以前にくらべて、自分の頭が悪くなったと感じていませんか?
たとえば、
- ミスが増えた
- 集中力が続かない
- 考えがまとまらない
- アイディアが浮かばない
- 記憶力が落ちた
- すぐ名前が出てこない
- ついボーッとしてしまう
といった脳の「不具合」を感じたとき、私たちは、頭が悪くなったかもしれないという不安に襲われます。
ただし、絶望することはありません。
なぜかというと、何らかの"つっかかり"があるせいで、脳が満足に機能していないだけだからです。
問題となっているつっかかりさえ取り除けば、われわれの脳は従来どおり100%のフルパワーを発揮してくれるはずです。
そこでこの記事では、
- 睡眠
- 運動
- 食事
という3つの要素に着目し、「冴えた頭脳を取り戻す方法」をわかりやすく解説します。
ふたたび自信を手に入れるため、ぜひ参考にしてみてください。
脳を活性化させるポイント3選
ソフトウェアをアップデートせずにスマホを使っていると、どこかに不具合が生じます。
ゆえにスマホを持つなら、定期的なアップデートが欠かせません。
私たちの脳もおなじです。
メンテナンスしなければ、じゅうぶんな能力を発揮できません。
結果として、
- 記憶力や集中力の低下
- 計算ミスの多発
といった残念な事態を招きます。
脳に本来のパワーを発揮してもらうために、
- 睡眠
- 運動
- 食事
これら3つの側面からアプローチしましょう。
しっかり寝て、運動をして、栄養のある食事をとれば、脳は不調を脱してフル回転するはずです。
1. 睡眠を優先する
睡眠は足りていますか?
睡眠不足は、脳の働きを妨げます。
なぜかというと、眠りには「脳内のゴミ掃除」をする役割があるからです。
私たちが寝ている間に、脳のなかではゴミ(老廃物)が捨てられています。
もし3〜4時間しか睡眠をとらなかったら、掃除が追いつかず、脳はゴミであふれかえります。
こんな"ゴミ屋敷状態"では、脳は満足に機能してくれません。
その結果、私たちはボーッとしたり集中力を欠くようになり、勉強や仕事でミスが増え、「頭が悪くなったかも」という不安に襲われます。
実際に頭が悪くなったわけではなく、睡眠が足りていないだけです。
だからこそ、毎晩7〜8時間を目安に眠り、脳をしっかり休めてあげましょう。
大切なのは、規則正しい生活リズムです。
週末の寝だめには意味がないので、毎日かならず7時間の眠りを確保しましょう。
就寝前のスマホに注意
就寝前にスマホやタブレット端末を使っていると、睡眠の質が落ちます。
その理由として、
- ブルーライトが脳を覚醒させる
- さまざまな情報が脳を刺激する
これらふたつが挙げられます。
眠る前にスマホをいじるのは、夕食前にポテチやドーナッツを食べまくるようなもので、よろしくありません。
最低でも1時間前、できれば布団に入る2時間前から、スマホの利用は禁止にしましょう。
もし23時に寝るなら、21時以降はスマホ使用NGということです。
- ブルーライトカット眼鏡
- ブルーライトカットフィルム
- ブルーライトカットモード
これらはすべて「ブルーライト軽減」の対策にはなりますが、「情報がもたらす刺激」はブロックしてくれません。
結局、脳が興奮し、睡眠の質がガクンと落ちてしまいます。
就寝前にはスマホやタブレット端末を使わず、代わりにストレッチや読書をして過ごすのがおすすめです。
リラックスして眠りにつけることでしょう。
もし、どれだけしっかり寝ても日中に激しい眠気に襲われる場合には、睡眠時無呼吸症候群を発症している恐れがあります。
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に大きなイビキと呼吸停止を繰りかえす病気です。
これは眠りの質を下げる厄介な病気なので、
- 呼吸器内科
- 耳鼻咽喉科
いずれかを受診し、治療しましょう。
「冴えた頭」を取り戻すのはそれからです。
ちなみに、
- 肥満
- 喫煙
- 過度の飲酒
これらはどれも睡眠時無呼吸症候群の発症リスクを高めるため、思い当たるフシがあれば、改善したほうが良さそうです。
2. 運動を習慣にする
ところで、日ごろ体を動かしていますか?
脳を鍛えるのにもっとも有効なのは、パズルゲームでも計算問題でもなく、運動です。
それも、有酸素運動が効果的です。
有酸素運動とはたとえば、
- ウォーキング
- ランニング
- サイクリング
- 水泳
こうした活動が挙げられます。
屋外ではなく室内で有酸素運動を行うなら、フィットネスバイクや踏み台昇降がおすすめです。
ちなみに筋トレは「無酸素運動」なので、脳はさほど鍛えられません。
ただし体はムキムキになります。
では、頭を良くするためには、いったいどれくらい有酸素運動をすれば良いのでしょうか。
スウェーデンの精神科医アンダース・ハンセン氏によると、「ランニングを週に3回、45分以上行う」のが望ましいといいます。
もちろんさらに運動しても構いませんが、体力がつくだけで、脳の機能はさほど高まりません。
つまり脳を鍛えたいなら、「週に3回、45分以上のランニングがベストだ」ということです。
ランニング以外だったら?
