいところです。
したがって、年に2回ほど生じるエンジンオイルの交換費用に関しては、その都度1万円ちょっと支払う覚悟をしておきましょう。
3. 自動車税
では最後に、新型GR86/BRZの自動車税を見ていきましょう。
自動車税は毎年1回、春にかかる税金です。
税額はエンジンの排気量によって決まります。
新型GR86/BRZのエンジン排気量は2,387ccですので、自動車税の額は43,500円です。
ヤリスやアクア、フィット、ノートなどの国産コンパクトカーの税額が30,500円であることを思えば、新型GR86/BRZの税額は「高い」といえるのかもしれません。
軽自動車は年額10,800円です。
ちなみに先代の86/BRZのエンジン排気量は1,998ccで、新型より小さく、ゆえに自動車税も36,000円に抑えられています。
おなじくスポーツカーのMAZDAロードスターは排気量が1,496ccで、自動車税は30,500円です。
ほかの自動車と比較しても、新型GR86/BRZの自動車税43,500円は「高いほう」です。
毎年4〜5月ごろになると、4万円オーバーの出費を思い、4万円あればできるあんなことやこんな買い物を想像し、ちょっぴり気分が下がってしまうかもしれません。
ちなみにもっとパワフルなスポーツカーの排気量および自動車税はというと、
- トヨタSupra 3.0L:50,000円
- 日産新型フェアレディZ 3.0L:50,000円
- 日産GT-R 3.8L:65,500円
- レクサスLC 5.0L:87,000円
ご覧のとおりとなっています。
世の中にはこれだけたくさんの自動車税を納めているオーナーがいる……そう考えれば、新型GR86/BRZの税額も(嬉々として払うとは言わないまでも)なんとか受け入れられるのではないでしょうか。
まとめ
アクアやヤリスハイブリッドを買えば、維持費を抑えられます。
普通車ではなくホンダN-BOXなどの軽自動車を買えば、さらに維持費を抑えられます。
がしかし、スポーツカー好きであれば「そういう問題ではない」はずです。
そう、スポーツカーならではの運転する喜びやスタイリングの美しさは、けっしてコンパクトカーや軽自動車では代えられません。
したがって、
- ガソリン代
- オイル交換費用
- 自動車税
新型GR86/BRZの所有にかかるこれらの出費はすべて"一度きりの人生を楽しむための投資"だと考えましょう。
ちょうど、スポーツ観戦を好きな人が高いチケットを買って良い席を確保するようなものです。
ちょっぴり高い維持費を払って「運転する楽しさ」を味わうのです。
とはいえ、収入や支出といった現実的な問題は無視できません。
新型GR86/BRZを買っても家計は大丈夫かどうか、維持できそうかどうかを確かめるためには、トヨタやスバルのウェブサイトで「無料シミュレーター」を試すのがおすすめです。
自分の好きなグレード、好きなカラー、好きなオプションをつけて、総額いくらになるのかをシステムに自動計算してもらい、くわえて返済シミュレーションを実施します。
たとえば、月々4万円を返済すると完済までに何年かかるだろう……頭金は……ボーナスは……といった具合です。
- 維持費
- 車両価格の支払い
これらをザックリ計算し、クルマにかかる合計の支出額を確かめて、維持できそうかどうかを判断してみてください。
大丈夫だと確信できたら、そのままウェブ上で新型GR86/BRZの試乗予約を行いましょう。
自らの手でステアリングを握って新型GR86/BRZを走らせれば、アドレナリンが脳からドバドバ放出されてテンションが上がり、購入の意思が固まること必至です。
ちなみに、ディーラーによってMT/ATどちらの試乗車が置いてあるかは異なります。
試乗車のトランスミッションもWebサイトから調べられますので、近所のディーラーにはどっちが置いてあるのか、試乗予約をする前にスマートフォンで併せてご確認ください。
クルマの下取り・売却で損をしないためのポイント
クルマの下取りや売却で損をしないために大切なのは、一社ではなく、複数の買取業者に査定してもらうことです。
実際、私がコペンローブを売却した際には、業者によって査定額に31万円の差がありました。
想定を超える査定額が出たら、
- グレードを上げる
- 高価なオプションを付ける
など、つぎのクルマ選びで贅沢ができるかもしれません。
査定=売却確定ではないので、気軽に愛車の価値をチェックしてみてはいかがでしょう。
一括査定:電話ラッシュを避けるには?
