私たちが生きる上で水や酸素は欠かせませんが、車は、必須ではありません。
たとえ田舎で暮らしていても、です。
もし車を持たずに田舎で生活するなら、
- 体力
- 精神力
- 時間
これら3つの要素が必要です。
あるいは体力や時間がないとしても、有り余る経済力さえあれば、田舎で車ナシ生活を送ることは可能です。
この記事では、
- もし田舎で車を持たなかったら
- 田舎の公共交通機関は不便
など、「田舎で車なしの生活を送るために必要なもの」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
田舎で車なし生活を送るために必要なもの
田舎で車を持たずに生活するのは、たとえるなら、四季がある日本で冷暖房器具をいっさい使わずに暮らすようなものです。
しようと思えば出来ないことはないけれど、なにかと不便だったり、我慢を強いられたりする、ということです。
- お金を節約したい
- 免許を持っていない
- 車を運転するのが苦手
- 交通事故のリスクを避けたい
どんな事情で車を持たないにしても、田舎でのノーカーライフにさまざまな不都合が生じることは、間違いありません。
どうやって通勤するかが問題
まず考えるべきは、通勤手段です。
誰もがマイカーで移動する田舎は、都会にくらべて公共交通機関が充実していません。
大都会のような蜘蛛の巣状ではなく、まるでテニスラケットのガットのように粗い公共交通網が、申し訳程度に存在しています。
たとえば、自宅から駅まで徒歩1時間かかることはザラです。
なぜなら田舎は、路線の数も、駅の数も少ないからです。
電車は1時間に1本しかない、路線バスは1日3本しか走っていないといった具合で、田舎の公共交通機関は使い勝手がよろしくありません。
そんな田舎であえて「クルマなし」を選ぶのであれば、
- 会社から徒歩圏内に住む
- 電車やバスで通える会社に勤める
- リモートワーク(在宅勤務)を行う
- フリーランスとして働いて生活する
このような工夫をして、通勤の壁をクリアしなければなりません。
もし「宝くじで7億円を当てたからお金には一生困らない」といった状況なら、通勤とは無縁なので、移動手段を考える必要はないでしょう。
体力と精神力、時間は必須
車を持たずに田舎で生活を送る場合、
- 体力
- 精神力
- 時間
これら3つの要素が揃っていないと厳しいといえます。
たとえば、30代の男性フリーライターが、車を持たずに田舎で暮らすとします。
ライター業務はひとり自宅でできるため「通勤」には困りませんが、
- 食料品
- 日用品
こうした買い物は避けられず、週1回ほどは外出しなければなりません。
この際、移動にバスや電車を使うのがもっとも効率的かつ安価ですが、最寄りのバス停や駅まで行くためには、歩きでも自転車でも体力を要します。
車ほどスムーズに移動できないため、時間もかかります。
スーパーで買い物をし終え、帰りのバスが来るのを40分待つ、なんてこともあるでしょう。
そのうえ路線バスは、私たちを自宅まで最短で運んでくれるわけでもありません。
路線バスという乗り物は、ストップアンドゴーと回り道のオンパレードです。
ゆえに、時間的余裕がないと、「田舎で車なし」は厳しいといえます。
- 病院
- 銀行
- 映画館
- スーパー
- ドラッグストア
どこへ行きたいとしても、上のように体力と忍耐力、それから時間を費やさなければなりません。
車の所有にかかるお金を節約する代わりに、
- 体力
- 精神力
- 時間
これらを犠牲にしている、といえるでしょう。
おカネがればタクシー移動が可能
もし億を超える資産があるなら、車を持たず、田舎の町をタクシーで移動するのもアリです。
田舎といえどタクシーは走っていますし、徒歩やバス移動よりもダンゼン早いのが魅力的です。
ただし、タクシーを「足」として使うとなると、車1台を所有する以上にお金がかかることでしょう。
ちょうど、毎日レンタカーを借りるくらいなら、いっそ自動車を買ったほうが安いようなものです。
ゆえに、「事故を起こすリスクが怖いから運転したくない」といったよほどの事情がない限り、車を買って暮らしたほうが、リーズナブルで、便利で、生活しやすいといえます。
田舎の町をタクシーで移動するのは、(おカネを払って運転という肉体労働を他人に任せることのできる)貴族あるいは富裕層だけの特権です。
まとめ
車を持たずに田舎で暮らしたらどうなるか、をお伝えしてきました。
田舎で車を持っていないと、
- 我慢
- 待機
- 不都合
- 不自由
これらのネガティブ要素をすべて引き受けることになります。
江戸時代ならともかく、現代の田舎で車を持っていなければ、自分が最下層に属しているように感じられて「惨めな気持ち」になるかもしれません。
精神衛生上よろしくないといえます。
もしコストを気にして車を敬遠しているのであれば、
- 中古の軽自動車
- 中古のコンパクトカー
などを買ってはいかがでしょうか。
走行距離が10万キロ近く、年式も古い(たとえば10年落ちの)車両なら、10〜20万円程度で買えます。
ちょうど、ルイ・ヴィトンのバッグとおなじくらいの値段です。
ちなみに都会で普及している「カーシェアサービス」は、田舎にまでやってきていません。
田舎にはカーシェアサービスも、高層ビルも、成城石井もないのです。
田舎で暮らすなら、どんなポンコツであれ、自動車を持つことをおすすめします。
なぜなら、車を持たないメリットよりも、持たないデメリットのほうが大きいからです。
都会と違い、田舎では、月々の駐車場代に数万円かかるようなこともありません。
田舎のアパートはたいてい、契約すると1台分の駐車場がタダでついてきます。
田舎における駐車場セットは、ちょうど、都会の賃貸物件に「エアコン」が当たり前のように付いているのとおなじ感覚です。
以上、田舎で車なしの生活を送るために必要なものでした。
結論。自らの体力、精神力、時間を差し出せば、田舎でも「車なしの生活」は送れる。だが、そんなに良いものではない。車がない田舎暮らしは、変速機がないチャリンコみたいなもので、なかなか不便。中古車を買おう。
たいていの中古車が試乗できない理由に関して、当サイトにはこんな記事があります。