2021年4月にフルモデルチェンジを行い、2代目となったホンダのヴェゼルが不評です。
なぜかというと、そのエクステリアデザインに既視感が漂っているからです。
たとえば新型ヴェゼルのフロントマスクに関して、「マツダCX-5のパクリだ」といった声があります。
ボディを180度回転させてリアのデザイン、とりわけテールライトの形状にたいしては、「トヨタ・ハリアーかと思った」なんて意見があります。
早い話が、新型ヴェゼルのデザインには独自性がない、ということです。
したがって世間から、
- ダサい
- 節操がない
- みっともない
といって批判されるのは仕方ありません。
他人のロゴをパクったデザイナーが、世の中から見捨てられるのとおなじです。
この記事では、
- 魂動デザイン風のフロント
- ハリアーと区別がつかないリア
など、「新型ヴェゼルがダサい理由とパクリ疑惑」についてわかりやすく解説します。
"海賊版"みたいなデザインを追及するため、ぜひ参考にしてみてください。
新型ヴェゼルがダサい理由とパクリ疑惑
2021年4月にフルモデルチェンジした新型ヴェゼル(2代目)は、話題になりました。
良い意味ではなく悪い意味で、です。
ホンダとしては、
- ヒットした先代からの刷新
- EVのようなボディ同色のフロントグリル
新型ヴェゼルのこのあたりに注目してほしかったようですが、そんなことより私たちが気になったのは、ヴェゼルに漂っている既視感です。
フロントデザインはMAZDAの魂動デザインに似ていて、リアのデザインは、トヨタハリアーのそれと見分けがつきません。
だからでしょう、グーグル検索で「新型ヴェゼル」と調べようとすると、予測変換に「パクリ」と出てきます。
大勢がこのワードで検索している(つまりデザインがパクリだと感じている)、ということです。
マツダ魂動デザイン風のフロント
新型ヴェゼルのフロントマスクは、マツダのCX-5に似ています。
発売はCX-5が先で、ホンダ・ヴェゼルが後発なので、マツダが"パクった"わけではありません。
- 全体のシンプルさ
- 細長のヘッドライト
- バンパーの形状
こうした特徴がCX-5と似ているため、新型ヴェゼルを「マツダから出た新型車」だと勘違いする人もいるくらいです。
誰にでもわかる両者の決定的な違いといえば、
- メーカーエンブレム
- フロントグリルのカラー
この2点くらいでしょう。
マツダ車含めフロントグリルの色はどの車もブラックが一般的ですが、新型ヴェゼルは黒に統一せず、あえて「ボディ同色」としています。
これは電気自動車(EV)っぽい雰囲気を出すことで、新型ヴェゼルに先進感を持たせる狙いです。
テスラを見ればわかる通り、EVにはフロントグリルがありません。
というのも、空気を取り込んでエンジンを冷やす必要がないからです(EVにはエンジンが搭載されていない)。
ただし新型ヴェゼルはEVではないので、あくまでも電気自動車っぽく見せかけているだけの「なんちゃって」な演出です。
パクリどうこうに関係なく、この考え自体がそもそもダサいといえます。
たとえるなら、メルセデス・ベンツのキーホルダーを腰にぶら下げて「私、ベンツのオーナーですけど」とハッタリをかまし、ショッピングモールを闊歩している軽自動車オーナーのようなものです。
自分を偽って、見栄を張るべきではありません。
デザイナーはマツダを知らない?
Googleの検索窓に「新型ヴェゼル」と打ち込むと、予測変換には「マツダ パクリ」の文字が出てきます。
これはすなわち、新型ヴェゼルを見た少なくない人たちが「マツダの魂動デザインのパクリじゃんか」と憤慨し、「みんなもそう思うだろ?」と確認するためにネットで調べている証拠です。
噴出しているであろうネガティブな反応を確かめようとしている証です。
ヴェゼルにたいして「マツダCX-5のパクリ疑惑」を抱いている消費者は、私たちだけでなく、そこかしこにいるのかもしれません。
ところで最近、ホンダのウェブサイトにアクセスしましたか?
