フライドポテトが健康に良いか悪いかといえば、答えは「悪い」です。
つまり、フライドポテトを食べるよりは、食べないほうがマシだ、ということです。
フライドポテトになんとなく不健康なイメージを抱いていても、「フライドポテトがなぜ体に悪いのか」まで理解している方は多くありません。
そこでこの記事では、
- 高温で揚げてAGE増加
- 発がん性物質アクリルアミド
など、「フライドポテトが健康に及ぼす4つのデメリット」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
フライドポテトが健康に及ぼす4つのデメリット
本記事の目的は、「フライドポテトを食べたい欲求」をあなたから削ぐことです。
なぜなら、じゃがいもを高温で揚げたフライドポテトは、私たちの健康を害するリスクが高い食べ物だからです。
フライドポテトを食べる代償として、
- 老化を加速させる
- 発がんリスクを高める
- 心疾患のリスクを高める
- 肥満のリスクを高める
これらの悪影響が挙げられます。
老けたくない方、がんになりたくない方などは、フライドポテトの摂取を控えておいたほうが良いでしょう。
1. 老化を加速させる
フライドポテトを食べれば食べるほど、あなたは老けていきます。
なぜなら、フライドポテトにはAGE(終末糖化産物)という老化促進物質が多く含まれているからです。
フライドポテトに限らず、AGEはさまざまな食品に含まれており、AGEそのものの摂取を避けることはできません。
ただ、AGEには「高温で調理するほど増加する」という特徴があります。
つまり、
- 生
- 蒸す
- 茹でる
- 焼く
- 揚げる
この調理順で、あらゆる食材のAGE含有量は増えていく、ということです。
フライドポテトは、「揚げる」というAGEを最大級に増やす調理方法によって作られています。
したがって、老化促進物質が豊富に含まれており、フライドポテトを食べたぶんだけあなたは老けてしまう、というわけです。
老けるといっても、肌にシミができたり、シワができたりするだけではありません。
老化現象とはすなわち、細胞の機能低下そのものです。
ですので、目に見える皮膚だけでなく、目には見えない心臓や肺、腸、脳などの臓器も衰えていくわけです。
細胞を若く保つためも、見た目のアンチエイジングのためにも、AGEの摂取量にご注意ください。
2. 発がんリスクを高める
フライドポテトを食べると、発がんリスクが高まる恐れがあります。
なぜならフライドポテトには、アクリルアミドという発がん性物質が含まれているからです。
アクリルアミドは、上でご紹介したAGE(終末糖化産物)のうちの一つです。
AGEにはさまざまな種類があり、そのなかの一つがアクリルアミドだ、ということです。
アクリルアミドはAGEのなかでも凶悪で、あなたの老化を促進させるだけでなく、発がんリスクをも高めてしまうのです。
そもそも、がんというのは、細胞の遺伝子に傷がつき、細胞にコピーエラーが生じて起こる病気です。
私たちの細胞は分裂を繰りかえし、カラダを構成している細胞はつねに作り変えられています。
ところが、細胞分裂の際にコピーエラーが生じ、無限に増殖しつづけてしまう細胞が生まれることがあります。
これががん細胞です。
発がん性物質というのは、「遺伝子に傷をつける恐れのある物質」のことをいいます。
フライドポテトに含まれているアクリルアミドは、われわれの遺伝子に傷をつけ、細胞分裂に異常を生じさせ、がん細胞を生み出すリスクがある、ということです。
以上の内容を端的にいえば、フライドポテトを食べると発がんリスクが高まる、となります。
日本人の2人に1人ががんになるといわれている時代です。
発がん性が指摘されている物質に関して、注意するに越したことはないでしょう。
3. 心疾患のリスクを高める
フライドポテトを作る際には、当然ながら油を使います。
この油にはたいていショートニングなどの植物油脂が使われています。
ショートニングやマーガリンは、トランス脂肪酸という体に悪い物質を含んでいます。
トランス脂肪酸は細胞の機能を阻害し、
- 認知症
- 動脈硬化
- 心臓や脳の血管系疾患
これらのリスクを高める危険性があるのです。
トランス脂肪酸は工業的に作られた物質であって、われわれが持っている消化酵素では消化できません。
どうして飲食店がショートニングなどの「体に悪い油」を使ってフライドポテトを作っているかといえば、コストが安く済むからです。
企業はあくまでも売上を高め、利益を増やすことを至上目的としており、けっして「消費者を健康にしたい」などとは考えていないのです。
消費者の健康を考えて油にコストをかければ、そのぶんフライドポテトの価格を上げざるをえず、売上に悪影響が出る。
4. 肥満のリスクを高める
フライドポテトは、食べると太りやすい食べ物です。
「フライドポテトは脂をたっぷり含んでいるからでしょ」
そう思う方がいるかもしれませんが、われわれを太らせる犯人は脂ではありません。
じゃがいもそのものの糖質が、私たちの体脂肪を増やすのです。
いうなればじゃがいもは、炭水化物(糖質)の塊です。
さらにじゃがいもはGI値が高い食材であり、摂取すると私たちの血糖値を急上昇させる、という特徴を持ちます。
血糖値とは、血液中に含まれているブドウ糖の濃度をいいます。
血液中で増えすぎたブドウ糖は、インスリンというホルモンによって中性脂肪へと作り替えられ、皮下脂肪や内臓脂肪として、私たちの体に蓄えられます。
早い話が、糖質は太る、ということです。
肥満に関していえば、フライドポテトの脂が悪いのではなく、ジャガイモの糖質が悪いのです。
まとめ
フライドポテトのデメリットをお伝えしてきました。
フライドポテトは私たちに
- 老化を加速させる
- 発がんリスクを高める
- 心疾患のリスクを高める
- 肥満のリスクを高める
このような嫌がらせをしてきます。
ロクな食べ物ではありません。
おまけにフライドポテトにはたくさんの塩がかかっています。
塩分をたくさん摂るデメリットもいくつかありますが、恐ろしいものだと塩分過多は「胃がん発症のリスクを高める」可能性が指摘されていたりもします。
いっぽうで、フライドポテトを食べるメリットはなんでしょうか。
「食べると美味しくて幸せな気持ちになる」
以上です。
フライドポテトを口にするメリットとデメリットを天秤にかけ、どうするのが賢明か、考えてみてください。
フライドポテトのどこにも、
- 老化を加速させます
- 発がんリスクを高めます
- 心疾患のリスクを高めます
- 肥満のリスクを高めます
このような注意書きはなされていませんが、ファストフード店へ行った際に思い出していただければ幸いです。
以上、フライドポテトが健康に及ぼす4つのデメリットでした。
結論。フライドポテトは、私たちをあの世へと近づける食べ物。何も食べなければ空腹で死んでしまうけれど、わざわざフライドポテトを選ぶ必要はない。食べ物はほかにいくらでもある。サバとかブロッコリーとか。
【参考文献】
牧田善二『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』ダイヤモンド社、2019年
南清貴『じつは怖い外食 サラリーマンランチ・ファミリー外食に潜む25の危険』ワニブックス、2014年
松原秀樹『腸もれ リーキーガット解消法』日貿出版社、2019年
ジャガイモ料理に関して、当サイトにはこんな記事もあります。
私たちの健康を害する食べ物について、当サイトにはこんな記事もあります。