「おすすめの本を教えて」や「おすすめの小説ある?」などと他人に聞く人がいます。
「読書好き」を公言していると、こうした質問をされることも多いでしょう。
この記事では『「おすすめの小説」を他人に聞く無意味さ』を書いていきます。
なにかの参考になれば幸いです。
「おすすめの小説」を質問するな!
「趣味はなに?」の質問に「読書だよ」と答えると、たいてい「おすすめの本ってなにかある?」と聞かれます。
が、なにもありません。
おすすめの本などないのです。
「好きな小説はなに?」だったらまだわかります。私が好きな作品を答えればいいだけなので。
ところが、おすすめというのは、その人がどんなジャンルに興味があって、どんなジャンルには興味がなくて、などといった個人の嗜好を踏まえたうえで判断しなければなりません。
「知らんがな」という話です。
「おまえの好みなんか知らんがな」という話なので、おすすめの本を聞かれても、答えることができないんですよね。
もし「自分の頭で考えろ」みたいなタイトルの本があるとしたら、それをおすすめしますが。
どうせ読まない
優しい心をもった読書家は、「おすすめ本」をいくつか丁寧に教えてあげるのでしょう。
とても立派だと思います。私にはマネできません。
もちろんおすすめの本を伝えるのは自由ですが、教えてもらったヤツは、どうせ読みません。
この世に絶対などありませんが、これは限りなく絶対に近いといえます。
ほぼ絶対に読みません。教えても徒労に終わります。
ただ会話をつなげるために、深い意味も興味もなく「おすすめの本ある?」と聞いているだけなのです。
その証拠に、会話の最後に「おすすめした本のタイトルって覚えてる?」と抜き打ちチェックを実施してみてください。
まちがいなく「なんだったっけ?えへへ」となりますから。
なので適当に「ドストエフスキーの『罪と罰』だよ」などと伝えておけばいい。
読めるもんなら読んでみろ、ってなもんです。
質問サイトで聞くな!
もっと理解できないのが、質問サイトで「なにかおすすめの小説ってありますか?」という質問をする人。
個人情報はなにもなく、年齢や性別さえもわかりません。
5歳児に石田衣良の『娼年 』をおすすめするわけにいきませんし、80歳に『かいけつゾロリ うちゅう大さくせん』をおすすめするのも気が引けます。
なんの情報も開示せずに「おすすめ本を教えて欲しい」とは、いったいどういう了見なのでしょうか。
親切に答えている回答者もどうかと思いますが。
「みんなエスパーかよ!」といいたくなります。
面白い小説が読みたいなら
面白い小説が読みたいなら、アマゾンでジャンルを指定して、評価のランキングで並び替えてみてください。
サスペンスならサスペンス、恋愛なら恋愛のジャンルで評価されている作品が出てきます。
そこから選べば、ハズれを引くことはまずないでしょう。
これで、他人に頼らずとも自分で解決できます。
面白い本は自分で探すもの。 あなたの感性はあなただけのものなので。
まとめ
「おすすめの歌手を教えてください」
「おすすめの夕飯を教えてください」
これらの質問とおなじくらい「おすすめの本を教えてください」は漠然としていて、ナンセンスです。
こんな質問をされたら「自分で探せよ」といいたくなりますよね。「おまえの好みなんか知らんがな」と。
歌手や夕飯ではしないような恥ずかしい質問を、なぜか本だと平気でぶつけてくる人がたくさんいます。
「おすすめの小説教えてよ」って。
知らんがな、です。自分で探せ、です。
というわけで、おすすめの小説は他人に聞くものではありません。
そこのところをひとつよろしくお願いします。
以上、『「おすすめの小説」を他人に聞く無意味さ』でした。
私は羽田圭介の作品が好きです。