健康な心と体をつくる上で、タンパク質は欠かせません。
「命をつくる栄養素」と呼ばれるタンパク質についてわかりやすく解説しているのが本書です。
メンタルも身体も健康でありたい方に本書はおすすめです。
この記事では、上西一弘監修『新しいタンパク質の教科書 健康な心と体をつくる栄養の基本』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『新しいタンパク質の教科書 健康な心と体をつくる栄養の基本』の要約と感想
まずは本書の要約から。
筋肉だけでなく、髪や肌、ホルモン、酵素、メンタルなど、体のさまざまな部分の材料となるのがタンパク質である。
ゆえにタンパク質は「命をつくる栄養素」と呼ばれるほど、人間にとって欠かせないものなのだ。
タンパク質の基礎知識、役割、タンパク質を豊富に摂れるレシピなどを、カラーのイラスト付きで解説する。
以上がおもな内容です。
タンパク質について知りたいすべての方に本書はおすすめです。
カラー図解で読みやすい
本書にはオールカラーの図解が載っており、視覚的にさまざまな情報を読者へ伝えてくれます。
文章だけで書かれているよりも、親切だといえるでしょう。
たとえば、タンパク質の質を示す「アミノ酸スコア」という指標があります。
アミノ酸スコアが高いほど優秀なタンパク質です(100が最高値)。
このアミノ酸スコアについて理解するには、まず「桶の理論」を理解するのが近道です。
「桶の理論」がイラストで示されている本書なら、パッと見ただけで「そういうことか」と理解できることでしょう。
桶の理論を文章だけで理解するのは難しい。
小説よりもマンガのほうが読みやすいのとおなじで、本書の豊富なカラー図解が、随所で読者をサポートしてくれます。
筋トレをしていても、していなくてもタンパク質は大事
あなたが筋トレを習慣としていても、そうでなくとも、タンパク質の知識は欠かせません。
なぜならタンパク質は、命をつくる栄養素そのものだからです。
たとえば、美肌を保つ上で重要なのがタンパク質です。
皮膚のシワやたるみを防ぐためには、表皮ではなく、真皮のクオリティを高めなければなりません。
真皮はおもにタンパク質でできているため、じゅうぶんなタンパク質の摂取が、美肌づくりには必須なのです。
もし体内のタンパク質が不足したら、真皮の弾力が失われ、皮膚がたるんでしまうことでしょう。
つまり、外側からせっせと肌の保湿に励んでいるだけでは不十分だ、ということです。
それからタンパク質は、私たちのメンタルにも関わっています。
セロトニンという神経伝達物質をご存知でしょうか。
セロトニンは「幸福ホルモン」と呼ばれ、われわれの気分に大きく関わっています。
セロトニンが脳内でうまく伝達できず生じる病気がうつ病。たとえば、セロトニンが不足するとか。
セロトニンをつくる原料となるのが、トリプトファンという必須アミノ酸です。
トリプトファンを摂取するためには、タンパク質を摂取しなければなりません。
メンタル不調に陥っている人は、しばしば食事に偏りが見られ(炭水化物ばかり)、栄養バランスが乱れているといいます。
「なぜか元気が出ない」というとき、食事を見直してみるのも悪くなさそうです。
本書にはタンパク質がたくさん摂れる料理レシピが載っている。
まとめ
タンパク質についてわかりやすくまとまっている本でした。
- がんとタンパク質の関係性
- タンパク質を過剰摂取したら
- 筋肥大に欠かせないアミノ酸
- 高級食材はタンパク質も高品質か
- 食事とプロテインはどちらがおすすめか
- 1回の食事で吸収できるタンパク質の上限
など、タンパク質について幅広い知識が本書から得られます。
筋トレをしている人はもちろん、筋肥大を目指していない人にとっても、タンパク質に関する知識は欠かせません。
心と体の健康を守るために、ぜひタンパク質について学んでみてはいかがでしょうか。
以上、上西一弘監修『新しいタンパク質の教科書 健康な心と体をつくる栄養の基本』の要約と感想でした。
結論。タンパク質という栄養素を理解したいなら本書を読むべき。「タンパク質=筋肉」という考えは古い。