手で顔をギュッギュッと押しつづければ、そのうち顔が小さくなるのでしょうか。
ちょうど、おにぎりに力を込めて元のサイズよりひと回り小さく圧縮するようなイメージです。
残念ながら、答えはノーです。
どれだけ力いっぱいアゴや頬骨を押しても、腕が疲れるだけで、モデルみたいな小顔になったりはしません。
というのも、骨格は変えられないからです。
人間の骨は硬く、たとえるなら白米を盛る茶碗のようなものです。
「小さくなれ」と顔を押す行為は、まるでお茶碗のサイズをMからSにするために両手で押すようなもので、意味がありません。
もし茶碗やマグカップに力をかけている人がいたら、「小さく出来っこないのに、なんてバカなことをしているんだろう。ほら割れた」と鼻で笑うのではないでしょうか。
私たちの骨格もおなじです。
骨にヒビが入ったり割れたり(折れたり)することはあっても、空き缶みたいに変形して小さくなることはないのです。
この記事では、
- 凝った筋肉をほぐすことなら可能
- 全力で顔を押さないほうが良い理由
など、「手で顔を押せば小顔になれるのか」をわかりやすく解説します。
意味のないオリジナル小顔術に時間と労力を費やさないよう、ぜひ参考にしてみてください。
押しても小顔にはなれない【顔が痛くなり腕が疲れるだけ】
顔の気になっているパーツ、たとえば長いアゴ、盛り上がった頬骨、出っ張ったエラ骨を手で押しても、それらが「目立たなく」なることはありません。
理由はすでにお伝えしたとおりで、骨を変形させるのは不可能だからです。
パワーが足りないとかそういう問題ではなく、骨はガラスのように硬いため、そもそも形が変わったりしません。
空のペットボトルみたいにベコッと凹んだりしない、ということです。
だから全力で顔の骨格に力を込めても、小さくなる前にバキッと骨が折れる(あるいはヒビが入る)だけです。
小顔になれる可能性はなく、おまけに危険なので、顔を押すのはやめておきましょう。
自力で小顔を目指すなら、骨格を変えようとして顔を押すのではなく、筋肉をほぐすためのマッサージ程度にとどめておくべきです。
顔を押して後悔した人たち
顔をギューギュー押して小顔になれた人はいませんが、押しすぎて後悔した人ならいます。
たとえば、耳の裏側にあるツボを指で押したところ、顔が腫れてしまったケースです。
押す際に力を込めすぎたせいで、組織を傷つけて炎症を引き起こしてしまったのでしょう。
本人は小顔になりたかったはずですが、腫れて大きくなっては意味がありません。
まるで健康を意識しすぎて(食品の添加物や農薬を気にするあまり)精神的ストレスを溜めるようなもので、逆効果だといえます。
それから世の中には、手で押していたせいで顔にニキビができたり、もっと酷いとシワができたりして後悔する人もいます。
事実、美容にこだわる人は「顔を強く擦るなんて論外」だと考えています。
だから彼/彼女らは洗顔時にも泡を軽く押し当てるだけで、けっして手でゴシゴシ洗ったりはしません。
そんなことをしたら肌が傷ついたり、シワの原因になったりするからです。
押しても小顔にはなれず、代わりにニキビができたり、おでこや目尻、頬の皮膚にシワができたりするだなんて、損な話だと思いませんか?
