「電子書籍が有料なのはおかしい。紙代もインク代もかかっていないのに」という意見をネット上で目にしました。
私はアマゾンで電子書籍(有料)を出版しているため、この意見にたいして、思うところを書いてみました。
ひょっとすると「なんで有料なんだ!」という不満を持っている人がたくさんいるかもしれないので。
電子書籍はなぜ有料なのか
電子書籍が有料なのは、コンテンツを販売しているからです。
紙の束を買うわけではない
たとえば「肩こりを治す方法」という本を買う場合。
「肩こりを治す方法」を紙の本で買う人は、けっして紙の束がほしいわけではありませんよね。
だったらホームセンターでコピー用紙でも買っていればいい。
そうではなく、本に書かれている内容が知りたくて、書籍の内容にたいしてお金を払っているわけです。
本の価格はコンテンツの料金
つまり本の価格は内容の価格。
紙代、インク代、運送費など諸々の費用はおまけに過ぎません。
おなじ本で紙版と電子書籍版がある場合には、電子書籍のほうが少しだけ安くなっていますよね。
それは紙代、インク代、運送費などがかかっていないからです。
だからその分だけ安くしますよ、と。
電子書籍は数十円にすべき?
電子書籍が無料でないのは、コンテンツを買っているからです。
ですので、「電子書籍なんて数十円にすべきだ」という声もあるようですが、これも的を射ていないといえます。なにか勘違いしています。
「あなたは紙の束に1000円を支払っていたんですか?」と聞きたくなります。
私たちが買っているのは紙の束ではなく、情報です。
肩こりを治すための情報、お金持ちになるための情報、モテるための情報など。
そうした情報を買っているわけなので、媒体が紙であれ電子データであれ、たいした差ではありません。
私が出版した本について
記事のはじめに書いたように、私はアマゾンにて電子書籍を販売しています。
いわゆるセルフ出版というやつです。
電子書籍しかなく、紙の本バージョンはありません。
つまり完全に「コンテンツだけを売っている」状態。読者は紙の本という物質ではなく、私が書いた内容にお金を払ってくれています。
価格は300円以上に設定していて、購入してくれる人もいます(もっと増えると嬉しいのですが)。
総じて電子書籍はなかなか売れませんが、これもひょっとすると「なんで単なるデータに数百円も払う必要があるんだ」と納得していない人が多いせいなのかもしれません。
ですので、「本は紙の束ではなく内容に価値がある」のだということをご理解いただき、「そういうことなら」と私が出版しているショートショートをご購入いただけるといいなぁと思うのですが。
まとめ
電子書籍が有料で売られている理由について書いてきました。
自分でこんなことを書いておきながら、紙媒体と電子書籍版がおなじ価格の本を見ると、「なんでやねん」と思ってしまいます。
ときどきあるんですよね。両者の価格がまったくおなじ本が。
これはどうも納得できません。
紙代、インク代、運送費など諸々の費用がかかってないのに!って。
ですので、「電子書籍は安くあるべきだ」という考えはよくわかります。
よくわかりますが、さすがに数十円ということはない。
そこをご理解いただき、ご購入いただけると幸いです。
以上、電子書籍が有料の理由でした。
Kindle本は専用端末がなくても読めます。
ぜひ無料の専用アプリをインストールしてお楽しみください。
KDPのペーパーバック出版に関して、当サイトにはこんな記事があります。