YouTubeに動画を1本でもアップロードすれば、誰でもユーチューバーを名乗れます。
たとえるなら、株を買った人物がもれなく"投資家"を名乗れるようなものです。
事務所に所属する必要はありませんし、(運転免許の取得と違って)誰かにお金を払う必要もありません。
アイドルみたいに厳しいオーディションを勝ち抜く必要もありません。
医者のような資格や免許も、ユーチューバーには不要です。
規約により13歳未満の子どもがYouTubeチャンネルを開設することはできませんが、中学生や高校生なら可能です(つまりユーチューバーになれる)。
ユーチューバーになりたいなら、「オリジナル動画」を作成してYouTubeに投稿しましょう。
とはいえ、ひとことで「動画を投稿する」といっても、撮影にはどんな機材を使うのか、編集はどうやって行うのか、まず初めに何をすべきかなど、わからないことも多いはずです。
そこでこの記事では、
- YouTubeアカウント
- 動画のネタ
- 撮影機材
- 動画編集ソフトとスキル
など、「ユーチューバーになるために必要なもの」をわかりやすく解説します。
YouTuberデビューを果たすため、ぜひ参考にしてみてください。
YouTuberになるために必要なもの7選
ユーチューバーを目指すなら、まず以下の7点を準備しましょう。
- 顔出しする勇気と覚悟
- 動画のネタ
- 空間と時間
- 撮影機材
- 動画編集ソフト
- 動画編集スキル
- YouTubeチャンネル
上の要素はすべて必須であり、ひとつでも欠けたらユーチューバーにはなれません。
たとえるなら、1枚でもカードが欠けたらトランプで遊べないようなものです。
「YouTuberデビューに必要なもの」を確認しつつ、あわせて自分に適性がありそうか否か(やっていけれそうかどうか)もチェックしてみてください。
というのも、撮影機材や編集ソフトを一式買い揃えてから「やっぱり向いてないかも……」と挫折した場合、それなりの金額をドブに捨てるハメになるからです。
お金をムダにしないようご注意ください。
では、それぞれの詳細を見ていきましょう。
1. 顔出しする勇気と覚悟
ユーチューバーになるなら、ネット上に顔を晒す勇気と覚悟が必要です。
「いや、顔を出してないユーチューバーもいるけど?」
と思った方がいるかもしれませんが、人気ユーチューバーを目指すなら顔出しは"必須"です。
事実、有名ユーチューバーのほとんどは顔を出して活動しています。
顔をお面で隠したり、音声のみの動画をアップしている人もいますが、これは特殊な例だといって良いでしょう。
顔を隠して動画に出たところで、あなたの表情やリアクションが伝わらないため、視聴者の共感を得るのが難しくなります。
つまり、顔を出さないとハンデを背負って戦うハメになる、ということです。
競争が熾烈なYouTubeの世界で、わざわざハンデを背負って戦う必要はありません。
ただし、
- 胸が大きい
- 筋肉がムキムキ
こうした身体的特徴を持っているなら、顔を出さなくともそれなりの再生回数が見込めます。
たとえば某ピアノの演奏動画(演奏者の女性がバストを強調)が再生回数1,000万回を超えていたり、バストが大きい女性の調理動画が100万回以上再生されていたりします。
いずれも女性は顔出ししていません。
上のような身体的特徴がないなら(上のような"釣り動画"をアップするつもりがないなら)、顔を出して活動するのが良いでしょう。
顔を出して活動していれば、あなたの動画を見た視聴者が、「かっこいい/可愛い」といってチャンネル登録してくれるかもしれません。
ただし、知り合いにバレるリスクがある点は覚悟しておきましょう。
再生数やチャンネル登録数が少ないうちは"底辺YouTuber"だといって笑いものにされるかもしれませんが、成功すれば見返せるので、気にする必要はありません。
もちろん全員からバカにされるわけではなく、なかにはチャンネル登録して応援してくれる友人も現れることでしょう。
なお、ゲーム実況動画を配信する場合は顔出し不要です(プレイ画面を投稿するので)。
「絶対に顔出ししたくない」という方は、ユーチューバーではなく、ブロガーを目指すのが良いかもしれません。
