成功のカギは右脳にあるのだそう。
この記事では、中谷彰宏著『右脳で行動できる人が成功する』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『右脳で行動できる人が成功する』の感想
率直にいって、本書を読んだのは時間の無駄でした。
内容が曖昧で根拠がありません。よくわからない持論が延々とつづきます。
「どうしたら右脳をもっと使えるようになるのか」を知りたくて本書を読んだのですが、具体的な方法がどこにもない。
右脳を使う方法ではなく、ただただ右脳人のすごさだけが記されていました。
「右脳人がすごいのはわかったから、右脳人になる方法を教えてくれ」ってなもんです。
右脳人はポイントを絞れる?
たとえば、本書には「右脳人はポイントを絞れる」という記述がありました。
無駄な部分をそぎ落として、要点だけをズバッと伝えられるというのです。
ぜひとも欲しい能力ですよね。
ところが、中谷氏のアドバイスはというと、ポイントを絞れ。以上。
- 右脳人はポイントを絞れる
- ポイントを絞れ
論理的にめちゃくちゃです。
サルでたとえてみる
上記をサルでたとえてみます。
- サルは木登りが上手だ
- 木登りを練習しろ
……いや。
読者は「サルになりたい」と思って本を読んでいるのです。
サルは木登りが上手かもしれませんが、木登りが上手な生き物がすべてサルなわけではありません。
原因と結果を混同しています。
同様に、ポイントを絞れば右脳人になれるのではなく、右脳人だから難なくポイントを絞れるわけです。
だったら、読者が知りたいのは「どうすれば右脳を上手に使えるのか」ということのはず。
で、その肝心な部分にノータッチなのが本書です。
右脳人のすごさ
「どうやったら右脳人になれるのか」は秘密のまま、ひたすら右脳人の凄さだけを叩きこまれます。
右脳人はつねに動いている、右脳人は省略が上手、右脳人は情報処理能力が高い、右脳人は……もうやめてくれ!
まるで、お金持ちは、お金持ちは……とただ自慢だけされて、お金持ちになる方法は教えてもらえないようなもの。
あまりいい気分ではありません。
まとめ
右脳で行動するということの説明もなければ、なぜ右脳でなければダメなのかも書いていない。
右脳と左脳の機能的なちがいについても触れず。
本書からはなにも得られませんでした。
しまいには「右脳を目覚めさせるために面倒なことを楽しめ。右脳人は面倒くさいことを楽しめるのだ」って、いや、楽しめたらもう右脳人だから。
得るものはありませんが、ツッコミの練習には最適です。
おかしいだろ!なんでやねん!いい加減にしろ!など。
お笑い芸人を目指している方にとっては有意義です。ツッコミどころが満載です。
あいにく私はお笑い芸人を目指していないため、本書を有効活用することができませんでしたが。
右脳で行動する人が成功できるのかどうかは不明ですが、本書を読んでも成功できないことは確かです。
以上、中谷彰宏著『右脳で行動できる人が成功する』を読んだ感想でした。