2021年4月にデビューした新型ヴェゼル(2代目)には、4つのグレードが用意されています。
- G
- e:HEV X
- e:HEV Z
- e:HEV PLaY
このうちもっとも安いのはガソリンモデルのGで、車両価格は227万9,200円(FF・税込)です。
新型ヴェゼルのルックスや内装に惹かれて購入を決めたなら、お買い得なGがおすすめです。
ただし、ハイブリッドモデルに比べてパワーが劣るため、峠道や高速道路では不満を覚えるかもしれません。
街乗りがメインなら、Gでじゅうぶんです。
この記事では、
- ガソリンかハイブリッドか
- XとZ、PLaYの違い
など、「新型ヴェゼルはどのグレードがおすすめなのか」をわかりやすく解説します。
ほんとうに適した1台を選ぶため、ぜひ参考にしてみてください。
新型ヴェゼルはどのグレードがおすすめか
もし新型ヴェゼルが納車されたら、どのような使い方をしますか?
峠道や高速道路といった「パワーが必要な道」を走る機会がほとんどないのであれば、ガソリンモデルのGがおすすめです。
というのも、4グレード中Gはもっともリーズナブルだからです。
価格を比べてみると、
- G(FF):227万9,200円
- e:HEV X:265万8,700円
このように、一番下のハイブリッドモデルよりも、Gのほうが38万円安く買えます。
パワートレーンの違いだけで、内外装の装備に差はありません。
燃費が良いのはハイブリッド車ですが、
- G(FF):17.0km/L
- e:HEV X:25.0km/L
差はこの程度しかなく、ガソリン代の安さで"元を取ろう"とするのは非現実的だといえます。
それでもハイブリッドを選ぶとしたら、経済性ではなく(車両価格が高いので)、パワーを決め手とするべきです。
ハイブリッドモデルの比較
ハイブリッドモデルには、
- e:HEV X 265万円
- e:HEV Z 289万円
- e:HEV PLaY 329万円
この3種類が存在しています。
走行性能(馬力やトルク)に違いはなく、装備だけが異なっています。
もしガソリンのGではなくハイブリッドを希望するのであれば、3グレード中もっとも安価なXがおすすめです。
e:HEV Xの装備はGとすべて共通で、パワートレーンだけが異なっています(ハイブリッドはモーターを搭載している)。
最上級のPLaYは無視して構いません。
これは高級志向の一部ユーザーを狙った商品で、早い話が「贅沢」だからです。
ちなみに、PLaYを買うだけの予算があれば、トヨタの高級SUVハリアーのガソリンモデルも買えます。
ハイブリッドで悩むとしたら、
- e:HEV X 265万円
- e:HEV Z 289万円
この2つのグレードです。
ではここから、中間グレードのZにあって、下位のXにはない装備や機能を見ていきましょう。
ハンズフリーテールゲート
Zのリアゲートは、ボディ下に足をかざすと自動で開きます。
「ハンズフリー」の名の通り、手でゲートを開ける必要がありません。
クローズ用の予約ボタンを押しておけば、車から離れたときに自動でゲートが閉まります。
たとえるならこれは、自宅内のドアすべてを自動ドアにするようなもので、ナンセンスです。
ドアが自動で開閉するのは便利かもしれませんが、手動でも困りません。
ここに追加料金を支払うくらいなら、出費を抑えて「手で開け閉め」したほうがマシです。
リアゲートくらい、私たち自身の手で開け閉めしましょう。
わざわざお金を払ってまで運動不足に拍車をかけることはありません。
よって、ハンズフリーテールゲートは不要です。
シーケンシャルウインカー
ハイブリッドの上位2グレード、ZとPLaYのみ、フロントウインカーがシーケンシャルとなります。
シーケンシャルとは、いわゆる「流れるウインカー」のことです。
これは好みの問題ですが、世の中にはシーケンシャルウインカーを「ダサい」と捉えている人も少なくありません。
ウインカーが流れる必要はなく、シーケンシャルに高級感があるわけでもありません(軽自動車でも採用されている)。
つまり、流れないウインカーのほうが無難だ、ということです。
流しそうめん、流れるプール、流し目、回転寿司、私たちはあらゆるモノを流すのが好きなようですが、だからといってウインカーまで流すのはやり過ぎです。
よって、シーケンシャルウインカーは不要です。
Gとe:HEV Xに装備されている伝統のカッチンカッチン式こそ、ウインカーの原点にして頂点だといえるでしょう。
18インチアルミホイール
上位モデルのZとPLaYには18インチ、お手頃なGとXには16インチのホイールが、それぞれ標準装備されています。
