組織のなかで働くことに疲れた。もっと自由に自分らしく働きたい……など。
理由はともかくとして、あなたは会社を辞めたいと思っていませんか?
この記事では、山口揚平著『まだ「会社」にいるの?』を読んだ感想をご紹介します。
本書を読めば、独立するイメージが湧くかもしれません。
『まだ「会社」にいるの?』の感想
本書は、「会社を辞めたいけど辞める勇気がない」と悩む人の背中を押してくれる本です。
著者は30歳で独立したそうで、自身の経験についても書いてあります。
あなたの周囲には、独立してフリーランスとして活躍している人はいますか?
もし身近にいなければ、なかなか経験者の話を聞く機会ってありませんよね。
そんな「フリーランスの知り合いがいない」という方にも本書はおすすめです。
独立前に考えておくべきこと
会社を辞めてフリーになる前に考えるべきことが2つあるそうです。
- 自分にできること
- 固定費を下げた生活
1つ目の自分にできることとは、フリーになってどんなスキルで生きていくのかという肝心な部分ですね。
活かせるスキルがないまま退職すると、たぶん路頭に迷います。
もしスキルがない場合は「在職中に見つけておけ」と著者はいいます。それまでは独立すべきでない、と。
まぁ当然のことですが。
それから2つ目は固定費を下げた生活のシミュレーションです。
フリーになると収入が不安定になります。独立直後はまともな収入が得られないこともあるでしょう。
ですから、支出はなるべく絞ったほうがいい。
現在よりも生活水準を落として、どれくらい出費が減らせるのかを計算しておくわけですね。
しばらくは節約生活。タバコも競馬も我慢です。
場合によっては、いまよりも家賃の低い物件に引っ越すなど。
生活費をガッツリ削るなら、まずは家賃からですね。
独立は誰にでもできる
著者は「独立は誰にでもできるスキルである」と主張しています。
独立は向き不向きといった問題ではない。やろうと思えば誰だってフリーで生きていけるのだと。
その根拠として著者は、1960年代の日本社会は60%が独立事業者だったことを挙げていました。
が、時代がちがうので、単純に比較するのは難しいでしょうね。
室町時代に武士がいたからといって、21世紀も「武士として食べていけれる」わけではありませんので。
なお、著者の山口氏は本書のほかにも独立系の本を出しています。
ですので、あくまでも著者の立場上は「独立は誰にでもできる」ということにしておいたほうが都合がいい、のだということも忘れてはいけません(才能だとしたら本が売れなくなる)。
精神的に耐えられる?
たとえば精神面を考えてみてください。
会社を辞めて安定収入がなくなるわけです。
あるいは、とつぜん収入がガクンと落ちてしまうこともあるでしょう。
こうした不安定な状態で仕事に邁進できるか、不安に押し潰されてしまうのか。
これは本人の性格によりますよね。
で、こうしたところにフリーランスの向き不向きがあると思うのですが。
ですので、著者の「独立は誰にでもできるスキルである」という主張には、100%賛同しかねます。
まとめ
独立がスキルか才能かはともかくとして、いつかフリーランスになりたいと考えている人にとって本書は参考になります。
不安をコントロールする方法、リラックス方法、独立時に必要な貯金額、友人に仕事を依頼されたときの注意事項など。
フリーランスを目指しているのなら、知っておいて損はありません。
いえ、知らないと損です。
もしあなたが他者に貢献できるスキルを持っていて、独立に興味があるなら、ぜひ本書を読んでみてはいかがでしょう。
収入に限度がない。それがフリーの魅力だそうです。
自分の限界収入に挑んでみませんか?
以上、山口揚平著『まだ「会社」にいるの?』を読んだ感想でした。
私はまだ……会社にいるの。