クルマを1万円でも高く売るなら一括査定がおすすめです。
たとえるなら、複数の企業から内定をもらい、条件が良いところに就職を決めるようなものだとお考えください。
比較して選べることに価値があります(安く買い叩かれずに済む)。
「一括査定はたくさん電話がかかってくるのでは?」
と不安な方がいるかもしれません。
たしかに一括査定に営業電話はつきものですが、イカプラは違います。
複数の買取店とのやり取りをイカプラが行うため、われわれは最高額を出した一社とだけ連絡を取ればOKです。
一括査定にありがりな"電話ラッシュ"とは無縁です。
- 煩わしい電話対応ナシ
- 比較して最高額で売却
ぜひ一括査定のいいとこ取りをしてみてください。
イカプラの無料一括査定はこちらです。
カーネクスト:現車確認ナシ
なかには、
「一括査定ではなく、気になる買取業社の査定額だけが知りたい」
という方がいるかもしれません。
カーネクストなら、来店不要、電話1本で契約まで行えます。
店舗へクルマを持ち込む必要はなく、実車査定のスタッフが自宅までやってくることもありません(本当に電話だけで完結する。申告と大きな相違がなければ減額ナシ)。
査定コストをカットして買取額に上乗せする、それがカーネクストの特徴です。
売却に手間や時間をかけたくない方におすすめです。
ちなみにカーネクストは、
- 10年以上前の車
- 走行距離が10万kmを超えた車
こうしたクルマも歓迎しています。
事故車や廃車にも強いカーネクストへの査定依頼はこちらです。
ガリバー:最短35秒カンタン入力
ガリバー無料査定の特徴は、
- 車種
- 年式
- 走行距離
など、カンタンな情報を入力するだけで買取金額の概算を知れる点にあります。
今後ほかの買取業社に査定してもらう際、「ガリバーの提示金額はこれですが……」と交渉材料に使うこともできます(手ぶらで挑むより交渉しやすい)。
愛車の買取相場を押さえておきたい方におすすめです。
ガリバーの査定額に興味がある方はこちらです。
- 一括査定のイカプラ
- 手軽に売却できるカーネクスト
- カンタン入力のガリバー
ぜひご自身に合ったサービスを選んでみてください。
迷ったら一括査定を選んでおけば間違いありません。
以上、新型GR86/BRZの燃費と維持費についてでした。
【結論】自宅のテレビで見る映画は安いがショボい、映画館で観る映画は大迫力だが高い。クルマもおなじ。新型GR86/BRZはガソリン代、オイル交換費用、自動車税がそれなりにかかるが、その代わりに得るものが大きい。怖気づくのはもったいない。どんどんEVにシフトしつつある昨今、ガソリン車に乗るなら今しかない。
ネット通販サイトAmazonでは、新型GR86/BRZに興味があるユーザーにこちらのムック本が売れています。
紙媒体が売り切れている場合、Kindle版(電子書籍)もご購入いただけます。
新型GR86/BRZのナビ・オーディオ事情に関して、当サイトにはこんな記事があります。
新型GR86/BRZの後部座席について、当サイトにはこんな記事があります。
新型GR86/BRZのMTの坂道発進をサポートする機能に関して、当サイトにはこんな記事があります。
新型GR86/BRZのオートマについて、当サイトにはこんな記事があります。
GR86の購入を後悔するリスクに関して、当サイトにはこんな記事があります。