2. 動画のネタ
お笑い芸人にネタが欠かせないように、ユーチューバーにも「動画のネタ」が欠かせません。
あなたが一流タレントであれば「モーニングルーティーン」や「ランチのメニュー決めに悩む姿」でもそれなりの再生回数を稼げるかもしれません。
がしかし、一般人がおなじことをしてもYouTube上に"ゴミ"を増やすだけです。
事実、トップユーチューバーと呼ばれる人たちは企画力に長けています。
一流ユーチューバーを目指すなら、あなたにも「面白い動画を考える企画力」が必須だといえるでしょう。
とはいえ、動画のネタをすべてを自分でイチから考える必要はありません。
事実、ユーチューバー同士のコンテンツの"パクリ"は日常茶飯事です。
新しいヒットコンテンツはすぐに多くのユーチューバーに真似されて、陳腐化します。
したがってある程度のパクリは"必要悪"ですが、だからといって他人のコンテンツをパクってばかりでは「新鮮味のある動画」は作れません(視聴者がわざわざあなたの動画を見る意味がない)。
人気コンテンツに自分なりのアレンジを加えるなど、動画に何らかのオリジナリティは欲しいところです。
発想力に自信がない方は、名著『アイデアのつくり方』を一読してみてください。
発想力、アイディア力、企画力は生まれつきの能力ではなく、スキルなので、知識で補強すれば高めることができます。
「ユーチューバーになりたいけど、動画のネタはまったく思いつかない……」
と悩む方は、ユーチューバーになりたいのではなく、本当はただお金が欲しい、有名人になりたいだけかもしれません(手段は何でも良い)。
YouTubeで成功している人たちは"動画投稿に取り憑かれた変態"ばかりなので、その程度の熱量では太刀打ちできず、挫折するのが関の山でしょう。
たとえるなら、金持ちになれそうだからといってサッカーをしている少年は、寝食を忘れてサッカーに夢中になる少年に勝てないようなものです。
3. 空間と時間
動画を撮影し、編集してYouTubeにアップロードするためには、空間と時間が必要です。
空間とは、動画を撮影する場所のことを指します。
部屋が狭いと撮影に支障が出ますし、生活感に溢れていると、視聴者は気が散ってコンテンツに集中できません。
トップユーチューバーは"豪邸"に住んでいたり、撮影スタジオとして住居とは別にアパートを借りていたりします。
が、駆け出しユーチューバーがいきなり彼/彼女らをマネるのは無謀です(ただ赤字を垂れ流すだけ)。
したがって、まずは自宅で動画を撮影することになるでしょう。
整理するなどして、撮影に使えそうな場所を確保しておく必要があります。
それから、動画の編集には(膨大な)時間がかかります。
どこまでこだわって編集するかによりますが、10分間の動画を編集するのに2〜10時間かかることもザラです。
事実、この地道な編集作業が嫌になって辞めていく新人ユーチューバーは少なくありません。
なぜなら、作業が大変なわりに、1円のお金にもならないからです(チャンネルを収益化するには条件を満たす必要がある)。
たとえば、週末にYouTube用の動画を撮影したとします。
仮に6時間かけて15分の動画に仕上げる場合、毎日1時間の作業で、週に1本の動画をアップロードできる計算になります。
もっと動画投稿のペースを上げるには、編集のクオリティを落とすか、作業時間を増やすか、外注するか、(仕事を辞めて)専業ユーチューバーになるしかありません。
月数万円の"お小遣い"が稼ぎたいなら、YouTubeよりも割りの良い仕事はいくらでもあります。
アルバイトなら働いたぶんだけ確実に時給をもらえますが、YouTubeは、どれだけ働いても収益化の条件をクリアできず、無収入の期間がつづくリスクがあります。
それでもYouTube動画を撮影したり、編集したり、企画を考えたりすることに時間を割けるかどうか、割きたいと思えるかどうか、バカバカしいと投げ出したくならないかどうかが「成功できるか否かの分かれ道」です。
空間と時間に関してまとめると、
- 撮影場所がない人
- 多忙で時間がない人
