レクサスはトヨタが展開する高級車ブランドであり、1989年に北アメリカでスタートし、2005年から日本国内でも販売を始めました。
たいするメルセデス・ベンツは、1926年にドイツで設立された自動車メーカーです。
日本では「高級車」のイメージが強いベンツですが、欧州ではバンやタクシー、バスやトラックなど、安価な商用車も多く製造しています。
したがって、メルセデス・ベンツは"高級車専門のメーカー"ではありません。
とはいえレクサス同様、一般的にはベンツもプレミアムブランドとして認識されています。
では、レクサスとメルセデス・ベンツはどっちを買うのが"正解"なのでしょうか。
ブランド力や維持費、安全性に注目して比較してみましょう。
この記事では、
- レクサスが軽く見られるのはなぜ?
- メルセデス・ベンツの維持費は割高
- 結局のところ「どの車種を選ぶか」が重要
など、「レクサスとメルセデス・ベンツどっちを選ぶべきか」をわかりやすく解説します。
ぜひクルマ選びの参考にしてみてください。
レクサスとメルセデス・ベンツを3つの観点から比較
レクサスとメルセデス・ベンツ、一概に「こっちを買うべきだ」とはいえません。
なぜなら、「クルマ選びで重視するポイント」しだいで最適解が異なるからです。
ファッションでたとえるなら、安く済ませたい人はユニクロで、自己顕示欲を満たしたい人はルイ・ヴィトンやGUCCIで服を買うのが"正解"であるようなものです。
そこで、以下3つの要素に関してレクサスとメルセデス・ベンツを比較していきます。
- ブランド力
- 維持費
- 安全性
ステータス、ランニングコスト、ボディの頑丈さのうち、譲れないものはどれか、ご自身の価値観と照らし合わせながら読み進めてみてください。
ちなみに、ブランド力や安全性を重視する方にはメルセデス・ベンツがおすすめです。
維持費を安く抑えたい方はレクサスを選ぶと良いでしょう。
理由は後述します。
1. ブランド力で選ぶならベンツ
ブランド力で選ぶならメルセデス・ベンツがおすすめです。
「メルセデス・ベンツがレクサスのブランドイメージを上回っている」といえる理由はつぎのとおりです。
- 歴史が深いから
- レクサスは"トヨタ車"だから
まず歴史について、メルセデス・ベンツの創業は1926年、レクサスは1989年(国内展開は2005年)です。
そもそも、現在の自動車を作ったのはメルセデス・ベンツです。
「世界最古の自動車メーカー」であるベンツには他のどのメーカーも及びません。
法隆寺や厳島神社、白川郷などの世界遺産と同様に、メルセデス・ベンツには、長い歴史に裏打ちされた威厳があります。
もっと卑近な例で考えてみても、たとえば「去年オープンしたレストラン」より、「元祖オムライスの洋食屋」のほうが格上に思えるのではないでしょうか。
自動車メーカーもおなじで、レクサスとベンツを比較すると、決まって「ベンツのほうが歴史があるから」と贔屓する意見が出ます。
ゆえに、ステータスを重視するならメルセデス・ベンツを選んでおけば間違いありません。
ただし、当然ながらメルセデス・ベンツAクラスよりも、レクサスLXのほうが格上です。
なぜならLXの車両価格のほうが高いからです。
メルセデス・ベンツを選ぶにしても、「一番安いベンツでしょ?」と嗤われないよう、なるべく上位のモデル(Cクラス以上)を購入することをおすすめします。
レクサスは"トヨタ車"?
