『日本はもはや「後進国」』の要約と感想

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日本を先進国だと思っている日本人は多いのではないでしょうか。

著者は「日本は後進国である」とし、日本人の働き方に警鐘を鳴らしています。

 

生産性に関して日本が抱えている問題を知りたい方に本書はおすすめです。

 

この記事では、加谷珪一著『日本はもはや「後進国」』の要約と感想をご紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

『日本はもはや「後進国」』の要約と感想

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まずは本書の要約から。

 

日本はもはや先進国とは呼べない状況になっている。

なぜなら、生産性を示す一人あたりGDP(国内総生産)が年々下がりつづけているから。

かつては主要国のなかで一位だった日本だが、すでにイタリアと最下位争いをするまでに低下している。

 

経済のカギを握っているのが生産性である。

生産性という概念や、どうすれば生産性が向上するのかについて解説する。

 

以上がおもな内容です。

本書を読めば、生産性やGDPという言葉について理解できます。 

また、日本経済が抱えている生産性の課題も知ることができます。

 

経済用語がやさしい言葉で説明されているため、経済に関する予備知識は必要ありません。

 

生産性は3つの要素で成り立つ

生産性というのは3つの要素で成り立っているといいます。

  1. 儲け
  2. 労働時間
  3. 社員数

この3つです。

 

生産性を向上させるには、より儲かる仕事を、短時間で、少人数でこなせれば良いわけです。 

生産性がアップすれば、日本経済の復活につながっていきます。 

 

ところが日本の現状はというと、お世辞にも「生産性が高い」とはいえない状況です。 

  1. 儲からない仕事をしている
  2. 社員数が多すぎる
  3. 仕事に時間をかけすぎている

いずれかに該当している会社が多いということです。

著者は「たいてい3つすべてに該当している」と述べていました。 

 

つまるところ、意味のない仕事を、大勢で、ダラダラとやっているのが日本人のダメなところだというわけです。

これでは生産性が低下し、後進国になってしまうのも無理はありません。

たとえば日本人は「昔からあるから」という理由だけで意味のないことを続けていたりする。印鑑など。 

 

 

残業をするのは偉いのか? 

あなたはふだん残業をしていますか?

 

日本の会社では、長時間残業をしている社員ほど「頑張っている」と評価される傾向があります。

ゆえに、定時で帰ることに後ろめたさを感じてしまったりするものです。

 

ところが、アメリカ社会では真逆の評価だといいます。

残業をしている従業員は「仕事ができない」とみなされ、会社をクビになってしまうのだそうです。

効率よく仕事をこなしていればダラダラと残業するハメにはならない、という考え方です。

 

労働時間にたいする考え方は、そのまま生産性に反映されます。

日本人は「長時間労働への評価」を手放して、儲かる仕事に専念し、定時ピッタリで帰宅すべきです。

 

著者が見出す活路

著者はデータを示しながら、「日本は輸出大国ではなく中規模の消費国家」であることを主張しています。 

 

ゆえに、国内の需要にもっと目を向けるべきである、とアドバイスしていました。

日本国民は自国を「おもに輸出で稼いでいる国」だと捉えがちですが、じつはそうではない、ということです。

 

「一定レベルの生活水準があり、同一の言語を話す消費者が一億人以上も集約している市場は、世界的に見ても多くない」と著者は日本について述べます。

だからこそ、日本はこの消費市場をフル活用すべきである、というわけです。

 

製造業が世界で戦うには、高い英語能力や企業の新陳代謝が欠かせません。

これらを持ち合わせていない日本は、海外進出ではなく、国内需要に目を向けていくべきなのかもしれません。

 

まとめ

本書を読めば、日本人の働き方のダメなところ、日本企業のダメなところを把握できます。 

ダメというのは、GDP低下を招く、ということです。

 

いっぽうで、日本市場をフル活用すれば大いに稼げる可能性があること。

日本語を操れるのは得であること、などにも気づかされます。

 

こうした知識や情報をどう活かすかは、読者しだいです。

日本がこれ以上貧しい国にならないよう、国民一人ひとりが意識を高め、生産性を上げていければ良いのですが。 

 

日本はもはや「後進国」

日本はもはや「後進国」

 

以上、加谷珪一著『日本はもはや「後進国」』の要約と感想でした。

結論。生産性について学べる。あと、日本人の働き方にはムダが多いことを認識させられる。

 

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