エレベーターのケーブルが切れたら、落下して、死亡すると思いますか?
この記事では、コーディー・キャシディー、ポール・ドハティー著『とんでもない死に方の科学』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『とんでもない死に方の科学』の要約と感想
まずは本書の要約から。
隕石が当たったら、眠れなかったら、エレベーターのケーブルが切れたら、無数の蚊に刺されつづけたら、潜水艇で深海に潜っているときに外に泳ぎに出たら……。
今日にでも起こりそうなことから、今生では起こりそうにないことまで45通りの死のシナリオを取り上げている。
「それが起こったらどのように死んでしまうのか」をテーマに、科学の知識を学べる一冊。
以上がおもな内容です。
人間は誰しも死亡率100%で、死からは逃れられません。
ただ問題なのは、「いつどうやって死ぬか」がわからないことです。
本書にある「生贄として火山に投げこまれる」といったドラスティックな死に方は避けたいものですが……。
乗っているエレベーターのケーブルが切れたら?
「いまケーブルが切れたら死んじゃう?」
エレベーターに乗っていて、こんな不安が頭をよぎったことはありませんか?
結論からいえば、エレベーターのケーブルが切れても死なないそうです。
なぜなら、エレベーターには安全ブレーキが搭載されているから。
1853年にオーティスという人物が安全ブレーキを開発したおかげで、ケーブルが切れても、本体を停止させることができるといいます。
エレベーターは1本のヒモにぶら下がった箱ではない、ということですね(そんなものに命を預けるのは恐ろしい)。
エレベーターでは死なない?
とはいえ、エレベーターが完全に安全なわけではありません。
乗降の際にエレベーターが動き出し、体を挟まれて死亡する事故が、これまでに何件か起こっています(誤作動による)。
ケーブルが切れる心配をするよりも、乗降時にエレベーターが動き出す心配をしたほうがいいのかもしれません。
ついでに、エレベーター開発前はアパート1階の家賃がもっとも高かった、などといった豆知識も得られます。
隕石が当たったら?
隕石が直撃したらどのように死ぬと思いますか?
押し潰されて死ぬ。
当たって体が粉々になる。
そんな想像をするのではないでしょうか?
ところが科学的な話をすると、隕石がぶち当たる前に絶命するといいます。
なぜなら、隕石が空気を圧縮するせいで温度が上昇するから。
隕石は空気を圧縮しながら落下してきます。
これにより温度が1600度ほどにまで上昇するのだとか。
人体は100度のサウナに耐えられても、1600度の温度には耐えられません。
したがって、(まるで自分専属の太陽みたいな)隕石が直撃する数十秒前に焼け死んでしまう。
これが科学的に見たリアルだそうです。
なんにせよ残酷ですね。
隕石が落下してこないことを祈りましょう。
樽に入ってナイアガラの滝から落下したら?
樽のなかに入り、自ら望んでナイアガラの滝から落下した人物がいるそうです。
それも1人ではありません。
真似した人も含め、何人かがおなじチャレンジをしたのだとか。
無事に生還した人もいれば、命を落とした人もいました。
ただ、失敗した人の死に方が、壮絶でしたね。
14時間後に浮かんできた
1930年、樽に入ってナイアガラの滝から落下したスタサキスという男性は、およそ14時間浮かび上がって来れなかったそうです。
なぜなら、滝の下で水に弄ばれてしまったから。
14時間後に浮かび上がってきた樽は、壊れていませんでした。
しかしながら、スタサキスは死亡していたといいます。
死因は窒息死。樽のなかに、14時間分の酸素は入っていなかったんですね。
想像しただけでゾッとする死に方です。
現在はカナダ政府により、ナイアガラの滝下りは禁止されているといいます。
良い子も、良いおっさんも、真似しないでください。
まとめ
45通りの死に方から、本記事では3パターンをご紹介しました。
- エレベーター
- 隕石
- 樽で滝下り
選出理由は、いずれも印象的だったからです。
残る42通りの死に方も、衝撃的なものばかりでした。
知っていれば生存率をアップさせられるものもあります。
科学的な知識を得て賢くなれるものもあります。
プリングルスの工場見学をしていて機械のなかに落ちたら、というふざけたテーマもあります。
興味があればぜひどうぞ。
以上、コーディー・キャシディー、ポール・ドハティー著『とんでもない死に方の科学』の要約と感想でした。
「死」に関しては、こちらの本もおすすめです。