グレードによるホイールの差は1インチが一般的ですが、ホンダの新型ヴェゼルでは2インチの違いがあります。
これは見た目のかっこよさに影響していて、インチが大きいほうがクールに見えるのはいうまでもありません。
だからこそ田舎のヤンキーは、こぞって愛車をインチアップしたがります。
あえてGとXのホイールをショボくすることで、Z以上の高いグレードを売ろうとしているホンダの魂胆が透けて見えるかのようです。
が、ホンダの策に乗るべきではありません。
アルミホイールは16インチでじゅうぶんです。
インチが大きいほどスタイリッシュに見えますが、そのぶん足回りが硬くなり、乗り心地の良さが損なわれます。
乗り味がマイルドでゴツゴツしていないのは、インチが小さいほうです。
どうしてかというと、ホイールの径が小さいぶん、タイヤが厚い(空気が多い)からです。
クッション性が高い、とも言い換えられます。
ですので、インチがデカいほど良い、という単純な話ではありません。
デメリットもあります。
ちょうど、ハイヒールを履いていると脚が美しく見える代わりに、歩きやすさが犠牲になるようなものです。
18インチのホイールのほうがかっこよく見えますが、代償として、乗り心地が犠牲になります。
私たちは大人の選択をしましょう。
物事を「中身」で判断する大人は、16インチのホイールを選びます。
シートヒーター
Z(中間グレード)の運転席と助手席には、シートヒーターが標準装備されています。
が、ヴェゼルには必要のない装備です。
もし肌寒い夜にオープンカーの屋根を開けて走るなら、シートヒーターは欠かせません。
シートヒーターがあれば、まるで露天風呂に浸かっているかのような極楽気分でオープンドライブを楽しめます。
ただし新型ヴェゼルはご承知のとおりオープンカーではないので、車内が寒かったらエアコンのスイッチを入れれば事足ります。
シートヒーターを使うまでもありません。
たとえるなら、エアコンがついている部屋に床暖房が必要ないようなものです。
新型ヴェゼルe:HEV Z、PLaYは、エアコンと床暖房をどちらも備えているも同然で、これは便利を通り越して「過剰」です。
求めてもいない過剰な装備にお金を払うことはありません。
よって、シートヒーターは不要です。
まとめ
ガソリンモデルのG、ハイブリッドのエントリーモデルe:HEV Xには、必要十分な装備がそろっています。
シートベルトが別途有料オプションだとか、ブレーキペダルが発泡スチロール製だとか、スピードメーターの隣に広告が表示されるだとか、そういった重大な欠点はありません。
お手頃なグレード、松竹梅でいう「梅」のグレードでもなんら問題ない、ということです。
よほどの見栄っ張り以外、ZやPLaYを買うことはありません。
上でご紹介した他にも、細かな差異はいくつかあります。
GとXの後部座席には充電ジャックがついていない、オートライト機能がない(手動)、などです。
がしかし、どれも瑣末で、あってもなくても大差ないといえます。
e:HEV XとZの価格差24万円を考慮すれば、この装備差に24万円を払う価値はないでしょう。
ちなみに、上・中・下3つの選択肢があるとき、人は中を選びやすいとされています。
これはマーケティングでは常識です。
だからホンダとしても、一番売りたいのは中間グレードの「e:HEV Z」であるはずです。
下のXはあえてショボくして魅力を抑え、最上級のPLaYは、Zをお得に見せるためのお飾りに過ぎません。
こうしたホンダのマーケティング戦略に乗っかるかどうかは、私たちの自由です。
ディーラーへ行けば、営業スタッフはPLaYを宣伝し(Zを安く感じさせるため)、Xの物足りなさを嘆き、Zを勧めてくることでしょう。
そんな策略に乗せられることなく、ガソリンならG、ハイブリッドならe:HEV Xを買うのがベストです。
エアコンが設置してある部屋に、床暖房まで追加するのはバカげています。
私たちは、寒さに弱い熱帯魚ではありません。
以上、新型ヴェゼルはどのグレードがおすすめなのか、でした。
【結論】ガソリンモデルのG(FF)227万円。ハイブリッドはたしかに燃料代を抑えられるものの、初期費用が高いのでお得ではない。もしハイブリッドカーにこだわりがあるなら、世界最高のハイブリッド技術を持つトヨタの自動車がおすすめ(ヤリスクロスとか)。ホンダのヴェゼルならX。
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ホンダコネクトの機能と必要性に関して、当サイトにはこんな記事があります。