『早死にしたくなければ、タバコはやめないほうがいい』の要約と感想

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本書は「タバコを吸おう」と喫煙を勧めるものではありません。

ただ事実を示しているだけ、とのことです。

 

この記事では、武田邦彦著『早死にしたくなければ、タバコはやめないほうがいい』の要約と感想をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

『早死にしたくなければ、タバコはやめないほうがいい』の要約と感想

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まずは本書の要約から。

 

タバコを吸っても肺がんにならない。

タバコの副流煙は危険なものではないなど、タバコにまつわる負のイメージを、エビデンスに基づいて否定する。

 

ニコチンにはセロトニンやドーパミンの働きを補う作用があり、無理にタバコをやめるとうつになるリスクがある。

タバコを吸いながら健康的に生きる方法を考える。

 

以上がおもな内容です。

著者はタバコを吸わないといいます。

喫煙者だったら説得力に欠けていましたね。

 

タバコと肺がんの関係

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本書には、タバコと肺がんの因果関係について詳しく書かれていました。

 

喫煙率が下がっているのに肺がん死亡者数は増加しつづけていること。

肺がんは1種類ではなく複数の種類があること。

 

(喫煙者がなるとされる)扁平上皮がんは治癒の可能性が高いこと。

発展途上国では肺がんが少ないが、彼らもタバコを吸っていることなど。

 

肺がんの要因としては、

  • 粉塵
  • アスベスト
  • タイヤの削りカス
  • ディーゼルエンジンの排ガス

などが挙げられ、欧米で肺がんが多いのはディーゼルエンジンとの関連性があるかもしれないことなど。

(小動物を用いた実験ではタバコよりディーゼルエンジンの排ガスのほうが発がん性が高い)

 

タバコ以外の要因で肺がんになっても、その人物が喫煙者であれば「タバコのせい」としている点を著者は危惧し、警鐘を鳴らしています。

 

 

副流煙は有害なのか?

本書では、副流煙の有害性も否定されていました。

 

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なぜなら、副流煙だけに含まれる化合物は存在しないから。

 

喫煙者と濃度が違うものを吸い込んでいるだけで、タバコを吸っている本人よりも影響が少ないのは明らかであるとしています。

 

本人のほうが吸い込む煙の濃度が高く、肺の奥まで入っている、というわけです。

 

副流煙のほうが危険だ」といった話を聞いたことがあるのではないでしょうか?

著者曰く、それは誤りとのこと。

 

喫煙者を睨みつけるのは、やめたほうがいいのかもしれません。

 

喫煙者はなぜタバコを吸うのか?

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本書のタイトルには「タバコをやめないほうがいい」とあります。 

これは喫煙を促すものではなく、喫煙者が無理にやめることに反対しているんですね。

 

その理由として、神経伝達物質との関係性を挙げていました。

タバコに含まれるニコチンには、セロトニンやドーパミンの働きを補う力があるといます。

 

タバコを吸う人は、無意識にこの不足分を補おうとしているのではないか。

だとすれば、タバコをやめたらセロトニンやドーパミンが不足し、うつになる可能性がある。

 

向精神薬を飲むよりも、1日20本以内のタバコを吸ったほうが心身ともに良いのではないか。

これが著者の主張です。

 

水分が足りなくなったら水を欲するように、神経伝達物質の不足を、タバコで補うよう脳が指令を出している……。

喫煙者がタバコで精神のバランスをとっているとすれば、禁煙させるのは酷かもしれません。

 

まとめ

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私はタバコを吸わない非喫煙者です。 

喫煙歴もありません。

 

これまでタバコの煙が嫌いでした。

なぜなら、副流煙をスーパー有害物質だと思っていたから。

寿命を削る悪魔の煙だと思い、毛嫌いしていました。

 

が、本書を読んだことで、タバコにたいして寛容になったように思います。

「副流煙は危ないんだ」というのも、いわば思い込み。 

明確な根拠を示せるわけではなく、どこかで聞いた情報を信じているだけだったといえます。

 

著者は「統計のトリックに騙されるな」といいます。

喫煙者にキツく当たる前に、データに当たり、タバコの有害性を確認すべきなのかもしれません。 

 

以上、武田邦彦著『早死にしたくなければ、タバコはやめないほうがいい』の要約と感想でした。