腕時計やスニーカーなど、どんな物でも、買ってから後悔することはあります。
後悔というのはたとえば、
- やっぱり必要なかった
- 他の物にすれば良かった
といったネガティブな感情を指します。
そして支払った金額が大きければ大きいほど、後悔も大きくなりがちです。
ですので、購入した高級車にたいする後悔の念は、しょうゆラーメンを注文してから「やっぱり味噌ラーメンにすれば良かった」などという後悔とは、次元が違います。
「あぁ味噌ラーメンにしておけばなぁ……」
といっていつまでも後悔している人は、この世にいません。
では具体的に、
- どんな人が
- どんな状況で
高級車を買ったことを後悔するのでしょうか。
この記事では、
- ローンの返済が苦しくなる
- 交通事故で車が損傷する
など、「高級車の購入が後悔に変わる3つのタイミング」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
高級車の購入が後悔に変わる3つのタイミング
メルセデス・ベンツ、アストンマーティン、ベントレー、ポルシェ、レクサスなど、車種はなんでも構いません。
憧れの高級車を買ったとします。
せっかく手にした高級車にたいして後悔の念が湧くのは、
- ローン返済が苦しくなったとき
- 交通事故を起こしたとき
- 妬みや僻みを受けたとき
これら3つの状況、あるいは瞬間です。
1. ローン返済が苦しくなったとき
そもそもの話として、身の丈に合っていない高級車を買えるのは、世界で日本くらいです。
諸外国、たとえばアメリカでは車購入時のローン審査がたいへん厳しく、年収280万円の人間が500万円のクルマを買おうとしても、まず審査に通りません。
いっぽうで日本では、マクラーレンなどの超スーパーカーでもない限り、たいてい審査に通って金融機関から融資が受けられます。
つまり、分不相応な高級車をゲットできてしまう、ということです。
ただし買った本人は、分不相応であることに気づきません。
「高すぎたかも」と後悔するのは、決まってローンの返済が家計を圧迫しはじめてからです。
高価な自動車を買った場合、月々5万円、7万円、10万円といった額を返済していくことになります。
毎月生じるこの数万円がボディブローのようにジワジワと効いてきて、やがて「やっぱり買うんじゃなかった」という後悔へと変わりかねません。
車が「ただの道具」になった瞬間
身も蓋もない言い方をすれば、車はただの道具に過ぎません。
- カミソリ:ヒゲを剃る道具
- フライパン:食材に火を通す道具
- 車:移動するための道具
ってなもんです。
100円ショップで買ってきた包丁でも野菜や肉を切れるのとおなじで、80万円で買った中古のコンパクトカーでも、じゅうぶん移動はできます。
ですので、見栄で高級車を買ってしまうと、いずれ後悔する日が来るかもしれません。
高級車のようなステータス性のある商品のことを「地位材」といい、地位材によって得られる幸福感は長つづきしないとされています。
なぜなら、どんな高級腕時計、豪邸、高級車を手にしても、私たち人間は慣れてしまうからです。
話を「お金」に戻します。
もしローンの返済に「ボーナス払い(20万円など)」を組み込んでいるなら、
- ボーナス減額
- ボーナス不支給
などの不確定要素が痛手になりかねません。
それから高級車は、自動車保険料、とりわけ車両保険の額が高めです。
細かい保険料金の説明は省きますが、型式別料率クラス制度というルールにより、高級車の車両保険は金額が高くなりがちなのです。
- 車両金額のローン
- 自動車保険
- ガソリン代(ハイオク)
などの出費がつづいた結果、高級車の購入を「後悔」してしまうかもしれません。
高級車のローンは3年後も5年後もつづきますが、そのころには、得られる幸福感がグッと下がっている点にご注意ください。
2. 交通事故を起こしたとき
高級車を買ったことを後悔しがちなのは、交通事故を起こしたり、巻き込まれたりしたときです。
公道を走っている以上、交通事故のリスクは避けられません。
ちょうど、私たちの体に心臓がある以上、心筋梗塞のリスクをゼロにはできないようなものです。
事故でボディが損傷した場合、
- 技術
- 塗装
- パーツ
など、高級車はどこをとってもハイクオリティなので、修理をするにもお金がかかります。
たとえば、ポルシェ911カレラ(約1,300万円)のフロントバンパーを擦ってしまった場合、20万円の修理費用が生じることがあります。
