ただ、ゴッホとピカソについて論じた本ではありません。
この記事では、山口揚平著『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』の感想
本書は、お金の本質について書かれています。
これからお金の価値が下がっていく社会において、どのように振舞うべきなのかということも書かれています。
もったいぶらず端的にいえば、「これからは信用が大事だよ」という、そういう内容です。
資本主義から信用主義にシフトしつつある世界の中で、どうすれば信用を貯められるのか。
「これからの社会をサバイブしていきたい!」と考える人にとって参考になる内容です。
個人として「価値や信用を創造する」ことが大事
これからの社会では、お金を貯め込むことの価値が薄れるといいます。
その代わりに、信用が重視されるようになる、とのこと。
この「信用」というキーワードはよく目にしますね。
「これからは信用の時代だ!」みたいな主張を(最近の自己啓発書では)よく見かけます。
「信用」はもともと大事でしたよね?
とはいえ、ここに来て急に「信用」が重要になったわけではありません。
- あのレストランはどのメニューも美味しい
- あのブランドのバッグはしっかりしている
- あの会社に就職すれば将来安泰だから
など、これまでも信用は大事なものだったはず。
よく知らないメーカーの洗剤は買わないし、やたら安い無名のお茶もなんだか怖い。
信用しているメーカーの商品を買っていたかと思います。
だから信用はこれまでもずっと大事で、ここで問題なのは、「個人」にまでその波がやってきたという点です。
つまり「個の時代」の到来です。
信用を高める方法
本書では、信用を高める方法について紹介されています。
いえ、むしろそれがメインです。
- 信用は短期間で築けるものではない
- 価値を提供しつづけること
- 私欲を減らすこと
- 一貫性があること
など、信用を得る際の注意点を知れることに、本書の価値があるといえます。
……だいぶ抽象的な話になってしまいました。
たとえばこのブログで信用を創造するなら、
- 価値ある記事を書きつづけ
- (稼ぎたいという)私欲を抑え
- 一貫したテーマの内容を扱う
ということになります。
あとは言葉遣いも注意ですね。
「そんじゃーね!」などといったなれなれしいブログは、信用できません。
まとめ
本書は「個人で活躍していきたい」と感じる人が読むべき内容かと思います。
そうでなければ、あまり役には立たないでしょう。
「社員として」ではなく「個人として」価値や信用を創造することが重要だと説いているからです。
ちなみに著者の山口氏は、
そろそろ会社辞めようかなと思っている人に、一人でも食べていける知識をシェアしようじゃないか 最新改訂版 (メディアワークス文庫)
- 作者:山口 揚平
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/04/25
- メディア: Kindle版
こうした「会社辞めようぜ」的な本を出版しています。
こんな本も。
つまり、独立を推奨する立場なんですね。
本書の根底にもやはり独立があります。
そうした点を踏まえた上で、本書に興味を抱いた方はぜひ読んでみてください。
以上、山口揚平著『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』を読んだ感想でした。
ちなみにピカソが金持ちだったのは「信用創造が上手だったから」です。