高級車のナンバープレートに「わ」のひらがなを見つけたとき、反射的にダサいと感じていませんか?
とはいえ、ポルシェ、マセラティ、メルセデス・ベンツといった高級車そのものがダサいわけではありません。
むしろデザイン性や走行性能は、自動車界トップクラスです。
もちろん、レンタカーサービスという業態もダサくはありません。
レンタルDVDや図書館の本とおなじで、一定期間クルマを借りているだけです。
ところが、高級車とレンタカーが合体すると、途端にダサく感じられてしまいます。
いったいなぜでしょうか。
この記事では、
- 私たちは復讐している
- 私たちは悔しがっている
など、「高級車のレンタカーをダサいと感じる心理」をわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
高級車のレンタカーをダサいと感じる心理
牛丼とプリンはどちらも美味しい食べ物ですが、この2つをビビンバのようにグルグル混ぜあわせたら、残飯ができあがります。
牛丼とプリンの組み合わせは最悪で、とても食べられたものではありません。
すき家でも、松屋でも、吉野家でも、「プリン牛丼」を販売していないのがその証拠です。
高級車とレンタカーのコンビネーションもおなじです。
つまり、相性がよろしくありません。
劣等感に苛まれる
高級車を見かけて、それが個人の所有物でなくレンタカーだとわかったとき、われわれの頭のなかではさまざまな感情が生まれています。
まず、車両価格が1,000万円を超える高級車を目にして、「すごい」と驚きます。
というのも、リーズナブルな国産コンパクトカーと違って、高額な高級車を見かける機会は少ないからです。
そして次に芽生えるのが、劣等感です。
高級車を乗り回せるだけの高収入、経済的余裕を想像して、「いいな」と羨ましく感じます。
「あんなにお金があったら人生もっと楽しいだろうな。あーお金が欲しい」
と経済力の差をまざまざと見せつけられ、自尊心が傷つき、ネガティブな気持ちになります。
ところが、です。
よく見ると高級車のナンバーには、天皇が日本国の象徴であるように、レンタカーを象徴するひらがな「わ」が記されています。
つまり、私たちは騙され、ニセモノの劣等感を抱かされていたということです。
ここで怒りの感情が芽生えます。
まるで、ダマされて偽物のブランド品を買ってしまったかのような怒り、そして屈辱です。
「ダサい」で反撃開始
お金持ちが乗っていると思っていた高級車はハッタリで、ドライバーは、富裕層でもセレブでもありませんでした。
むしろ、ステアリングを握っているのはこちら側(中間層〜下流層)の住人です。
おなじ世界の住人にダマされたわけです。
だからこそ私たちは、
「紛らわしいんだよ。勘違いさせやがって。レンタカーなら話は別で、ちっとも凄くなんかない」
と、劣等感によってイヤな気持ちにさせられたぶん、反撃したくなります。
たとえるなら、いきなり「わっ!」と大声で驚かされたとき、怒りの感情が湧いてくるようなものです。
意味もなくビックリさせられたら、誰だってイタズラした犯人を「ウザい」と感じることでしょう。
寿命が、理不尽に縮まりかねません。
高級車のレンタカーに思う「ダサい」も、これに近い感覚です。
私たちは騙された被害者で、高級車のレンタカーを乗り回して金持ちヅラしたどこかの誰かが、加害者です。
一矢報いなければ気が済みませんし、やられっぱなしでは腹が立ちます。
だからといって、
- 短足
- 顔がデカい
- 足がクサい
- 洋服がボロ雑巾みたい
- 髪型がザビエルみたい
- 飛び出てる鼻毛で書初めできそう
といった誹謗中傷はできません。
なぜなら、ドライバーの特徴がわからないからです。
そんなこんなで、知恵をギューッと絞って出てくるMAXの罵声、罵倒のMAX、それが「ダサい」です。
「ダサい」には、「背伸びするなよ。紛らわしいから」といった不満も込められています。
まとめ
高級車のレンタカーがダサい理由をお伝えして来ました。
ポルシェやマセラティのレンタカーにたいして嫌悪感を抱いてしまうのは、それら高級車が、理不尽にプライドを傷つけてくるからです。
ナンバープレートに記されたひらがなが「に」だったり「ふ」だったりすれば、ダサいとは感じません。
「どんな仕事をしてたらあんな高級車に乗れるんだろう?」
と素朴な疑問が浮かび、医者と経営者くらいしか答えが見つからないまま、ただピカピカのボディに羨望の眼差しを向けるだけです。
それにたいして、高級車のレンタカーは反則です。
「どうも、勝ち組です」ってな雰囲気を放っておきながら、実際にはハッタリだからです。
まるで、モデルのように容姿端麗な女友達と歩いているときに、「彼氏ヅラ」して肩で風を切る男のようなズルさだといえます。
理不尽な劣等感を味わわされ、迂闊にも自己肯定感を下げてしまった代償は、「ダサッ!ダセェ〜。レンタカーかよ、ダサすぎ」ときっちりかっちり払わなければ気が済みません。
- 高級車を見かけた驚き
- 羨ましさ
- 経済格差
- 劣等感
- 自尊心の低下
これらは意識以前、「反射」の世界で起こることなので、勘違いした私たちに落ち度はないといえます。
「ダサいダサい」と非難して、メンタルが負ったダメージの回復を図る権利なら、あります。
以上、高級車のレンタカーをダサいと感じる心理についてでした。
【結論】高級車というステータスシンボルで「経済力の違い」を見せつけられたかと思ったら、その車はレンタカーで、ドライバーは99%中間〜下流層だと判明する。騙された。ダマサレタ。damasareta. かといってドライバーがどんなヤツなのかわからないので、とりあえず抽象的かつ汎用的な悪口「ダサい」で反撃しておく。こんな心理的メカニズム。
自動車にたいするお金持ちの考え方について、当サイトにはこんな記事があります。
高級車について、当サイトにはこんな記事もあります。
軽自動車に関して、当サイトにはこんな記事があります。
高級車を所有するオーナーはたいていお金持ちですが、いっぽうで、軽自動車に乗っている人間が「貧乏人」だとは限りません。