これがポルシェ911ではなく国産コンパクトカーであれば、1〜5万円ほどで修理できます。
ちなみに20万円あれば、国産コンパクトカーの場合、余裕でバンパーを新品へと交換可能です。
相手が任意保険に入っていない場合
もっとも最悪なのは、高級車で信号待ちをしていて、後続車にドスンと追突されたケースです。
過失割合は相手が10割ですので、こちらに非はありません。
本来なら、相手の保険でクルマを修理してもらえます。
がしかし、相手が自動車保険(任意)に入っているとは限りません。
もし加害者が任意保険に入っていなかった場合、たいへん厄介なことになります。
なぜなら、強制保険(自賠責保険)は、車の修理にかかる費用を補償してくれないからです。
結果として、壊れた高級車の修理費用を相手に請求することになります。
相手が修理費用を払えなかったり、連絡を無視したりすれば、
- 裁判
- 銀行預金の差し押さえ
など、ますます面倒な事態になります。
それでも相手にお金がなければ、払うのは、不可能です。
ですので、被害者であるこちら側が、自費で(もしくは自分の保険を使って)修理しなければなりません。
このように、「任意保険に入っていないドライバーがいる」ことを考えたとき、高級車を運転するのはリスキーだといえます。
つまるところ、事故で愛車を壊され、修理費を出してもらえず、買ったことを後悔するリスクがある、ということです。
3. 嫌がらせを受けたとき
人には、お金持ちを妬む習性があります。
高級車は「ザ・お金持ちの象徴」なので、周囲の反感を買いやすいといえるでしょう。
ちなみに世の中には、
- 高級車 ダサい
- 高級車 必要ない
- 高級車 運転 ヘタ
- 高級車 駐車 ヘタ
といったワードでネット検索をかける人がいます。
こうした行為などは、高級車を良く思っていない証です。
自分より上の者を否定して自己肯定する感情を、ルサンチマンといい、「高級車でマウンティングされたことへの仕返し」とも表現できます。
つまり高級車に乗っているだけで、勝手に敵意を抱かれやすいのです。
ただ、「気に食わないなぁ」と一般庶民から僻まれるのはまだマシかもしれません。
『カイジ』という漫画に出てくる主人公のカイジは貧乏で、金持ちを妬むあまり、メルセデスベンツのエンブレムをへし折って憂さ晴らしをしています。
こうしたクレイジーな人間は漫画の世界だけでなく、現実社会にも存在しています。
事実、駐車しておいた高級車が、
- ボディに傷をつけられる
- 窓ガラスを粉々に割られる
といった被害を受けるケースは、珍しくありません。
たとえば2019年7月には、神奈川県でランボルギーニ(3,000万円)の車体に傷をつけられる事件が起こっています。
それも1度ではなく、おなじ男性が3度被害にあっています(めちゃくちゃ妬まれている)。
妬みや嫉みの感情は、それだけ恐ろしい、ということです。
だからこそ、資産が億を超える富裕層(ホンモノのお金持ち)は、「目立たない地味な格好をしている」のでしょう。
人から「お金持ち」だと思われたら損することを、富裕層はよく理解しています。
まとめ
高級車の購入が後悔に変わる3つのタイミングをお伝えしてきました。
- ローン返済が苦しくなったとき
- 交通事故を起こしたとき
- 妬みや僻みによる嫌がらせを受けたとき
こんなとき私たちは、高級車を買ったことを後悔する恐れがあります。
高級車といえど車であって、その実態は「移動するための道具」に過ぎません。
100円ショップのハサミでも紙は切れますし、100円ショップのグラスでも水は飲めます。
もちろん、100円ショップの歯ブラシでも、虫歯や歯周病はじゅうぶん防げます。
100円ショップに高級車は売っていませんが、「移動するための道具」に大金をかけるべきかどうか、よく考えたほうが良いのかもしれません。
プロによる高級車レクサスの盗難(6分でエンジンをかけて走り去られる)が相次ぐなど、世の中は、わりと物騒です。
以上、高級車の購入が後悔に変わる3つのタイミングでした。
結論。さまざまな道具を使って生活しているなかで、本当に「移動する道具」の質を高めたいのか。寝るときに頭を支える道具、自宅で運動をするための道具など、私たちを豊かにしてくれる道具は山ほどある。高級車がすべてではない。
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