新型ヴェゼルの紹介ページには、「他とは違う自由な個性」と記されています。
他とは違う自由な個性……ホカトハチガウ……もしかしてホンダのデザイナーは、地下室で生活しているのでしょうか。
あるいは担当デザイナーは山奥に住んでいて、リモートワークで新型ヴェゼルに携わったのかもしれません。
きっとマツダの魂動デザインを見たことがないのだろう、ということです。
もしホンダのデザイナーがMAZDA車を知っていたなら、こんなにも堂々と、悪びれることなくパクれるはずがないからです。
ハリアー風のリアデザイン
新型ヴェゼルのテールライトは、左右で一文字に繋がっているように見えます。
が、実際には中央のエンブレムによって分断されています。
ですので、一直線につながっているわけではありません。
このテールライトデザインを新型ヴェゼルよりも先に採用したのが、トヨタの高級SUVハリアーです。
ちなみにハリアーの発売は2020年4月で、新型ヴェゼルは2021年4月です。
これでは、「ホンダがトヨタのデザインをパクった」と疑われてしまっても仕方ありません。
もちろんパクったわけではなく、ホンダのデザイナーは1年遅れで、偶然にも、ハリアーと似たようなデザインを"思いついた"だけでしょう。
そして、大胆にも採用したのでしょう。
ハリアーと新型ヴェゼルのリアデザインは、まるでカレーとハヤシライスみたいなもので、ぱっと見では区別がつきません。
両者は酷似しているからです。
Hのエンブレムがついていたら、それは新型ヴェゼルです。
もしトヨタのエンブレムがついていたら、ヴェゼルに見えたとしても、それはハリアーです。
ハリアーのオーナーは大迷惑
この酷似によって困っているのは、ハリアーのオーナーでしょう。
というのも、 500万円近い高級車に乗っているにもかかわらず、ワンクラス下の、300万円台で買える「ホンダ・ヴェゼル」だと勘違いされかねないからです。
たとえるなら、2,000万円近いポルシェ911に乗っているのに、300万円のフォルクスワーゲン・ビートルに間違えられるようなものです(どちらもヘッドライトが丸い)。
"いい迷惑"としかいえません。
ちなみにポルシェ911とワーゲン・ビートルは、歴史を辿るとおなじ場所に行き着く、いわば親戚のような2台です。
おなじ血縁を持っているがゆえに、両者は似ています。
それにたいしてトヨタ・ハリアーとホンダ・ヴェゼルは、どこまで歴史をさかのぼってみたところで、なんの接点も見つかりません。
いわば"赤の他人どうし"です。
こうした事例を世間一般では「パクリ」と呼びます。
新型ヴェゼルは228万円(税込)から買えますが、ハリアーのエントリーモデルは320万円します。
320万円というのは、新型ヴェゼルの最上級グレード(330万円)に匹敵します。
ハリアーの最上級モデルは504万円なので、そもそも価格帯が異なっており、ヴェゼルとは格が違うといえるでしょう。
だからこそハリアーのオーナーにとって、リアがそっくりな新型ヴェゼルの存在は「癪」です。
まとめ
ダサいのは、新型ヴェゼルのデザインそのものではありません。
他社のクルマに自社製品を似せてしまうホンダの姿勢、差別化を図ろうとしない精神性が、ダサいといえます。
そんな「目には見えないメンタリティのダサさ」を可視化しているのが新型ヴェゼルです。
- 国内トップメーカーのトヨタ
- 独自路線を突き進むマツダ
こうした成功しているメーカーへの憧れや羨ましさが、新型ヴェゼルのデザインに漏れ出てしまっています。
「いいなぁ」が隠し切れていません。
おなじ"真似"でも、モノマネ芸人は見ていて笑えます。
モノマネSUV新型ヴェゼルは笑えません。
そのダサさに、私たちはせいぜい苦笑いするくらいです。
ちなみに、新型ヴェゼルに乗っているだけで、周りから"盗人"を見るかのような目を向けられる恐れがあります。
われわれがパクったわけではないのに、実行犯ではないのに、です。
ボディサイズはほとんど変わらないため、もし買うとしても新型ではなく、好評だった初代ヴェゼルを「中古」で買うのが良いでしょう。
新型ヴェゼルは不評を買っていて、それゆえに、センスの良い人は買っていません。
以上、新型ヴェゼルがダサい理由とパクリ疑惑についてでした。
【結論】ホンダの真意は関係ない。ホンダにとってアレがオリジナルかパクリかはどうでも良い。私たち消費者の感じ方がすべてだから。もう答えは出ていて、市場において新型ヴェゼルは「マツダやハリアーのパクリデザイン」とされている。Googleの予測変換に世間の声が表出している。そして、ダサいと結論づけられている。買うなら初代ヴェゼルがベター。
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