面白い映画、面白い小説、面白いブログ、面白いYouTuberなど、世の中にはさまざまな「面白いもの」が存在しています。
ですが、「面白いとは何か」と問われたら、明瞭な答えを出せる人はそう多くないのではないでしょうか。
作家・森博嗣が「面白さ」についtれ考察しているのが本書です。
この記事では、森博嗣著『面白いとは何か?面白く生きるには?』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『面白いとは何か?面白く生きるには?』の要約と感想
まずは本書の要約から。
面白さを生み出したい人にとって、本書は役に立つだろう。
なぜなら、面白さの定義、面白さが生まれるメカニズムについて本書には書かれているからだ。
面白さの本質を明らかにし、どうすれば人生を面白く生きられるかを解く。
以上がおもな内容です。
「面白さ」というテーマで本を書く上で、森博嗣ほど適した著者は他にいないでしょう。
なぜなら彼は、「面白さ」をとことん追求して生きている人物だからです。
自宅にジャイロモノレールを作ったり、プラモデルを作ったり。彼は自分が「面白い」と感じることばかりしている。
前半は「面白さ」の解説
本書の前半部分では、「面白さとは何か」が記されてます。
まず断っておくと、本書には「面白いものを作るノウハウ」が載っているわけではありません。
なぜなら、面白さは感覚的なものであって、こうすれば面白くなるといった技術的な手法やノウハウは存在しないからです。
もし面白さを生み出すノウハウが存在するとしても、誰も公開したりはしないだろう、とも著者は述べていました。
自分でそれを作って大儲けすれば良いので。
本書に載っているのは、あくまでも「面白さのパターン」です。
- 新しいもの
- 意外性
- 突飛さ
- 適度なズレ
- 興味深さ
など、さまざまな面白さについての考察が書かれていました。
面白いコンテンツなどを作りたい人、自らが面白くなりたい人にとって、本書は役立つ違いありません。
これまで感覚的になんとなく捉えていた「面白さ」の全体像を把握できるからです。
後半は「面白い人生」について
ところで、あなたは人生を楽しんでいるでしょうか。
本書の後半部分には、面白い人生を歩むためのアドバイスが載っていました。
まず著者は、「ひとりで楽しめる面白さ」を見つけることが大事だと述べています。
なぜなら、他者に依存した面白さは持続しないからです。
人間は歳を重ねるほど孤独になっていきます。
みんなでワイワイとバーベキューをやるのが趣味だとしても、その趣味がいつまでも続くことはないでしょう。
仲間は次々に結婚し、あるいは死んでこの世を去り、ベーベキュー仲間は一人また一人と減っていきます。
だからこそ、ひとりで楽しめることを見つけておくのが重要なのだそうです。
ひとりで楽しめる面白さを見つけた人は、死ぬまで面白い人生が約束されたも同然だ、と著者は述べていました。
たとえば読書は、ひとりで楽しめる趣味の代表格だといえるでしょう。
読書を楽しめるようになったら面白い人生が確約される、というわけです。
手始めにまず、本書を読んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
面白さの要素を細かく分解したり、人生を面白くする方法を説いたりしている内容でした。
- 面白いコンテンツを作りたい方
- 面白い人生を歩みたい方
などにとって、本書は参考になるはずです。
面白い人生というのは、自己満足できている人生だと言い換えることができます。
著者は「自己満足は悪いことではない。むしろ、自己満足以外の満足などあるのか」と主張していました。
他者からすればくだらない、無駄な、意味のない行為だとしても、あなた自身が面白いと感じて自己満足しているのであれば、なんら問題ないわけです。
つまらないブログを書いたり、つまらない人生を送ったりするよりは、楽しいほうが良いはずです。
楽しさを追求したいすべての人に本書はおすすめです。
以上、森博嗣著『面白いとは何か?面白く生きるには?』の要約と感想でした。
結論。面白さという曖昧な概念を、わかりやすく網羅的に文章化してある本。面白くありたい人、面白い人生を歩みたい人は読むべき。