仕事に時間を奪われすぎていませんか?
この記事では、有川真由美著『質素であることは、自由であること』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『質素であることは、自由であること』の感想
"世界一貧しい大統領"と呼ばれたウルグアイのムヒカ氏。
そのムヒカ氏の妻であるルシア上院議員に取材し、まとめたのが本書です。
おもには「ルシアさんに教わった、幸せに生きるために必要なこと」が書かれています。
あなたはきっと「ルシアさんって誰?」と疑問に思っていますよね。
大丈夫です。私も知りませんでした。
が、ムヒカ大統領やルシアさんについて予備知識がなくても楽しめるのが本書です。
きっと、「質素なライフスタイルっていいかも」と思えますよ。
「もっともっと」が人を不自由にする
ルシア氏は「もっともっと」という欲求が人を不自由にするといいます。
自分を満たしてくれるものを探し続け、もっともっと消費をし、周囲に期待する。
あるいはもっと愛が欲しいとか。
もっと自由が欲しいとか。
このように、「もっと〜したらもっと幸せになれるのに」と考えている限り、本当の幸せは手に入らないそうです。
知っていましたか?
私はそんなルールがあることを知らず、「もっとお金があってポルシェが買えたら幸せなのになぁ」と思っていました。
そうやってアレコレ欲しがるのではなく、自分の持っているものに目を向けるのが大事なんだそうです。
……駐車場の国産コンパクトカーが目に入りました。
愛のないものを欲しがるな
本書のなかで家訓にしたいくらい気に入ったのが、「愛のないものを欲しがるな」というメッセージです。
多くの人は愛のないものを手に入れようとして、時間、心、体力、お金を消耗して生きているといいます。
たとえばブランド品。
そのブランドの歴史が好きで、デザインが好きで、ブランドを愛しているから欲しいのか。
それとも、ただたんに「持っているだけで見栄が張れる」から欲しいのか。
後者に愛はありませんよね。
あるとしたら「自己顕示欲」でしょうか。
あなたも何かを欲しいと思ったときには、ぜひ「愛があるか」を考えてみてください。
愛のないものは、あなたから時間、心、体力、お金を奪うだけ、かも。
生きる意味を持て
自分というものをしっかり持つには「生きる意味」を見つけることが大事だといいます。
「生きる意味」は何度も何度も主張していたので、たぶん相当大切です。
もしルシア氏が教師なら、まちがいなくテストに出してくるでしょう。
生きる意味が分からなくても心配いりません。
どんな人でも、場所でも、生きる意味は見つけられるそうです。そして、自分で見つけるものだそうです。
生きる意味、つまり愛のあるところに心と時間をかけるからこそ、私たちは成長できるといいます。
「生きる意味」というと哲学を連想しがちですが、そうではありません。
「万人に該当する普遍的な生きる意味」を見つけろ、キミは今日から哲学者になれ、といっているわけではないのです。
私やあなたにとって愛を感じられるもの、生きがいを感じられるものを見つけることが重要なんですね。
なにか、あります?
まとめ
日本から見てウルグアイは、地球の反対側に位置する国です。
つまりこの本を読めば「日本からもっとも遠いところに住む人の価値観」に触れることができるわけです。
なんだかもう、それだけで尊い気がしませんか?
わざわざ飛行機に十数時間も揺られなくとも、こうして本を開くだけで価値観に触れられる。しかも日本語に翻訳された状態で。
ありがたいことです。
本書はルシア氏の言葉をベースにしつつ、著者の意見が書かれています。
著者は「自分らしく生きる」ことを大切にしており、本書からもそうしたメッセージが感じられました。
おまけに、とても読みやすい文章です。
あなたもぜひルシアさんの考えに触れてみませんか?
それとも、飛行機に乗ってウルグアイへ旅立ちますか?
以上、有川真由美著『質素であることは、自由であること』を読んだ感想でした。