ブランド力に関して、世の中にはレクサスを"トヨタ車"だとみなす人が一定数存在します。
たとえば、「レクサスはLのエンブレムをつけて価格を100万円吊り上げただけのトヨタ車だ」という具合です。
「そんなことはない。レクサスの車造りや品質はトヨタをはるかに上回っていて……」
と反論したい方がいるかもしれませんが、これは専門的なメカニックの問題ではありません。
単にイメージの問題です。
実際のクオリティや乗り心地、静粛性がどうであれ、レクサスを小馬鹿にする人がいるのは事実です(嫉妬もあるだろうが)。
高いお金を支払ってレクサスを購入し、「偉そうに……エンブレムが違うトヨタ車じゃん」などと周囲に舐められたら良い気はしないでしょう。
日本人には少なからず"舶来品信仰"があるため、この点でも輸入車であるベンツが有利です。
ブランド志向の方、お金持ちだと思われたい方、人に舐められたくない方は、誰もが認める高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」を選んでおけば間違いありません。
ブランド力で選ぶならベンツがおすすめです。
2. 維持費で選ぶならレクサス
維持費の安さや故障の少なさで選ぶなら、国産車であるレクサスがおすすめです。
というのも、輸入車であるメルセデス・ベンツは部品や消耗品のコスト、作業工賃が国産車の1.5〜2倍近く(場合によってはそれ以上)高くつくからです。
くわえてベンツは、輸入車ゆえにパーツの取り寄せに時間がかかることもしばしばです。
それにたいしてレクサスは、世界トップクラスの故障率の低さを誇ります。
したがって、以下に該当する方はベンツではなくレクサスを選んだほうが良いでしょう。
- 近所に販売店がない
- 修理に時間やお金をかけたくない
- 車が故障するなんて考えられない
- 高い維持費を払ってまでベンツに乗りたくはない
ご覧の項目に当てはまるなら、壊れにくいレクサスに乗ったほうが精神的ストレスを減らせるかもしれません。
結局のところ重要なのは、「維持費の高さはメルセデス・ベンツにかかる"ブランド税"だから仕方ない」くらいに割り切って考えられるどうかです。
洋服でたとえるなら、「手洗いする手間をかけてでもルイ・ヴィトンのTシャツ(洗濯表記が手洗い)を欲しいと思えるか」みたいなことです。
手洗いが面倒ならほかのTシャツを買ったほうが良いように、修理云々を煩わしく思うなら、あるいは突発的な支出を避けたいなら、レクサスを選んだほうがきっと満足できます。
なかには、
「高価な上位モデルのメルセデス・ベンツでもトラブルは起きるの?」
と疑問に思った方がいるかもしれません。
答えは、EクラスやSクラス、Gクラスのオーナーが「国産車と違って細かい不具合がしばしば生じる」と語るとおりです。
価格帯に関係なく、メルセデス・ベンツを選んだ時点で"トラブルは付きもの"だと覚悟したほうが良いでしょう。
とはいえ、ベンツのランニングコストを悲観することもありません。
なぜなら「輸入車の割高な維持費」を払えている事実も、メルセデス・ベンツのオーナーが「お金持ち」だと認識される所以だからです。
ちょうど、スーパーで高級食材ばかり買う人物が、まわりの客から「きっとお金に余裕があるんだろう……」と思われるようなものです。
高コストもデメリットばかりではありません。
- 輸入車は維持費が高い
- あの人は輸入車に乗っている
- あの人はお金持ちに違いない
ご覧のとおり、連想ゲームでまわりが勝手にあなたを「お金持ち」にしてくれます。
そもそも高級車は"高くてナンボ"の世界であり、高価であるほど偉くて威張れるので、車両価格のみならず維持費の高さもステータス向上に結びついているといえます(敷居を高くしている)。
牛丼の価格と違って、高級車の維持費は「安いほど良い」わけではないのです。
「そうはいっても、維持費は安いほうが嬉しい」
という方は、メルセデス・ベンツではなくレクサスを選ぶのがおすすめです。
維持費を抑えたいのに見栄でベンツを買うと、後悔するかもしれません。
3. 安全性で選ぶならベンツ
衝突安全性の高さで選ぶなら、メルセデス・ベンツがおすすめです。
これは個人的な意見ではなく、公的機関による試験(NCAP)が証明しています。
NCAP(New Car Assessment Program)とは、自動車安全性テストを指します。
日本ではJNCAP、欧州ではEuro NCAPが実施されていますが、それぞれ評価項目や試験方法が異なるため、結果を単純比較することはできません。
たとえるなら、
- A高校の生徒の期末テスト
- B高校の生徒の期末テスト
