スプラッター映画やゴアムービーなどと呼ばれるグロテスクな作品を好むのは、異常な心理なのでしょうか。
グロテスクな映画とはたとえば、
- SAWシリーズ
- ホステルシリーズ
- ムカデ人間シリーズ
- 冷たい熱帯魚
- 孤狼の血 LEVEL2
- スウィーニー・トッド 街の悪魔の理髪師
こうしたR-15ないしR18に指定されている凄惨な描写が多い作品を指します。
ゴアムービーが好きだからといって、「自分は凶暴な危ない人間かもしれない……いつかトンデモナイ事件を起こしたりして……」などと心配することはありません。
なぜなら、映画は本物ではなく作り物であって、われわれが鑑賞しているのはいわば"ファンタジーの世界"だからです。
撮影のためにほんとうに誰かを殺したり、切り刻んだり、ミンチ機に頭から突っ込んだりしているわけではないのです。
私たちがグロテスクな映画を観るのは、けっして"犯行を予習するため"ではありません。
そんな危ない動機ではなく、非日常のスリルや恐怖を味わうためにゴアムービーを観ます。
スリルを味わいたい……つまり、ジェットコースターやお化け屋敷を楽しむ心理とおなじです。
だから「ヤバいかも……」などと自分自身を恐れる必要はないといえるでしょう。
この記事では、
- ただスリルを求めているだけ
- アイドルだってグロい映画が好き
- 本当に危険な心理というのは……
など、「グロテスクな映画を観てしまう心理は異常なのか」をわかりやすく解説します。
凄惨描写の刺激を求めてしまう自分について知るため、ぜひ参考にしてみてください。
【残酷シーン満載】グロい映画が好きって異常?
グロテスクな映画を好むからといって、"精神的に異常だ"なんてことはありません。
事実、グロい映画が好きなアイドル、むしろグロい映画しか観ないアイドルがいるくらいです。
人は見かけによらないもので、おとなしいあの人、真面目そうな彼、お菓子作りが趣味の彼女が、スプラッター映画を好んだりもします。
だから「俺/私って危ない人間かも……こんな映画の趣味、人にはいえないな……」などと隠す必要はありません。
ゴアムービー好きの同士は、案外まわりにいるものです。
それでも心配であれば、Yahoo!映画など「映画レビューサイト」でグロテスクな作品のコメントを読んでみると良いでしょう。
"仲間"が見つかって安心できるはずです。
むしろ「やたら高評価されてるけど、全然グロくなかった。退屈だった」なんて書いている猛者を発見して、(その映画でビビっていた)自分のまともさを実感できるかもしれません。
私たちは「スリル」を求めている
私たちがグロテスクな映画に惹かれる理由、それはスリルを味わえるからです。
非日常を体験したい、ともいえます。
スリルや非日常性を求めて人が集まるものといえば、
- ホラー映画
- お化け屋敷
- バンジージャンプ
- ジェットコースター
- シューティングゲーム
これらのエンターテインメントが挙げられます。
グロテスクな映画も、こうしたエンターテインメントのうちの一つに過ぎません。
しかもグロい映画であれば、絶叫マシンやお化け屋敷と違い、どこへも出かけることなく自宅でサッとスリルを味わえます。
お手軽なスリル体験だといえるでしょう。
したがって、絶叫マシン好きの人間が"異常"でないのとおなじで、ゴアムービー好きの人間もまた"異常"ではないのです。
方法は違えど、ただ平凡な毎日に「刺激」を求めているだけです。
私たちの目的は「非日常のスリルや刺激を味わうこと」で、共通しています。
ただし、テレビゲームだったりスプラッター映画だったり、人によりスリリングな体験をする手段は異なります。
ちょうど食欲を満たしたいとき、
- そば
- うどん
- おにぎり
- ラーメン
- チャーハン
- サンドイッチ
- チーズバーガー
など、人によって食べる料理(手段)が違っているようなものです。
全員がおにぎりを選ぶわけでないのと同様に、スリルを味わいたい人間が全員ゴアムービーを鑑賞するわけではありません。
ここまでの話をまとめると、
- グロテスクな映画:手段
- 非日常のスリル:目的
このようになります。
常識的な目的ですから、これといって自分の精神状態を気にすることはないでしょう。
たとえばノコギリで脚を切断するシーンを観て、「アイツにおなじことをしてやろう……ノコギリはどこで入手できるかしら……」などと考えているわけではないはずです。
だったら正常で普通で健全でいたってマトモですので、ご安心ください。
本当に危ない人間とは……
本当に危ないのは、フィクションの映画ではなく、ホンモノの事故や事件に興味がある人です。
