水平思考や逆説思考、2軸思考など、60種類のさまざまな思考法が学べる本です。
アタマを使って物事を考えるのが好きな方に本書はおすすめです。
この記事では、株式会社アンド著『思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60』の要約と感想
まずは本書の要約から。
ビジネスとは、誰かの困りごとを解決することである。
したがってビジネスアイディアを考えることは、「人の役に立つ方法を考えること」に等しい。
本書では、あなたの考え方を豊かにするための素材を提供する。
論理的に、批判的に、あるいは戦略的に物事を考えるうえで、これら60種類の思考法が役に立つはずだ。
以上がおもな内容です。
さまざまな思考法をカラーの図解付きで学べるビジネスパーソン用の図鑑です。
子どものころ、魚や恐竜の図鑑を眺めて感じたあのワクワクを、もう一度味わってみませんか?
なぜビジネスでは「考える力」が必要なのか
ビジネスパーソンには考える力が欠かせません。
なぜなら、誰かの困りごとを解決する対価として報酬を得るのがビジネスの本質だからです。
医者は患者の、パイロットは効率よく移動したい人たちの、グラビアアイドルは目を保養したい男性たちの悩みを解決することで、お金を得ています。
したがってビジネスの場では、
- 誰の
- どんな悩みを
- どうやって解決するか
を考えなければなりません。
本書では、解決すべき問題を「あるべき姿と現状のギャップ」と定義しています。
理想と現実の差をどうやって埋めれば良いのか、これを考えるのが仕事であり、うまく考えて実行できる人ほど高収入が得られるというわけです。
悩んでいる人々にたいして大きく貢献できるので。
ところであなたは、物事を考えることが得意でしょうか。
問題を見つけ、解決策を考えるスキルに自信があるでしょうか。
ビジネスで成功を収めるには「思考能力」が必須です。
もし現在あなたが考える力の不足を感じているとしても、心配いりません。
なぜなら、思考法図鑑がここに存在するからです。
本書を読むメリット
本書を読むメリットは、賢くなれることです。
頭が良くなる、ともいえるでしょう。
なぜなら、社会人の「頭の良さ」とは、記憶力ではなく「思考力」によって測られるものだからです。
つまり、問題を見つけて解決策を考えられる人こそ優秀なビジネスパーソンだ、ということです。
本書には、思考を加速させる60種類のツールが載っています。
いわば、先人たちが考え出した「思考を手助けする枠組み」です。
たとえば、要素分解という思考法が存在します。
要素分解とは、売上をA店舗、B店舗、C店舗というように分けて考え、問題を特定する思考法をいいます。
そのままでは考えるのが困難である複雑な対象を小分けにして考えるのに有効だ、と本書には書かれていました。
あるいは、新しいアイディアを発想したいときに使える水平思考も知っておいて損はありません。
連続した論理からあえて逸脱し、新たなアイディアを考えるときに有効です。
オズボーンのチェックリストを活用することで、水平思考はいっそう効果を発揮します。
このような思考ツールのメリットは、要素を当てはめるだけで「思考」がどんどん進んでいく点にあるといえます。
ただ物事を考えようとしても、何をどうやって考えたら良いのか、わからないことも少なくありません。
だからこそ、優れた思考法の力を借り、「何を考えれば良いのか」を明確にし、問題に向き合って行けば良いのです。
あなたが独自の思考法を編み出し、わざわざゼロから物事を考える必要などありません。
思考法は偉大な先人たちがいくつも考えてくれています。
しかも、思考法に使用料はいっさい発生しません。
ぜひこれらの思考法をマスターし、とことん使い倒し、ビジネスで活躍しようではありませんか。
まとめ
思考法の使い方や例が載っており、実践しやすい本でした。
説明も端的でわかりやすくて良いといえます。
本書は、思考法に関するさまざまな本を参考にして書かれています。
いわば、いいとこ取りの本、なのです。
それぞれの思考法には、参考文献が示されていました。
逆説思考について深く知りたい読者は、参考文献にあたれば、逆説思考をいっそう詳しく学ぶことができます。
思考法を網羅的に学ぶとっかかりとして本書は最適です。
ぜひ本書をデスク脇に置いておき、しばしば手にとって思考を加速させてはいかがでしょうか。
すべての思考法はタダで使用できます。
便利な思考法を使わないだなんて、その優秀な頭脳を使わないだなんて、もったいないと思いませんか?
以上、株式会社アンド著『思考法図鑑 ひらめきを生む問題解決・アイデア発想のアプローチ60』の要約と感想でした。
結論。物事を考えるのが苦手なのは、頭が悪いからじゃない。思考法を知らないからだ。ハンバーグを美味しく作れないのは料理がヘタだからじゃない。ナツメグを知らないからだ。これとおなじ話。