自分のことをマジメな人間だと思いますか?
まじめな人は周囲から信頼され、好かれます。
がしかし、まじめさが度が過ぎると、自分自身を苦しめてしまう恐れがあります。
ストレスや苦しみを抱えているとしたら、まじめさを手放して生きてみるのが良いのかもしれません。
本書にはそのコツが載っています。
この記事では、松崎博光著『新版マジメすぎて、苦しい人たち』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『新版マジメすぎて、苦しい人たち』の要約と感想
まずは本書の要約から。
ストレスクリニック院長が書いた、うつ病未満の病気である「適応障害」を解決するための本である。
適応障害とは何か、どのように治療・克服すべきか、どうすればストレス耐性を高められるかを解説している。
ストレスという観点から見て「良すぎる性格」は危なっかしい。
自分を抑えてストレスを溜め、どこかで無理をしている可能性が高い。
まじめすぎる人、頑張りすぎる人は、自分を許す必要がある。
以上がおもな内容です。
水は生きていく上で欠かせませんが、大量に摂取すると水中毒に陥り、死亡することがあります。
一般的には良いとされている「まじめな性格」も、行き過ぎれば毒になる。
自分で自分を「真面目」だと感じる方は、ぜひ本書を読んでみてください。
今よりも生きやすくなるかもしれません。
適応障害とは何か?
適応障害を一言で表現すると、「強いストレスに反応し、さまざまな症状を起こしている状態」だといいます。
適応障害は、うつ病や統合失調症などの精神病とは異なります。
しかしながらうつに似た症状を示すことが多く、保険診療上は「うつ状態」と表記されることが多いのだそう。
あるいは神経症、心身症。
これがあれば適応障害だと確信できるポイントはありません。
- 適応障害:ストレッサーが明確
- うつ病:ストレッサーが不明確
職場でストレスを抱えているとして、休日は元気に過ごせるのが適応障害。
休日も憂鬱なのがうつ病。
ストレスクリニック院長にしてみれば、真面目すぎる人、性格が良すぎる人ほど危なっかしいといいます。
心の病気では「許し」がキーワード
おなじストレスを受けて、適応障害になる人もいれば、ならない人もいます。
両者の差はなんでしょう?
著者曰く、「どれだけ自分を許せているか」だそうです。
まじめな人や頑張りすぎる人は、自分を許せていません。
「しっかりしていない自分では許されないんじゃないか」という不安を抱えているといいます。
頑張らないと認めてもらえない。
頑張らないと愛されない。
頑張らないと罰せられる。
根底にこうした不安があるから、完璧を目指そうとする。
したがって「どんな自分でも許され愛される」という気持ちを持って、不安を払拭できれば、ストレスを軽減できるわけです。
どうでしょう?
完璧ではない自分。
怠けている自分。ダメな自分。
そんな自分では「許されない」と思っていませんか?
これは自分に厳しく、自分を苦しめてしまう考え方。 根底にある不安や恐れに気づき、変えていくのが望ましい。
まとめ
「許す」ことさえできれば、人はそうそう心の病気に陥ることはない。
著者はそう述べています。
職場や人間関係に適応するべく、自分を無理やり枠に押し込めているとしたら。
無理が生じて苦しくなるのは当然です。
そうではなく、適応障害になりやすいマジメなタイプの人間は、自己中心的に、自己満足を目指して生きて良いといいます。
そうすれば楽になれます。
マジメさを手放して楽に生きたいと願う方は、ぜひ本書を読んでみてください。
- ゆるやかに生きるコツ
- 適応障害かもしれないと思った際の対処法
などが紹介されています。
以上、松崎博光著『新版マジメすぎて、苦しい人たち』の要約と感想でした。
結論。周囲の期待に応えようとして、苦しんでいる人は必読。もっと自己中心的に、自分がやりたいことをやっていい。真面目さはゴミ箱へ。