「小麦を断つことが、健康で長生きするための基本条件だ」
これは、ウイリアム・デイビス博士が著書『小麦は食べるな!』に記したメッセージです。
健康で長生きするための基本条件が「小麦を断つこと」だとしたら、
- 食パン
- カレーパン
- クロワッサン
- クイニーアマン
どんなパンであっても、私たちは口にしないほうが良いといえます。
なぜならパンは、小麦粉に、水や酵母を混ぜてできている食べ物だからです。
ではなぜ、小麦は、私たちの体にネガティブな作用をもたらすのでしょう。
日常的にパンをもしゃもしゃ食べていると、健康にどんな悪影響が生じるのでしょうか。
この記事では、
- 小麦は老化を加速させる
- 小麦はそこらじゅうに炎症を起こす
- トランス脂肪酸が心臓に負担をかける
など、「パンを食べる3つのデメリット」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
パンを食べる不健康な3つのデメリット
パンは不健康な食べ物です。
なぜなら、
- 小麦
- マーガリン(ショートニング)
パンに使われているこれらの原料が、そもそも不健康だからです。
たとえば、大根役者を集めてできた映画が、アカデミー賞を受賞することはありません。
つたない役者たちのギクシャクしたへっぽこな演技を撮影してつなぎ合わせたところで、C級映画が完成するだけです。
というのも、三流俳優という素材からしてダメだからです。
パンもおなじです。
不健康な原料を使ってできているパンは、私たちの健康を脅かす食べ物です。
- オーガニック
- 全粒粉
- 天然酵母
これらはいっさい関係ありません。
どれほど"体に良さそう"に思えるパンでも、小麦やマーガリンを使用している以上、好ましくないといえます。
1. 小麦が老化を進める
パンを食べると、まるで動画を早送りするように、体の衰えるスピードが加速します。
なぜなら小麦は、われわれの血糖値を急上昇させ、体内にAGEを蓄積させるからです。
AGEとは、終末糖化産物のことを指します。
溜まると組織が衰えるいっぽうで、AGEには、有益な機能がなにひとつありません。
すなわち、人間にとってAGEはただの厄介ものです。
AGEがもたらすのは、アンチエイジングとは逆の作用、アシストエイジングとでもいうべきネガティブな効果です。
老化とはなにも、シミやシワ、皮膚のたるみといった、見た目だけの問題ではありません。
小麦の摂取によって老化が進むということは、
- 脳
- 肺
- 心臓
- 肝臓
- 小腸
- 大腸
- 骨
- 筋肉
- 血管
こうした全身の器官、組織、細胞が衰えていくことを意味します。
生命エネルギーが低下する、と言い換えても良いでしょう。
美肌のため、アンチエイジングのために毎晩飲んでいるサプリメントも、顔につけている美容液も、パンがすべて台無しにします。
むしろ「小麦抜きこそ最高のアンチエイジングだ」と、ウイリアム博士は述べています。
生活のなかから小麦を取り除くだけで済むため、手間も時間も、お金もかけることなく老化に対抗できます。
これほどシンプルで簡単なアンチエイジング術を実践しないのは、もったいないのではないでしょうか。
- 小麦食べる:ゴーゴーエイジング
- 小麦食べない:アンチエイジング
どちらを希望しますか?
2. 小麦が体のあちこちに炎症を起こす
小麦でできたパンを食べていると、浦島太郎のように、アップテンポで老けていきます。
それだけではありません。
習慣的にパンを口にしていると、
- 慢性疲労
- 頭痛・肩こり・関節痛
- 腹痛・下痢・便秘
- 肌荒れ
- イライラ
- 集中力の欠如
- 生理不順・重い生理痛
こうした症状が現れる恐れがあります。
というのも、小麦に含まれているグルテンというタンパク質が、腸の粘膜に炎症を起こすからです。
さらに細かい話をすると、グルテンを構成しているグルアジンが、体内でゾヌリンという物質を分泌します。
このゾヌリンが、腸壁の細胞と細胞のつなぎ目を広げてしまい、腸を「リーキーガット」と呼ばれるガバガバの状態にするのです。
リーキーガット(Leaky gut)とは、たとえるなら、テニスラケットくらい粗い目をした網戸みたいなものです。
ガバガバの網戸は隙間だらけなので、ハエや蚊の侵入を許し、部屋のなかが虫だらけになります。
テニスラケットのように網目が粗い網戸では、なんの役にも立ちません。
腸もおなじです。
小麦が小腸で炎症を引き起こし、腸壁のつなぎ目がガバガバになると、
- 細菌
- 毒素
- 未消化の食べ物
といった、「(栄養素以外の)本来であれば吸収されないものたち」が、腸から、血管や臓器に続々と入ってきます。
結果、全身のそこらじゅうで炎症が起こるのです。
炎症が引き起こすリスクとは
炎症とは、火事のようなものだとお考えください。
カラダのいたるところで炎症が起こっている状態は、いうなれば、家のあちこちから出火しているも同然です。
家が燃えたら消防隊が消化活動にあたってくれるように、私たちの体で起こった炎症は、「副腎」という小さな臓器が抑えてくれます。
50種類以上のホルモンを分泌し、生じた炎症を"鎮火"させているのが副腎です。
がしかし、私たちが懲りもせず、日常的に小麦(パン)を食べて炎症を起こしていたら、副腎は疲れて果て、ダウンします。
これがいわゆる副腎疲労と呼ばれる状態で、
- 慢性疲労
- 頭痛・肩こり・関節痛
- 腹痛・下痢・便秘
- 肌荒れ
- イライラ
- 集中力の欠如
- 生理不順・重い生理痛
放っておくとこのような不調・不具合につながりかねません。
さらに脳が炎症を起こすと、アルツハイマー型認知症をはじめ、認知症機能障害を起こしやすくなるとされています。
パンを食べる行為は、まるでライター片手に、家のあちこちに火をつけているようなものだといえるでしょう。
もし毎日パンを食べているなら、もはや連続放火魔です。
パンをかじった瞬間に得られる、
- 美味しい!