ご覧の人物は「ユーチューバーに向いていない」といえます。
撮影できる場所はあるか、編集に費やす時間はあるか、機材を買う前にぜひご確認ください。
4. 撮影機材
動画撮影に欠かせないアイテムは、カメラです。
とはいえ、高価なビデオカメラや一眼レフカメラを購入する必要はありません。
まずは手持ちのスマートフォンで撮影すればじゅうぶんです。
上のような専用機材を買い揃えるのは、YouTube動画でお金を稼げるようになってからでも良いでしょう。
撮影にはほかにも、
- 照明
- マイク
などを用いることもあります。
が、ひとまずスマートフォンで撮影してみて、足りないと思ったらマイクや照明を買い足せばOKです(不要だったら無駄になるだけなので)。
撮影した動画はスマートフォンで編集することもできますが、まるでスマホでExcelを操作するようなもので、画面が小さいぶん扱いにくく感じるはずです。
編集の作業効率を上げるためには、最低でもタブレット端末、できればパソコンを用意したいところです(画面サイズや処理速度が違う)。
ただし、世の中には「スマホだけ」で動画投稿を行っているユーチューバーも存在します。
とりあえずスマートフォンで編集してみて、窮屈に感じたらタブレットやパソコンに移行するのが良いかもしれません。
「撮影時にあると便利なもの」としては、スマホ三脚が挙げられます。
片手にスマホを持ったまま撮影するわけにもいかないので、三脚やスマホスタンドが自宅にない方は、撮影前に準備しておくことをおすすめします。
撮影機材については結局、撮影から編集までスマホひとつで可能だが、編集の作業効率を上げるにはタブレットやパソコンを用いたほうが良い、といったところです。
あわせて、スマホを固定するための三脚やスタンドをご準備ください。
Amazonでスマホ用スタンドを見たい方はこちらです。
5. 動画編集ソフト
撮影した動画は、公開前に編集する必要があります。
編集とは具体的に、
- 無駄なシーンをカットする
- BGMや効果音を入れる
- テロップをつける
こうした作業を指します。
なかには「編集ってしなくても良いの?」と疑問に思う方がいるかもしれません。
がしかし、映画やテレビ番組とおなじで、「無編集のYouTube動画」というのは基本的にあり得ません。
なぜなら、編集ナシの"ホームビデオ"みたいな動画など、見れたものではないからです。
編集ナシの動画は、味付けナシの料理も同然で、"人様に提供するようなものではない"といえます。
動画の編集に使うのは編集ソフト/アプリで、有料のモノもあれば、無料のモノもあります。
まずは無料編集ソフト/アプリを試してみるのが良いでしょう。
なぜなら、いきなりお金をかけ過ぎると、万が一挫折したときの金銭的・精神的ダメージが大きくなるからです。
スマートフォンで使える無料の動画編集アプリはつぎのとおりです。
- iPhone:Clips
- Android:VideoShow
ぜひインストールしてみてはいかがでしょう。
6. 動画編集スキル
動画編集アプリをインストールしても、「使い方」がわからなければ意味がありません。
たとえるなら、自動車にクルーズコントロールが付いていても、使い方を知らなければ意味がないようなものです。
撮影した動画の編集方法については、YouTube動画やネット記事で調べることができます。
いずれも無料で使い方を学べますが、書籍と違って「情報が分散的でまとまっていない」のがデメリットです。
動画編集に関する知識を体系的に学びたい方には、インターネットではなく、書籍からインプットすることをおすすめします。
ネット通販サイトAmazonでは、スマホだけで動画を撮影・編集したいユーザーに『スマホ1台で動画制作はじめます!』が売れています。
撮影や編集の基本はもちろん、プロっぽく見えるオシャレな演出方法も学べます。
撮影から編集、YouTubeチャンネルの運営方法まで網羅的に学びたい方は『YouTuberの教科書』をチェックしてみてください。
ユーチューバーという仕事の全体像が掴めるはずです。
動画に顔出ししたくない方には『“顔出しナシ”でYouTubeで稼ぐ本』がおすすめです。