もしヒザの調子が悪かったりして走れそうになければ、30分のウォーキングでも大丈夫です。
何もしないよりはずっと有効です。
脳を鍛えるために体を動かすなら、
- 有酸素運動
- 5分間だけでもOK
- 心拍数が上がる強度
- できれば午前中に行う
- なにはともあれ継続すること
これらのポイントを意識してみてください。
なるべく多くの要素を押さえつつ、できそうな運動を習慣化すれば、迷子になっていた集中力や記憶力が戻ってくることでしょう。
運動をすると体が疲れるので、心地よい疲労感とともにグッスリ眠れます。
有酸素運動は、脳にとって欠かせない睡眠にも良い影響をもたらす、ということです。
立って活動してみる
勉強の集中力、仕事の生産性を高めるには、立って行うのが有効です。
自宅で脳をフル回転させて勉強や仕事に取りくむために、スタンディングデスクを買ってみてはいかがでしょうか。
立っていればダラダラしません。
立っていると全身の血行が良くなり、脳の血流量も増えるので、頭がシャキッとします。
立位は足腰のトレーニングになるだけでなく、肩こりや腰痛の予防にも効果的です(座っている状態よりも負担がかからないので)。
1〜2万円の予算があれば、ネット通販で好きなスタンディングデスクを買えます。
脳のためカラダのため、ぜひご検討ください。
3. 食事を変える
しっかり眠って、たっぷり運動をしていても、栄養が足りていなければ脳はじゅうぶん機能してくれません。
栄養不足に陥った脳というのは、バッテリーが切れたスマホのようなものです。
スマホを充電するのとおなじように、エネルギーが切れた脳にも栄養を与えてやらなければなりません。
では、私たちの脳にとって重要な栄養とはなんでしょう。
脳がはたらく上でとくに大切なのは、ビタミンBです。
ビタミンBには、脳内で情報伝達物質の合成をサポートする働きがあります。
もしビタミンBが足りていないと、頭がボーッとし、集中力はガクッと落ちます。
ビタミンBには、
- B1
- B2
- ナイアシン
- パントテン酸
- B6
- B12
- 葉酸
- ビオチン
といった種類があり、すべて合わせて「ビタミンB群」と呼びます。
ビタミンBは、単体というよりもお互いに助け合って働く栄養素なので、 食事だけでなく、サプリメントを活用するのもひとつの手です。
ちなみに、脳へのエネルギー供給をサポートするのはB群のなかでもビタミンB1で、
- 肉類(豚ヒレ肉)
- 魚介類(うなぎ)
- ナッツ類(カシューナッツ)
といった食材に多く含まれています。
ただし先述のとおり、ビタミンB群はまとめて摂取してこそパワーを発揮します。
たとえるなら、能力の高いゴールキーパーが1人だけいても、サッカーの試合に出られない(つまり意味がない)のとおなじです。
サプリメントをうまく摂りつつ、脳の栄養不足を防ぎましょう。
ビタミンB1は運動のほか、ジュースやスナック菓子、カップ麺、アルコールの摂取によっても消費されます。
不足しないようご注意ください。
Amazonではナウフーズのサプリメントが売っています。
ナウフーズは、サプリメントの本場アメリカのブランドです。
国産のサプリメントは含有量が少なくて話にならないため、含有量が多く、品質も高いアメリカ産のサプリメントをおすすめします。
日本と違ってアメリカには国民皆保険制度がないので(医療費は全額自己負担)、アメリカ人の多くは、病気にならないよう予防に力を入れています。
病院へ気軽に行けれないからです。
ゆえに、サプリメントを飲む人が多く、高品質なサプリが揃っている、というカラクリです。
ひとまず、
- 睡眠
- 運動
- 食事(栄養)
この3要素を意識して過ごしてみてください。
「頭がよく働く。集中できる。かつての感覚に戻った」そんな喜びが感じられるはずです。
以上、「頭が悪くなった」と感じたら試したいこと3選でした。
【結論】7時間は寝ること。就寝前にスマホをいじらないこと。有酸素運動を習慣とすること。栄養のあるものを食べること(とくにビタミンB群)。脳も臓器のひとつなので、気遣ってあげないとダメになる。
【参考文献】
『家庭の医学 ハンディ版』主婦の友社、2020年
アンダース・ハンセン『一流の頭脳』サンマーク出版、2018年
陳冲、望月泰博『頭を良くしたければ体を鍛えなさい 脳がよろこぶ運動のすすめ』中央公論新社、2020年
飯田薫子、寺本あい『一生役立つ きちんとわかる栄養学』西東社、2019年
満尾正『食べる投資 ハーバードが教える世界最高の食事術』アチーブメント出版、2019年
藤川徳美『心と体を強くする! メガビタミン健康法』方丈社、2020年
Amazonでは、こんな本が売っています。
「運動がどれだけ脳に良いか」が、研究結果をもとにわかりやすく解説されています。
運動のモチベーションを高めるのに役立つ"メンタルの栄養ドリンク"みたいな一冊です。
読んだら体を動かさずにはいられません。
じっとしていることが「損」に思えてきます。