この記事では、浅田すぐる著『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』の感想
トヨタには、業務上の書類はすべてA4またはA3サイズの紙1枚に収める習慣があるといいます。
そんなトヨタの「紙1枚にまとめる技術」について書かれているのが本書です。
著者曰く、誰もができる、整理し、考えをまとめ、伝える技術なのだそう。
ただ単に、紙1枚に情報をまとめるだけではないんですね。
ゴールは「伝えること」にあります。
情報発信をしているブロガーの端くれとして、本書の内容はとても参考になりました。
わかりやすく伝える能力を鍛える
本書が目指すのは「わかりやすく情報を伝えるための考え方を身につけること」です。
そのためには、紙1枚にまとめる練習が有効なのだといいます。
自分の考えや持っている情報を紙に書き出して、まとめて、相手にわかるように伝える。
あくまでも「紙1枚にまとめること」は練習なんですね。野球でいうなら素振りのようなもの。
情報を紙1枚にまとめるのは「手段」に過ぎないので、このスキルだけを極めたところで意味がありません。
最終的には伝達やアウトプットをすることが前提となります。
したがって、会社でプレゼンをする機会の多い人やよく企画書を作成する人などは、とくに参考になるかと思います。
動詞は動作にして書くこと
わかりやすく伝えるコツとして印象的だったのが、「動詞は動作で書く」というものです。
たとえば「ブログを書く」だったら、ノートパソコンを使って1記事あたり1500字前後の文章を書く。
「筋トレをする」だったら、腹筋と背筋を20回ずつ行うなど。
ようは「具体的に」ということですね。
動詞は動作にしたほうが実践するのが簡単になるのだといいます。
実生活でも応用できる
これは部下に指示を出すときや、上司に改善案を提出する際などにも使えそうなテクニックです。
ダラダラしている子供にたいしても、「勉強しなさい!」ではなく「算数のドリルを3ページ解きなさい!」と注意したほうが効果的なのかもしれません。
恋人には「浮気をしちゃダメ」ではなく、「異性と2人きりで食事やデートに行くのは禁止」と伝えるなど。
曖昧さを排除すれば、解釈のちがいによる衝突も防げます。
「動詞を動作に」は、なんというか、いろんなところで役に立ちそうです。
(個人的には、このアドバイスだけで本書を読んだ甲斐があったと感じています)
紙に書き出すメリットとは
いまさらながら、情報を紙に書き出すメリットをご紹介します。
- 思考を整理できる
- 相手に伝える際に役立つ
まず、書き出して可視化することで、頭のなかを整理できますよね。
頭の中だけで物事を考えるのはわりと難しくて、考えているつもりで堂々巡りをしていることも少なくありません。
自分の考えやアイディアを紙にまとめれば、その紙を見せながら説明ができます。
指をさして「これが〜」など。
これなら説明を聞いている相手も理解しやすいでしょう。
本書には、紙1枚にまとめる方法や、手書きをすすめる理由などがわかりやすく書かれています。
あなたの仕事にも活かせるかもしれません。
まとめ
本書が目指すのは「わかりやすく伝えること」です。
したがって、他人に説明する際のコツについてもいくつか紹介されていました。
最初から最後まで「紙1枚にまとめるテクニック」だけを述べているわけではなくて安心しました。
先ほども書きましたが、「動詞は動作に」はかなり素晴らしいアイディアだと思いますね。
動作は動詞に:ダンナ応用編
留守番をしている旦那に「掃除しといてね」と伝えても、たぶん何もしません。
だったら動作にまで落とし込めばいいのです。
「私が帰宅する17時までにあなたは掃除機を使い、1階と2階の床に落ちているホコリや髪の毛などを吸引し、現時点よりも床に落ちているホコリや髪の毛などが少ない状態を実現させておいてね」
これなら旦那は確実にやってくれます。
伝え方って大事ですね。
このように的確な指示を出せるトヨタの従業員はきっと、家庭内で覇権を握っていることでしょう。
恐るべし、トヨタ。
以上、浅田すぐる著『トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術』を読んだ感想でした。
本書を読んでみたいと思った方はぜひ上のリンクからAmazonのウェブサイトへアクセスし、カートに入れるボタンを押し、代金を支払い、自宅に届くのを待ってください。
届いたら本を取り出し、表紙をめくり、書かれている文章を目で追ってください。