特別な才能はない。
どこまでも好奇心が旺盛なだけ。
かの有名なアインシュタインは、自身についてこのように語ったそうです。
好奇心、失っていませんか?
この記事では、イアン・レズリー著『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』の要約と感想
まずは本書の要約から。
これからは豊かな好奇心の持ち主が求められる時代になる。
なぜなら、人間にあってコンピュータにないのが好奇心だからだ。
好奇心は放っておくとしぼんでしまう。
好奇心を失うと、退屈で頭の鈍い人間になる。
なにが好奇心を豊かにし、なにが好奇心を枯渇させるのかを明らかにする。
好奇心は職業上の成功を手にするためだけでなく、人生において深い喜びを得るためにも欠かせない。
以上がおもな内容です。
なぜ好奇心が重要なのか?
好奇心に満ちている学習者は、ものごとを深く、広く学ぶといいます。
結果として、異なる分野の知識を組み合わせて新たな知恵を生み出す創造性に富んでいることが多い。
これは人工知能がもっとも苦手としている仕事です。
本書の前提となる重要な箇所なので、もう一度書きます。
異なるジャンルの知識をくっつけて新たな発想を得るのに、好奇心が欠かせない。
コンピュータは好奇心を持たない。
好奇心のある者は今後も必要とされつづける。
こういう論理ですね。
好奇心を磨くことで、AIと差別化できるというわけです。
AIを抜きにしても、斬新な発想ができる人材はビジネスの場で重宝されるでしょう。
好奇心を抱くために必要なこと
好奇心は「情報の空白を埋めたい衝動」と言い換えられます。
したがって好奇心を抱くには、自分の知識に空白があることを自覚しなければなりません。
「自分はなんでも知っている」という思い込みを捨てる必要があるんですね。
ところが厄介なことに、人は「自分はなんでも知っている」と思いがちなのだと、著者は指摘します。
なんでも知っていると思うと、人はものごとにたいして無関心になります。
無関心は好奇心の対極ですよね。
自分の知識に空白があることを自覚しなければ、好奇心が目覚めることはありません。
プライドや傲慢さを捨てる必要があるといえます。
好奇心を持ちつづけるためには
好奇心を持ちつづけるためには、成功にあぐらをかかないことが肝心だといいます。
なぜなら、成功にあぐらをかくと既にある資源を活用することばかり考えてしまうから。
たとえばビジネスで考えてみます。
成功したということは、自分の考えや行動が正しかったということ。
だからこのままでいい。今のままで問題ない。
成功した人物はこのように考え、新しい知識を得ることを放棄しがちです。
これが「成功にあぐらをかいている状態」です。
成功した時点で持っていた知識だけでじゅうぶんだ、と考えてしまうんですね。
しかしこれでは時代の進歩に置いていかれます。
みんな洗濯機を使っているのに、自分だけ洗濯板でゴシゴシ洗っていた、なんて事態になりかねません。
成功しても傲慢にならず、「自分の知識には空白がある」のだと自覚すること。
これができれば(つまり謙虚でいられれば)、好奇心を失うことはなさそうです。
まとめ
好奇心の本質、歴史、好奇心とはなにかについて論じた本です。
子育て論だけでなく、大人になってからも好奇心を高められることを教えてくれます。
本書には、「食欲は満たされるが知的好奇心が満たされることはない」というメッセージがありました。
だから大きな満足感を与えてくれるのだ、と。
食べ歩きを趣味にするよりも、読書を趣味にしたほうが人生の満足感は高まるのかもしれませんね。
- お金にならないから
- 仕事に役立たない知識だから
などと打算的に考えず、気の向くままに興味があることを学んでみませんか?
以上、イアン・レズリー著『子どもは40000回質問する あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力』の要約と感想でした。