2021年8月のマイナーチェンジを受けて、5代目フォレスターはC型からD型へと移行しました。
最大のポイントは、フロントマスクが大きく変わったことでしょう。
スバル曰く、新しい時代の、新しいSUBARUデザイン「BOLDER(ボールダー)」を体現しているのが、今回のD型フォレスターなのだそうです。
ちなみにBOLDERの第一弾は新型レヴォーグで、第二弾が新型フォレスターです。
魂動デザインによるライバル・マツダの刷新、ブランド力向上を見て、そういうことか、とスバルが打ち出したコンセプト「BOLDER」は、果たして成功しているのでしょうか。
新型レヴォーグ、新型フォレスターD型を見るとわかる通り、スバルのBOLDERは失敗です。
英語ではぐらかしたパッケージ、中身は空っぽ、肝心のデザイン哲学が見当たりません。
この記事では、
- デザインコンセプトBOLDERとは何か?
- ヘッドライトがアレに見える
など、「スバル新型フォレスターD型のダサいエクステリア」についてわかりやすく解説します。
ヘンテコな外観に成り下がった原因を探るため、ぜひ参考にしてみてください。
スバル新型フォレスターD型がダサい
新型となるフォレスターD型の顔がダサくなった原因は、BOLDERにあります。
BOLDERはスバルが展開している新しい時代のデザインコンセプトで、
- 高い性能を予感させる
- 思わずどこかに行きたくなる
- 何かをしてみたくなる
- ユーザーの挑戦を後押しする
- 非日常へと誘う
といったテーマを表現しているのだそうです。
「思わずどこかに行きたくなる」とありますが、出かけたくなるかどうかは「運転していて楽しいか否か」で決まるので、デザインは関係ありません。
競馬でたとえるなら、やや"かかり気味"の、張り切りすぎたデザインコンセプトです。
そして何より、「クルマに命を与える」ことを信念とするマツダの魂動デザインにくらべて、スバルのコンセプトは掲げている目標数がやたら多く、どんなデザインにしたいんだかわかりません。
まるで短冊に5つも6つも願いごとを書く子どものようで、スバルは欲張りすぎています。
非日常へと誘う、いいね、高い性能を予感させる、あぁそれもいい、と社内会議で出てきたテーマをすべて盛り込んだかのようです。
冷静になって、スバルはデザインコンセプトBOLDERの後ろに「〜二兎を追う者は一兎をも得ず〜」とサブタイトルを追加したほうが良いでしょう。
- 高い性能を予感させる
- 思わずどこかに行きたくなる
- 何かをしてみたくなる
- ユーザーの挑戦を後押しする
- 非日常へと誘う
……いえ、二兎どころの騒ぎではありません。
BOLDERとは何なのか?
boldは英語の形容詞で、
- 勇敢な
- 大胆な
- 図々しい
- 厚かましい
などを意味します。
スバルが掲げているbolderは、その比較級です。
したがってスバルの新しいデザインコンセプトBOLDERを日本語に訳すなら、
- もっと大胆な
- さらに図々しい
といったところだといえます。
後者まで含んでいることを考えると、あまり好ましい英単語ではありません。
He is bold.
