本書は「成功法則が嫌いな人が成功するための実用書」という位置づけです。
この記事では、神田昌典著『非常識な成功法則 お金と自由を持たらす8つの習慣』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『非常識な成功法則 お金と自由を持たらす8つの習慣』の感想
タイトルの通り、本書では成功するための8つの習慣が紹介されています。
すべてが役に立つわけではないものの、いくつか参考になるものがありました。
多くの成功法則は成功者に向けたもの
本書のなかで面白いと感じたのは、「成功法則は成功者に向けたものだ」という指摘です。
そのため、成功したい人が読んでも参考にならないどころか、逆効果になることもあるといいます。
たとえば、成功者の書いた成功法則にはきまって「謙虚であれ」と書かれています。
が、これから成功したい人間は謙虚になどなっている場合ではないというんですね。
むしろ謙虚だと不利になる。だからガンガン行こうぜ、ってな具合です。
それから、「お金で幸せは買えない」というのもそうです。
幸せも含めてなんでもお金で買えると思っていたほうがモチベーションが上がるので、成功するには好都合だといえます。
成功者がもっと成功するために
なんでも、成功者がもっとも恐れているのは「傲慢になり、天狗になってしまうこと」なのだそう。
だから成功しても謙虚にいこう。お金を目的にせず、他者に貢献していこう。
そんな穏やかな内容になってしまうんですね。
成功法則本は「成功してから」読むのが良いのかもしれません。
悪のエネルギーを利用すること
成功するためには、悪のエネルギー(見栄や虚栄心など)を活用すべきだと著者はいいます。
悪の感情は非常にエネルギーが強い。悪のエネルギーは殺人をも可能にしてしまう。
そんな強大な悪のパワーをうまく成功に向けられたら、とてつもない馬力を発揮しますね。
「世間を見返すため」など、ドロドロした動機は否定せず、むしろ積極的に使っていきたいものです。
著者はこれについて、すでに完成してしまっている人には書けない「悪」の部分をあえて書いている、と述べています。
ゆえに、一般的な成功法則とくらべて本書は非常識なんですね。
たいていの自己啓発書は「みんなの幸せのため」みたいな、崇高な動機をすすめています。
紙に書いた目標を眺めること
出た出た出ました。
「目標を紙に書け!」
この「目標は紙に書けば叶う」というアドバイスが、私にはどうしても理解できません。
多くの本に書かれているんですけどね。
書かれているんですが、どうもスピリチュアルの域を出ないように感じてしまいます。
もちろん、何度か試したことはあります。
新品のノートに「ポルシェ911を買う」と書いて、1日に3回ほど眺めました。
しばらく続けているうちに「うわっダマされた!」って思いました。
本書でも紹介されていて、ふたたび試してみたのですが、いまのところポルシェ911を買える気配はありません。
万年筆じゃなきゃダメとか、縦書きじゃないとダメとか、達筆じゃなきゃダメとか、もし細かいルールがあるなら誰か教えてください。
まとめ
参考になる箇所もあれば、参考にならない箇所もありました。
総じて「さほど目新しい感じはしない」といったところです。
個人的にはぼちぼちな本書でしたが、なかにはここに書かれているアドバイスにしたがって成功をおさめた人が少なからずいるそうです。
「成功者はたくさんの本を読んでいる」というので、そうした意味で、本書を読んでみるのも良いのかもしれません。
(たいへん常識的な価格ですし)
以上、神田昌典著『非常識な成功法則 お金と自由を持たらす8つの習慣』を読んだ感想でした。
成功法則についての本を多く読んでいる方は、ぜひ本書をおすすめします。
きっと、それらとは逆のアドバイスが書かれています。