両者の点数をくらべても優劣がつけられないようなものです。
ちなみに、より条件が厳しいのはEuro NCAPです。
日本の衝突安全性規定はというと、軽自動車を認証できるよう、諸外国よりも条件が緩く設定されています。
たとえば、欧州のEuro NCAPに規定されている「側面にポールを衝突させる試験(電柱や信号機の柱への衝突を想定)」は、日本のJNCAPにはありません。
転倒時のルーフ強度に関する規定も、日本にはありません。
40%オフセット前面衝突試験(時速64kmで台車をぶつける試験)の内容にも、以下の違いがあります。
- 欧州:台車、試験車両ともに走行状態
- 日本:試験車両は静止状態
欧州が「走行している車両同士の正面衝突」を想定しているのにたいし、日本は、停車しているところへ相手が突っ込んでくる状況を想定しているわけです。
具体的には、先頭で信号待ちしていたら時速64kmで正面衝突された、という具合です。
現実的なシチュエーションではありません。
以上の内容を端的にいうなら、日本のJNCAPで最高評価を獲得したクルマが、欧州やアメリカでも最高評価をとれるとは限らない(最高評価の重みが違う)、となります。
ちょうど一言で「優勝」といっても、県大会と全国大会では凄さが異なるようなものです。
「いや、外国のNCAPで高評価を得ている国産車だってあるじゃないか」
と反論したい方がいるかもしれません。
がしかし、たとえばアメリカの試験には米国仕様車が用いられるなど、日本仕様車とは異なっているケースがあるのです。
あるモデルが外国のNCAPで高評価をとったことと、日本仕様車も安心安全かどうかは、話が別です。
あくまでも参考程度にとどめておくのが良いでしょう。
ちなみに、安全性評価はメルセデス・ベンツの車種ごとに異なります。
検討しているモデルの評価をぜひご自身で調べてみてください。
安全性で選ぶなら、速度域が高いヨーロッパの交通事情(一般道で時速100km出せる、速度無制限のアウトバーンが存在する)にあわせて製造されたメルセデス・ベンツがおすすめです。
運転すれば「ボディの頑丈さが違う」と感じることでしょう。
まとめ
レクサスとメルセデス・ベンツを以下3点で比較しました。
- ブランド力
- 維持費
- 安全性
このうちブランド力を重視する方、高い衝突安全性を求める方は、メルセデス・ベンツを買うのがおすすめです。
それにたいして、維持費の安さを重視する方はレクサスを買うのが良いでしょう。
なお、ブランド力はメルセデスベンツの方が高いとお伝えしましたが、この「お金持ちイメージ」が周囲のねたみを買うリスクがあります。
たとえるなら、GUCCIのTシャツを着ているだけで「成金じゃん」とまわりの反感を買いやすいようなものです。
事実、世の中には、
- 職場で生意気だと思われたら嫌だ
- 近所の人たちの反感を買いたくない
- 嫉妬は恐ろしいから
といって、ベンツではなくあえてレクサス(国産車)に乗る人もいます。
こうした事情も考慮しつつ、レクサスとメルセデス・ベンツ、どちらにするか検討してみてください。
なお、乗り心地に関してはネットで調べるのではなく、ディーラーで試乗車を運転して確かめるのが一番です(好みや車種によって評価は変わるため)。
クルマの下取り・売却で損をしないためのポイント
クルマの下取りや売却で損をしないために大切なのは、一社ではなく、複数の買取業者に査定してもらうことです。
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- グレードを上げる
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査定=売却確定ではないので、気軽に愛車の価値をチェックしてみてはいかがでしょう。
一括査定:電話ラッシュを避けるには?
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たとえるなら、複数の企業から内定をもらい、条件が良いところに就職を決めるようなものだとお考えください。
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以上、レクサスとメルセデス・ベンツどっちを選ぶべきか、でした。
【結論】ブランド志向ならメルセデス・ベンツ(それもなるべく高いモデル)。高い衝突安全性を求める方もメルセデス・ベンツ。維持費を抑えつつ高級車に乗りたいならレクサス。故障やトラブルが少ないのもレクサス。デザインや乗り心地は人それぞれの好み次第。
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