これで「図々しいクソ野郎め」という悪口になります。
boldには、(道などが)険しいという意味もあり、多難な前途を予感させます。
BOLDERはすんなり成功しそうにありません。
くわえてboldは、ハゲを意味する英単語baldとスペルも発音も似ています。
これを日本語でたとえるなら「デザインコンセプトは、うすけ、です」 といっているようなもので、語感が良くないといえるでしょう。
そんな問題だらけのboldをコンセプトに掲げてしまうスバルの貧相な"センス"は、新型レヴォーグやD型フォレスターによく現れています。
ヘンテコな設計図しか描けれなければ、ヘンテコな完成品しか出てこないのは当然です。
つまり、打ち出しているデザインコンセプト、上層部から設計スタッフへの指示(BOLDER)からしてセンスがない、ということです。
BOLDER第一弾として2020年に登場した新型レヴォーグは目(ヘッドライト)がやたら小さく、今回のD型フォレスターは逆に目がやたら大きく、BOLDERとは何なのか、現段階ではハッキリしません。
BOLDERを「ますますハゲ頭の」と誤解して、一致団結を乱す、英語に暗い社員が紛れているのではないでしょうか。
ヘッドライトがアレに似てる
新型フォレスターのフロントマスクは、さまざまなモノに似ています。
たとえば、コアラです。
「D型のフォレスターはコアラみたい」と指摘するネットユーザーがるように、実際、フロントグリルがコアラの鼻で、ヘッドライトがコアラの目に見えます。
ちなみにコアラは、1日22時間近くを眠って過ごす「ほとんど活動しない動物」ですので、「思わずどこかに行きたくなるD型フォレスター」には不似合いです。
おなじくフロントグリルを鼻、ヘッドライトを目に見立てると、D型フォレスターの顔はまるで「鼻デカ犬」のようにも見えます。
魚眼レンズで犬の顔を撮影した「鼻デカ犬写真集」にフォレスターが載っていてもおかしくありません。
そして何人かはきっと、それが自動車だと気づきません。
コアラに似ていて、鼻デカ犬にも似ている新型フォレスターは、ついでにやなせたかしのアニメに出てくるキャラクターのような顔をしています。
もっとも近いのはアンコラ(いつもコアンコラを連れてるやつ)です。
どこか抜けていて、害がなく、親しみやすそうなアンコラみたいなデザインなので、5歳児にはウケるかもしれません。
ちなみにヘッドライトの形状は、「東急ハンズ」のロゴに描かれている手のマークにそっくりです。
手の向きを反対にすると、D型フォレスターのヘッドライトと一致します。
今回のD型フォレスター、「ダサいD型だよね。Dはダサいの頭文字Dだって覚えてる。C型を変にいじって改悪したやつ」と人々から記憶され、996型涙目ポルシェのように、不人気モデルとして黒歴史として残ることになるでしょう。
まとめ
BOLDERは、既存車のデザインをダサくする呪いのコンセプトです。
『リング』で呪いのビデオを見た者が7日後にこの世を去るように、呪いのコンセプトに沿ってデザインされたスバル車は、ラインナップから消え去るハメになりかねません。
- レヴォーグ 2020年
- フォレスター 2021年
スバルの人気2車種が、すでにBOLDERサイドの手に落ちています。
共通しているのは、どちらも「モデルチェンジ前のデザインのほうが良かった」ということです。
2021年にはスバル新型BRZが発表されていますが、これはトヨタが企画・デザインを主導しているため、BOLDERの息はかかっていません。
そのためレヴォーグやフォレスターのようなダサさはありませんが、GR86との差別化のためにスバルがBRZに与えた"ヘッドライト下の七福神の耳たぶみたいな黒いやつ"が、最近のスバルらしいカッコ悪さを主張しています。
おかげでトヨタGR86と見間違えることはありません。
そう、新型フォレスターの話でした。
ファイアフォンを引っさげて2014年に携帯事業へ参入、翌2015年に撤退したAmazonのように、諦めも肝心です。
泥舟みたいなダメなものをダラダラ続けたとして、沈没以外の結末はありません。
だったら、傷が浅い早期のうちにさっさと手を引くのが賢明でしょう。
BOLDERとは「思わずどこかに行きたくなるデザイン」だそうで、確かに、誰よりも新型フォレスターを見ていたであろうスバルは、(私たちの理解が及ばない遠い)どこかへ行ってしまいました。
ごきげんよう。
以上、スバル新型フォレスターD型のひどいデザインについて、でした。
【結論】BOLDER第二弾、つまりスバルは今、デザイン崩壊への二歩目を踏み出したところ。たぶん次はインプレッサが踏み潰される。なぜなら、高い性能を予感させる思わずどこかに行きたくなる何かをしてみたくなるユーザーの挑戦を後押しする非日常へと誘うデザインそれがBOLDERですって、結局、なにも言ってないのとおなじだから。
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