汗をかいてデトックス(毒出し)になっていると考えるのは、誤解です。
なぜなら、汗といっしょに毒素が出ていくことはないからです。
サウナや風呂、運動などによって汗をかくのは気持ちの良いものですが、デトックス効果には期待できない点にご注意ください。
この記事では、
- 汗に含まれている成分は?
- そもそも体に毒素は溜まっている?
など、「汗をかいてもデトックスの効果がない理由」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
汗をかいてもデトックスの効果がない理由
デトックスとは、毒素が体外へ排出されることを指す言葉です。
汗といっしょに毒素が出ているなら「デトックス」に該当しますが、残念ながら、汗とともに毒素が流れ出ることはありません。
そもそも汗は、
- 水分
- 皮脂
- 電解質(イオン)
これらの成分が混ざってできています。
電解質(イオン)とは、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどの成分をいいます。
カルシウムやマグネシウムは、サプリメントで補給する人もいる栄養素であって、けっして毒素などではありません。
いずれも生命活動に欠かせない栄養素です。
したがって、汗といっしょに(大事な)ミネラルは流れ出ているが毒素は出ていない、といえます。
だいいち、デトックスしなければならない「毒素」とは、いったい何のことを意味するのでしょう?
そもそも毒素ってなんのこと?
毒に該当するのは、アルコールや薬物などです。
対象をもっと広げれば、
- 重金属
- 食品添加物
なども毒素だといえます。
体内に蓄積していたこれらの成分が、汗といっしょに体外へ流れ出るとしたら、デトックスです。
ですが、先述のとおり、汗に上のような成分は含まれていません。
つまり、汗をかいてもデトックスにはなっていない、ということです。
私たちの身体のなかで解毒を担っているのは、肝臓や腎臓といった臓器です。
アルコールや薬剤などの毒素(有害な物質)を毒性の低い物質に変え、尿などで体外に排泄しています。
毒素や老廃物は、髪の毛としても体外に出されています。
髪の毛を調べるだけで、ある人物が過去に違法薬物(大麻など)を使ったかどうかがわかるのは、そのためです。
このように、便や髪には毒素や老廃物が含まれていますが、汗には含まれていません。
デトックスのために汗をかくのは無駄です。
むしろ発汗によって、
- ミネラルを失う
- 自律神経を疲れさせる
など、デメリットが気になります。
毒素が体に溜まっているのか?
水銀や鉛といった危険な重金属を、毎日摂りつづけている人はまずいません。
ゆえにデトックスの必要があるかといえば、答えはノーです。
食品添加物は、国によって安全だと認められたものが使用されています。
とはいえ、安全である科学的根拠はないことから(数十年の継続摂取でどうなるかはわからない)、添加物を避けている人も少なくありません。
もしあなたが「毒素」を気にしているのであれば、体内から出すことではなく、そもそも毒素を体内に入れないことに注力すべきではないでしょうか。
というのも、毒素を体に入れなければ、出す必要はないからです。
殺虫剤を買うよりも、窓に網戸を設置して虫の侵入をブロックしたほうが早いのとおなじです。
そもそも入れなければ良い、ということです。
デトックスを目的にして汗をかいても意味はありません。
ただ体内の水分とミネラルを失うだけです。
毒素を避けるためには、最初から毒素をとりこまないように気をつけたほうが楽ですし、確実です。
まとめ
汗をかいてもデトックスの効果がない理由をお伝えしてきました。
- 汗の成分
- 臓器の解毒作用
- デトックスの意味
- 毒素とはなんのことか
これらを正しく理解していれば、汗とともに毒素が出ていかないこと(デトックスになっていないこと)がよくわかります。
汗をかいて「デトックスだ」と喜ぶのは、まるでカレーパンを頬張って「超ヘルシーだ」と喜んでいるようなものです。
どちらもそんなことはありませんので、ご注意ください。
以上、汗をかいてもデトックスの効果がない理由でした。
結論。汗は水分と皮脂と電解質(イオン)でできている。そこに毒素はない。デトックスしている気分は味わえても、デトックスにはなっていない。
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汗をかいても痩せない理由について、当サイトにはこんな記事があります。
サウナで気になる他人の汗に関して、当サイトにはこんな記事があります。
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