「顔出しナシで稼ぐ」ことに特化した本なので、YouTubeでこっそりお金儲けしたい方はぜひ読んでみてください(間違った努力で時間をムダにしないために)。
ユーチューバー関連の本をもっと見たい方はこちらです。
7. YouTubeチャンネル
YouTubeへ動画を投稿するには、YouTubeチャンネル(無料)が必須です。
そしてYouTubeチャンネルを開設するには、Googleのアカウントが欠かせません(YouTubeはGoogleが運営するサイトなので)。
したがって、まずはGoogleアカウントを作成しましょう。
- 名前
- メールアドレス
- ログインパスワード
- 国籍
- 電話番号
- 生年月日
これらの情報を入力すれば、5〜10分程度でアカウントを作れます。
Googleアカウントができたら、YouTubeにアクセスし、チャンネル開設へと進みます。
YouTubeチャンネルの開設に際しては、おもに「チャンネル名」を決めるだけでOKです。
チャンネル名は後から変更できるので、あまり深刻に考えることはありません。
ほかのYouTuberを参考にしつつ、覚えてもらいやすい名前を考えてみてください。
撮影・編集した動画を自身のYouTubeチャンネルに投稿すれば、全世界の一般ユーザーに向けて公開されます。
ちなみに、チャンネル内では以下の情報を確認できます。
- インプレッション数
- クリック率
- 視聴回数
- 視聴維持率
インプレッション数とはサムネイル画像が表示された回数を、視聴維持率とはユーザーが動画をどれくらい継続して見たのかをあらわす指標です。
1本目の動画を投稿して以降は、こうした数字を見ては課題を見つけ、改善しながら「人気チャンネル/人気ユーチューバー」を目指すことになるでしょう。
動画を公開したら"終わり"ではなく、分析して改善点を見つける作業が"始まる"のです。
まとめ
YouTuberになるために必要なものは以下のとおりです。
- 顔出しする勇気と覚悟
- 動画のネタ
- 空間と時間
- 撮影機材
- 動画編集ソフト
- 動画編集スキル
- YouTubeチャンネル
「ユーチューバーになりたいけど、どうすればいいのかわからない」と悩んでいる方は、まず上の7つを準備してみてください。
なお、初心者ユーチューバーが最初に目指すべきは「チャンネルの収益化」です。
- チャンネル登録者数が1,000人以上
- 公開動画の総再生回数が直近12ヶ月で4,000時間以上
これらの要件をクリアできるまで、動画からお金を得ることはできません。
くわえて、収益化ポリシーに反するチャンネル(たとえば性的なコンテンツを扱っている場合)も広告収入が認められないためご注意ください。
収益化されたチャンネルにポリシー違反の動画を投稿した場合、チャンネルがBAN(停止)される恐れがあります。
たとえば、某グラビアアイドルのYouTubeチャンネル(水着で出演)は、肌の露出が多いために「収益化できていない」といいます。
趣味や宣伝として動画を投稿するならともかく、お金を稼ぐためにビジネスとしてユーチューバーになるなら、「YouTubeの収益化ポリシー」は熟読しておくことをおすすめします。
エロ系動画は再生数を稼ぎやすいキラーコンテンツですが、ポリシーに反するためお金に結びつかないのが実情です。
グレーゾーンの動画で視聴者を集めるのではなく(後になって後悔する恐れがある)、正々堂々とチャンネルの収益化を目指してみてください。
Amazonでユーチューバー関連の本を探したい方はこちらです。
ネット記事や動画と違って「体系的に知識をインプットできる」のが書籍のメリットです。
以上、ユーチューバーになるために必要なものでした。
【結論】顔出しする勇気と覚悟(出さなくてもOK)。動画のネタ。空間と時間。撮影機材。動画編集ソフトとスキル。 YouTubeチャンネル。それから、チャンネルが収益化するまで諦めない継続力。「なる」のは簡単だが、「稼ぐ」「続ける」は難しい、それがユーチューバー。
YouTubeのゲーム実況動画で稼ぎにくい理由について、当サイトにはこんな記事があります。