- しあわせ!
- もっちもち!
こうした幸福感の代償は、計り知れません。
3. トランス脂肪酸が心疾患のリスクを高める
どんなパンにもたいてい、
- バター
- マーガリン
- ショートニング
といった固形油脂が使われています。
なぜなら、これらの油を使うと食感がふわふわになり、パンが美味しくなるからです。
バター、マーガリン、ショートニングのうち、健康に良いのはダントツで「バター」です。
ただしバターは、動物のミルクを原料としているため高価で、コストがかかるのがネックです。
ゆえに、スーパーで売っている菓子パン、パン屋にならんでいる惣菜パンなどは、バターの代わりに安価なマーガリンやショートニングを代用していることも珍しくありません。
マーガリンとは、低コストで得られる植物油や魚油に水素を入れ、固形の油へと化学合成して作っている「化学的合成品」です。
したがって厳密にいえば、マーガリンは食べ物(食品)ではありません。
そんな安く作れるマーガリンには「トランス脂肪酸(通称:食べるプラスチック)」が含まれています。
パンといっしょに体内へ入りこんだトランス脂肪酸は、われわれの心臓に負担をかけ、心疾患発症のリスクを高めます。
トランス脂肪酸は工業的に作られたものであり、私たち人間がもつ消化酵素では消化できません。
細胞の機能を阻害するトランス脂肪酸(またの名を狂った脂肪)にたいして、われわれのカラダは、なす術がないのです。
ちなみに、マーガリンを使って作っているショートニング(植物油脂)も同様で、トランス脂肪酸を含んでいます。
- 心疾患のリスクを高める
- 動脈硬化を引き起こす
- 細胞の機能を阻害する
こんな邪悪な物質を、わざわざ摂取することはありません。
もしパンを食べるにしても、マーガリンやショートニング不使用のものを選ぶのが良いでしょう。
パン屋(ベーカリー)ではそれぞれのパンに成分表示がされていないので、「マーガリンは使っていますか?」と店員に聞いてみてください。
パン屋でこのような質問をするお客は、少なくありません。
スーパーの棚に並んでいるような市販のパンであれば、包装に「成分表示」があるはずです。
まず高コストなバターは使っておらず、安価なマーガリンかショートニング(植物油脂)を使っていますが、いちおう確認してみてください。
まとめ
パンを食べる3つのデメリットをお伝えしてきました。
- 小麦が老化を加速させる
- 小麦が体じゅうに炎症を起こす
- トランス脂肪酸が心疾患リスクを高める
これらが、パンを平らげるマイナスの部分です。
不健康をこねて、膨らませて、焼いた食べ物、それがパンです。
パンを一口食べるごとに、われわれの体は、健康から沖へ沖へと遠ざかっていきます。
「健康に良い」とされているアーモンドやコーヒーとは正反対で、もし健康長寿を望むのであれば、パンで食欲を満たすのだけは避けたいところです。
ではいったいどうすれば良いかというと、小麦を断つこと、これに尽きます。
パンは「米粉パンだけ」と決め、代わりに主食として米を食べましょう。
日本人のソウルフード、お米です。
アミノ酸スコアの観点からいえば、お米は「リジン」というアミノ酸の含有量が少ないので、リジンを多く含む大豆食品をいっしょに食べることをおすすめします。
具体的には、
- 納豆
- 味噌汁
これらの食品です。
大豆と米を食べれば、アミノ酸スコアが高まります。
すなわち、米に含まれているタンパク質を無駄なく効果的に吸収できる、ということです。
ちなみに、
「第二次世界大戦後、アメリカは、なかなか屈しない日本人のバイタリティがどこにあるのかを研究し、その結果コメと大豆を中心とした食生活にあると突き止めた。だから敗戦国である日本を弱体化させるため、アメリカは小麦を輸出し、日本人の食事スタイルを変えようとした」
世の中にはこんな説を唱えている学者もいます。
アメリカ軍の思惑通りになってしまったのかもしれません。
あるいは、ただの陰謀論かもしれません。
なんにせよ、パンが不健康な食べ物であることは事実です。
ぜひグルテンフリーの生活を送ってみてはいかがでしょうか。
以上、パンを食べる3つのデメリットでした。
結論。老化アシスト。炎症パニック。血管ダメージ。お先真っ暗の健康ジリ貧パン祭り。
【参考文献】
ウイリアム・デイビス『小麦は食べるな!』日本文芸社、2013年
本間良子『長生きしたけりゃ小麦は食べるな』アスコム、2020年
松原秀樹『腸もれ リーキーガット解消法』日貿出版社、2019年
藤川徳美『うつ消しごはん』方丈社、2018年
金沢和樹『まちがいだらけのサプリ選び』双葉社、2011年
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