美しい顔になるどころか、余計なものが増えてしまっています。
こんなふうに後悔しないためには、顔を押さないことです。
小顔になるもっと確実な方法は他にあります。
そちらを試してみてはいかがでしょう。
小顔になる方法は2つ
ひとことで「顔が大きい」といっても、その原因は2つに分けられます。
- 脂肪のせいで大きい
- 骨格が大きい
それぞれの対処法を見ていきましょう。
まず、顔に脂肪がついているせいで輪郭が大きくなっている場合、これはダイエットをして痩せれば小顔になれます。
厳密にいえば、顔が(太る前の)元の大きさに戻ります。
ちなみに「顔痩せ」というのは幻想で、顔についた脂肪だけを落とす方法はありません。
たとえば膨らんだ風船があるとして、「上の部分だけ」を小さくしたりできないようなものです。
空気を抜けば風船全体が萎みますし、反対に空気を入れれば、風船全体が膨らみます。
私たちの体もおなじで、顔に限らず"部分痩せ"はできません。
ちょっと太ももだけ細くしよう、顔の脂肪だけ落とそう、肥満体型だけどくびれだけ作っちゃおう……すべて不可能な話です。
太れば全身に体脂肪がつき、痩せれば全身の体脂肪が減ります。
したがって顔の脂肪を落とすなら、
- 食事
- 運動
これらを意識して、生活を変えてみてください。
食事に関しては食べ過ぎを減らす(ひとまず間食をやめるだけでもOK)、運動に関しては散歩やジョギングを習慣にする、という具合です。
つづいては、脂肪ではなく、脂肪や筋肉の下にある「骨格そのもの」が大きい場合です。
こちらはすでにお伝えしたとおりで、私たちが自力でできることはありません。
手で押せば顔が痛くなり、おまけに腕が疲れるだけです。
場合によっては腫れたり、ニキビができたり、シワが増えたりします。
骨は茶碗のように硬いので、変形させることはできず、それでも無理やり押せば窓ガラスみたいに骨にヒビが入ります。
したがって骨をどうにかしたいなら、美容整形に頼るしかありません。
いわゆる「整形手術」というやつです。
美容外科手術を受ければ、
- エラ骨を削る
- 顎の骨を削る
- 頬骨を削る
- ついでに二重まぶたを作る
など、たいていの願いが叶います。
エラ骨が張っているのではなく、咬筋が発達しているせいでホームベース型の顔になっているなら、ボトックス注射を打つだけで筋肉を縮小させて小顔になれたりもします。
このように顔の大きさが、
- 脂肪によるものか
- 骨格によるものか
どちらが原因なのかによって、小顔へのアプローチは変わってきます。
まずは顔の大きさの"犯人"を特定し、有効な手立てを考えてみてください。
ダイエットか、美容外科か……この2択です。
「全力で押す」という選択肢はありません。
まとめ
小顔になるために顔を押すのは間違っています。
Mサイズのマグカップを強く握ってSサイズに変えようとするようなもので、無駄です。
そんなことをしても望む結果は得られません。
頬骨、あご、エラ、輪郭全体……気になっている箇所を押す前に、まずは大きさの原因を突き止めましょう。
すなわち、脂肪なのか骨なのか、です。
顔に余分な脂肪がついているなら、ダイエットして痩せれば小顔(太る前のサイズ)になれます。
間食をやめたり、野菜やタンパク質のバランスを見直したり、水溶性食物繊維を摂ったり、歩いたり、走ったりしてみてください。
顔が小さくなるだけでなく、全身がほっそりするのでスタイルが良くなります。
今よりも自分に自信が持てることでしょう。
もし骨格そのものが大きいなら、
- 美容外科手術を受ける
- 諦めて現実を受け入れる
このいずれかを選ぶことになります。
もしかすると心のなかに、整形手術にたいする偏見や抵抗があるかもしれません。
がしかし、鏡や写真にうつる自分の顔にたいしても抵抗があるわけで、いわば抵抗vs抵抗、どっちの抵抗を払拭するかが問題だといえます。
- 整形に抵抗があるから手術はしない
- 顔面に抵抗があるから手術を考える
どっちの抵抗がより強いのかは、人によります。
私たちの顔はドアでもボタンでもないので、押すのはやめておきましょう。
以上、顔を押せば小顔になれるのか、でした。
【結論】なれない。顔が腫れるか、ニキビやシワができるか、腕が疲れるか、内出血するか、骨にヒビが入るか。小顔になれず、不幸になるだけ。顔に脂肪がついているなら痩せること。骨格がデカいなら美容外科手術を受けるか、諦めて現実を受け入れること。いかなる場合でも「押す」という選択肢はない。解決策になっていないから。