「コロナに負けるな」というフレーズをあちこちで見たり、聞いたりしていませんか?
コロナとは、新型コロナウイルス(COVID-19)のことを指しています。
ただ「コロナに負けるな」というキャッチフレーズが、何を意味しているのかはよくわかりません。
あなたは「コロナに負けるな」というフレーズの意味を、他者に説明できるでしょうか。
この記事では、
- コロナに負けるとはどういう状態か
- 負けないために何をすれば良いのか
など、「コロナに負けるなの意味がわからない件」について書きました。
ぜひ参考にしてみてください。
「コロナに負けるな」の意味がわからない件
「コロナに負けるな」というフレーズは、いまいち意味がわかりません。
というのも、「コロナに負ける」とはどういう状態なのかが、定義されていないからです。
- PCR検査で陽性だったら負けなのか
- コロナで命を落としたら負けなのか
- 商売が廃業に追い込まれたら負けなのか
どうなったら私たちはコロナに負け、どうなったらコロナに勝ったといえるのでしょう。
これだけコロナが蔓延しているのに、まだ負けていないといえるのかも不明。
定義できないのであれば、「コロナに負けるな」というフレーズは、何も伝えていないのとおなじです。
意味のない言葉を発信しても意味がありません。
「コロナに負けるな」の具体性のなさは、「勉強をがんばりたいです」という中学生の抱負に似ています。
「コロナに負けるな」は、中学生が考えたキャッチフレーズなのでしょうか。
「コロナに負けるな」に騙されるな
「コロナに負けるな」は、とりわけ経済活動の分野において多く使われています。
この場合、コロナウイルスの影響で商売をたたむことにならないよう頑張ろう、という意味を持っているようです。
ただいっぽうで、
- テレワーク
- フードデリバリー
- 動画によるコーチング
など、新型コロナウイルスによって新しい生活様式が確立されつつあるのは事実です。
つまり、時代は大きく変わろうとしているわけです。
たとえるなら今の状況は、馬車から自動車へと移動手段が移り変わった19世紀以降に近いのかもしれません。
馬車から自動車へ、時代が大きく変わっていくとき、馬車産業に携わっている労働者たちが「自動車に負けるな」と叫んでいたとしたら、あなたはどう思いますか?
時代の変化には抗えない
もはや労働者の努力でどうこうなる問題ではなく、時代の変化によって、馬車は人々から必要とされなくなったのです。
「コロナに負けるな」と奮起して現状を維持しているだけでは、「自動車に負けるな」と叫んでいた(かどうかは知らないが)馬車産業の労働者とおなじ運命を辿ってしまいます。
つまり、時代の変化に乗り遅れてしまう、ということです。
新型コロナウイルスが蔓延し、ソーシャルディスタンスという概念が広まり、人々は接触を避けるようになりました。
大きなゲームチェンジの瞬間です。
こうした重要な局面において、「コロナに負けるな」と鼓舞し、苦境に陥っている人たちと気持ちを通わせたところで、なんの意味もありません。
むしろ大きな損失だといえます。
コロナとの勝負を放棄する
新型コロナウイルスに立ち向かうのは、移動手段が馬車から自動車へ移り変わることに立ち向かうようなものです。
勝ち負けの定義は不明ですが、新型コロナウイルスは、勝とうとして勝てる相手ではないでしょう。
新しい生活様式へと移行しているのであれば、コロナとの闘いを放棄し、新しい生活様式に順応した商売へと鞍替えすることが重要です。
自動車が普及し、エアバッグを製造するメーカーが登場したように、今後のスタンダードにおいて必要とされる商売を私たちは探すべきであって、今の商売にしがみついて「コロナに負けるな」と叫んでいるだけではどうにもなりません。
まとめ
「コロナに負けるな」というのは、なんだか前向きな言葉のように思えます。
ですが実際は、中身のない空虚な言葉であって、なにも伝えていません。
「ウイルスが蔓延しているけど前向きな気持ちで過ごそう」という趣旨のことを伝えたいなら、そういえば良いのです。
ちょっと語呂は悪いけど。緊急事態。語呂を気にしている場合ではない。
わざわざ新型コロナウイルスの感染拡大にゲーム性を持たせ、勝ち負けで競う必要などありません。
死者が出ていることからわかるように、白熱した楽しい勝負などではないからです。
もしあなたが誰かにむかって「コロナに負けるな」という言葉を投げかけたいとしたら、内容がない無責任な言葉の代わりに、具体的なアドバイスをしたほうが良いでしょう。
たとえば飲食店経営者にむかって「テイクアウト一本に絞るべきだよ」と声をかけるといった具合です。
そうした意味において、「コロナに負けるな」を連呼している人たちが、誰に何を伝えたいのかがわかりません。
気を落とさずに、というメッセージだとしたら、余計なお世話です。
コロナに感染しないよう呼びかけたいなら、「手を洗え」のほうが効果的です。
商売を維持したいなら、「コロナにビビらずみんな出かけてくれ」と訴えたほうがいいでしょう。
経済活動の分野において多く使われていることから、「コロナに負けるな」の真意は、「コロナにビビるな」ということなのかもしれません。
以上、コロナに負けるなの意味がわからない件でした。
結論。コロナに負けるって、なんだ。コロナ肺炎で死んだら負けなのか、感染したら負けなのか、店が潰れたら負けなのか、勝敗はいつ決まるんだ、誰が勝敗をジャッジするんだ、途中経過はどうなんだ、コロナに勝てる見込みはあるのか、個人戦なのか団体戦なのか。定義すべき項目が多いけれど、発言している人たちには、何らかの基準があるのか。
新型コロナウイルスに関しては、「感染対策として時短営業するスーパー」も意味不明です。
コロナウイルスの最新情報チェックが、あなたにとって日課となっていませんか?