たとえばインターネットで検索すると、
- 殺人現場の写真
- 交通事故現場の写真
- 銃乱射事件の映像
これらを見ることができます。
がしかし、これらは作り物ではなくホンモノですので、(たとえば実際の死体などを)見たときに受ける精神的ショックたるや映画の比ではありません。
R-18に指定されるほどグロテスクな映画が平気な人間でも、ホンモノは苦手だったりします。
たとえば、自分の腕に注射針が刺さるところを見れなかったり、です。
事実、こうしたホンモノの凄惨な写真を見たショックで、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症する人もいます。
なぜなら、映画と違って「うわ……痛々しいし残酷だけど作りモノ(つまり嘘)だしな……」と考えられる心の逃げ場がないからです。
グロテスクな映画を楽しんでいるうちはまだ可愛いものですが、ホンモノの事件や事故の写真を漁るようになったら、"異常"だといって良いでしょう。
スリルを求めるにしても、度が過ぎています。
たとえるなら、刺激を味わおうとして、クルマに乗って深夜の国道を時速150km/hでぶっ飛ばすようなものです。
お世辞にも"マトモ"とはいないでしょう。
つまるところ、グロい映画はフィクションかつファンタジーの世界だからセーフで、ホンモノの凄惨な画像はリアルだからアウト、だということです。
ご自身はどちらでしょう。
もしニセモノの首が吹き飛び、肉片もどきと血糊が飛び散る映像を見て「うえー」と喜んでいるとしたら、ご安心ください、一般的な人間です。
サイコパスでもシリアルキラー予備軍でもありません。
それにたいして、
- 映画(作り物)では飽き足らない
- ホンモノの刺激が欲しい
- 映画の真似をしてみたい
このような考えがあるとしたら、"危険"です。
トンデモナイ事態になる前に、信頼できる人間(たとえば精神科医など)に相談したほうが良いでしょう。
ちなみに、私たち人間にはもともと悪や殺人に惹かれる本性があります。
たとえば、(テレビやネットニュースで知った)凶悪殺人や連続殺人犯に強い興味を抱きませんか?
そしてグロテスクな映画にはたいてい、トンデモナイ極悪人が出てくるものです。
凄まじい悪を目の当たりにできる、だからゴアムービーは面白い、そんな側面もあるといえるでしょう。
まとめ
私たち人間は、生活に刺激を求める生き物です。
刺激を味わう手段は、たとえば絶叫マシンだったり、バンジージャンプだったり、制限速度を無視した運転だったり、そしてグロテスクな映画だったりします。
私たちがいつどこで何度グロテスクな映画を観たとしても、法的にもモラル的にもなんら問題ありません。
いけないことをしているわけではない、ということです。
たとえばゲームで次々とゾンビの頭を撃ち抜く青年が、「実際に銃で人間を撃ってみたい」と思うでしょうか。
ふつうは思いません。
なぜなら、ゲームはゲーム、現実は現実とキッチリ区別できているからです。
映画もおなじで、どれだけ凄惨なシーンを観ようが「これは嘘の話」だと頭の隅にあるから耐えられます。
むしろ、残虐な描写を楽しむことすらできます。
いわゆる「怖いもの見たさ」というやつです。
YouTube動画で怪談を聞くのと大差ありません。
それにたいして、
- ホンモノのグロが見たい
- 映画の真似事がしてみたい
このような考えがあるとしたら、映画と現実、やっていいこととダメなことの区別が曖昧になっており、危険です。
もちろんあなたはグロテスクな映画で満足できているはずですので、何も問題ありません。
これからも刺激を求め、R-15やR-18に指定されているゴアムービーを楽しみましょう。
最後に、グロテスクな映画の多くは、
- ホラー
- サスペンス
これらのジャンルに該当します。
「グロ」というジャンルはありませんので、上のカテゴリーから次に鑑賞する作品をお探しください。
以上、グロテスクな映画を観てしまう心理は異常なのか、でした。
【結論】異常ではない。怖いもの見たさは誰にでもある心理。グロテスクな映画は、グロテスクゆえに好奇心を唆る。恐ろしい……でも見てみたい……そしてドキドキしながら鑑賞……残酷過ぎて目を細め画面をぼやかす、これがすなわちスリル。ゴア映画を映画としてフィクションとして観ているぶんには問題ない。大丈夫、サイコパスでもシリアルキラー予備軍でもない。
ネット通販サイトAmazonでは、『ムカデ人間』シリーズをすべて収録したBlu-rayが評価されています。
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