人気YouTuber6名の「動画制作の裏側」を、オールカラーの写真つきで紹介している本です。
売れっ子YouTuberたちがどんな工夫をしているのか、どんな機材を使って撮影しているのかを学べます。
がしかし本書には、どうやってYouTubeを始めたら良いのか、その手順や方法が記されていませんでした。
すでにYouTubeへ動画投稿をしている方にとっては役に立つかもしれません。
YouTubeのチャンネル開設について一から学びたい方には、本書は適していないといえます。
この記事では、『おうち時間を使ってはじめるYouTube』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『おうち時間を使ってはじめるYouTube』の要約と感想
まずは本書の要約から。
何か新しいことを始めたい人に向け、YouTubeの始め方をレクチャーするハウツー本。
人気YouTuber6名の作業風景から、誰でもできる撮影方法や、効果的なテロップの入れ方などを学ぼう。
YouTubeをどうやって始めるのか、どんな風に撮影しているのか、どんな機材が必要なのかを解説する。
以上がおもな内容です。
本書に載っている情報を役立てられるのは、すでにYouTubeへ動画を投稿している人でしょう。
右も左もわからない人が本書を読んでも、有益な情報は得られません。
なぜなら、そもそもの出発点である「YouTubeに自分のチャンネルを開設する方法」がいっさい出てこないからです。
初心者にとっては不親切な内容
『おうち時間を使ってはじめるYouTube』というタイトルに反して、本書は、初心者を置き去りにしていました。
たとえば、YouTubeへ動画を投稿したいなら、欠かせないのがアカウントです。
自らのアカウントを作成し、チャンネルを開設しなければ、本書に載っているMacBookやiPadの出番はやってきません。
イメージとしては、自宅で熱帯魚を飼いたいと思ったら、水槽やヒーターといった準備が必要であるのおなじです。
水槽とヒーターがなければ熱帯魚は飼えませんし、アカウントと自分のチャンネルがなければ、YouTubeへの動画投稿はできません。
ところが本書は、
- muji seikasu
- にぎりっ娘。
- 森の家
- mogumogu
- Amy's Life
- Samia片付け収納チャンネル
といった売れっ子YouTuberたちに密着しているだけで、肝心な「YouTubeの始め方」には触れていません。
ノータッチです。
おかげで売れっ子YouTuberには詳しくなれますが、YouTubeそのものへの理解は深まりません。
熱帯魚の飼育でたとえるなら、エサの種類やエサを与えるタイミング、おすすめのオーナメント(水槽内に置く飾り)ばかり紹介していて、
- どんな水槽が必要か
- 水槽はどこで買えるのか
- ヒーターはどうやって設置するか
などを無視しているガイドブックのようなものです。
本書のターゲット読者はいったい誰なのか、いまいちわかりません。
売れっ子YouTuberの動画制作風景を覗けるだけ
本書を読んで得られるのは、
- 売れっ子YouTuberが使う機材
- 売れっ子YouTuberのこだわり
といった情報だけです。
たとえば、本書に出てくる6名のYouTuberは、全員がもれなく一眼レフのカメラ、三脚、パソコン等を所持してました。
では、YouTubeに動画を投稿しようと思ったら、
- 一眼レフカメラ
- 三脚
- ノートパソコン
などの機材が必要になるのでしょうか。
これらの機材を揃えるだけで10〜20万円ほど初期費用がかかります。
あるいは、特別な機材を持ってなくても、スマホがあれば撮影から編集、投稿までこなせてしまうのでしょうか。
初心者にとって重要なポイントのはずですが、本書ではいっさい説明されていません。
ただ「売れっ子YouTuberはこうしてるよ」と紹介しているだけで、YouTubeの始め方を初心者に教える気は、なさそうです。
muji seikatsuを運営している奏さんは、ターゲットを絞ってニーズに合わせた動画作りをしたこと、を成功の要因としえ挙げていました。
いっぽうで本書は、ターゲットを絞ってニーズに合わせた書籍作りができていませんでした。
ここに"失敗"の原因があるといえます。
まとめ
タイトルと内容がズレている本です。
本書を買って読んでも、おうち時間を使ってYouTubeを始められるようにはなりません。
広告収入で稼ぐための「スタート地点」にすら立てないでしょう。
なぜなら、ただYouTuber6名の撮影風景やこだわり、使用機材などを紹介しているだけだからです。
いっぽうで、YouTubeを始めたばかりの初心者にとって、本書は役に立つかもしれません。
人気YouTuberたちの、
- 動画の更新頻度
- 機材はトータルいくらか
- YouTuberになって良かったこと
- 1本の動画制作にかかる時間
といった情報を知れるからです。
『おうち時間を使ってはじめるYouTube』というよりは、『人気YouTuberたちの動画制作の裏側』のほうが、タイトルとしては適しています。
以上、『おうち時間を使ってはじめるYouTube』の要約と感想でした。
結論。『おうち時間を使ってはじめるYouTube』というよりは、『人気YouTuberたちの動画制作の裏側』という感じ。結局、誰になにを伝えたいのかが不明。YouTuberがいろいろ工夫して撮影していることだけは知れる。
ユーチューバーになるために必要なものについて、当サイトにはこんな記事があります。
YouTubeの大食い動画に関して、当サイトにはこんな記事があります。