KDP(kindle direct publishing)でセルフ出版をしたことのある人へ。
1冊出しただけで「こりゃ労力に見合わないな」とやめてしまったのではないでしょうか?
それ、かなりもったいないです。
電子書籍はかならず2冊目を出版しましょう。諦めるのは2冊目を出してからでも遅くありません。
この記事では、私がkdpで2冊目を出版したときに感じたメリットを紹介します。
ぜひ「よっしゃもう一回書くか!」という気分になってください。
1冊出版しただけでKDPを去っていませんか?
アマゾンのセルフ出版サービス(通称KDP)を利用すれば、誰でもタダで自分の本が出せます。
紙の本ではなく電子書籍ですが、それでも「作家」という肩書きを得られるのは嬉しいものです。
一切お金はかかりませんので、労力さえ惜しまなければチャレンジしてみるのもいいでしょう。
一攫千金を狙うなら、宝くじを買うよりも現実的かもしれませんね。
出版したのに全然売れない
とはいえ、現実はそう甘くないわけです。
苦労してどうにか1冊目を販売したものの、まったく売れない。割りに合わないと感じて執筆をやめてしまう。
こうしてKDPを去ってしまう人は少なくありません。
でも1冊目が本領が発揮するのは、じつは2冊目を出してからなんです。
1冊だけ出して諦めてしまうのはもったいない。絶望するにはまだ早いのです。
KDPで2冊目を出版するメリット
私は2018年7月に初めてKDPでセルフ出版を行いました。
『ショートショートはじめました。』というタイトルの掌編小説集です。
右も左もわからなかったため、発売してすぐに無料キャンペーンを打ちました。
すぐに21回ダウンロードされ、「これはいけるぞ!印税生活だ!」と意気込んでいたのがこのころです。
無料配布なので収益は発生していません。いざキャンペーンが終了して有料に戻ると、パッタリとダウンロードが途絶えてしまいました。
プライムリーディング会員がポツポツと読んでくれて、どうにか50円そこそこの印税を手にしたのを覚えています。
しかし印税が発生したのも発売から4ヶ月目まで。
そこからは、まるで闇に葬り去られたかのように、誰にも読まれなくなったのです。
2冊目を出すと1冊目が売れる
初出版からおよそ1年後。2019年6月に2冊目の作品をリリースしました。
『ショートショートショートのビル1F』という掌編小説集です。
2冊目を出版して驚いたのは、1冊目も読まれるようになったことでした。
およそ6ヶ月冬眠していて、「これは冬眠じゃなくて永眠なんじゃないか」と思っていた作品が、とつぜん息を吹き返したのです。
新作を読んだ読者が「この著者の過去の作品も読んでみよう」と思い、ダウンロードしてくれたのでしょう。
5名ほどが私の1作目を読んでくれました。これは素直に嬉しかったですね。
出版するほどメリットが増大する
もしもこれが3冊目、4冊目と続いていったらどうでしょう。
4冊目で初めて知った読者が、さかのぼって1〜3冊目も読んでくれることを期待できるのではないでしょうか。
つまり、電子書籍を出せば出すほどメリットが増えていくわけです。
1冊目が売れなかったとしても、2冊目を出版すれば、また売れるチャンスはやってきます。
これが2冊目を出すべき理由であり、1冊目だけで終わるのがもったいない理由でもあります。
2冊目も同ジャンルにしよう
とはいえ、なんでもかんでも出せばいいという話でもありません。
1冊目はショートショートを出版しておいて、売れなかったから路線変更。2冊目は釣りのテクニックに関する本を出しました。
これでは相乗効果を狙えませんよね。
釣りに興味があるユーザーがショートショートにも興味を持つかは微妙です。
そうではなく、1冊目にエッセイを書いたのなら2冊目もエッセイにする。1冊目を自己啓発本にしたのなら、2冊目も自己啓発本にする。
初っぱなから多角化(あるいは迷走)するのではなく、まずは同ジャンルで攻めていきましょう。相乗効果を実感できるはずです。
しかも2冊目を出すのは簡単である
そんな素敵な2冊目は、さらに都合がいいことに、1冊目よりも簡単に出版できてしまうのです。
初めてのセルフ出版はさぞ苦労したことでしょう。
執筆はもちろんのこと、体裁を整える作業、改行などのコード挿入、表紙のデザイン、販売設定などなど、やらなければいけない手順が無数にあります。
でも、周囲に訊けれる人はいません。自分でネットで調べて進めるしかないわけです。
そのためずいぶん大変な思いをするわけですが、2冊目はすべてが2回目なので、それはまぁスムーズに進みます。
初回とは比べものにならないほどあっさりと出版にたどり着けますよ。
1冊目の苦労は忘れよう
1冊目の出版はさぞ苦労したことと思いますが、2冊目を出す際にはいったん忘れましょう。
電子書籍をセルフ出版するのは苦行だ、というイメージを捨てるのです。
はじめて作るカレーより2回目に作るカレーのほうがすぐ完成しますよね。手順をなんとなくでも覚えているだけで、だいぶ効率的に調理できるからです。
KDPを使ったセルフ出版もカレーとおなじだと思ってください。
1回目よりも簡単にスムーズに出版できることでしょう。
まとめ:KDPには最低でも2回挑むべし
電子書籍をセルフ出版する人は、たぶん印税だけが目的ではないと思います。
お金が欲しければもっと効率よく稼げる方法などいくらでもありますからね。
やはり、「多くの読者に読んでほしい」という純粋な気持ちを持っているはずです。
であれば、電子書籍を出版すればするほどその願いは叶います。
1冊目がダメなら2冊目を出せばいいだけ。落ち込んでいる時間があったら、さっさと執筆して2冊目を出版してしまいましょう。
内容が素晴らしいものであれば、きっと読者は過去の作品も読んでくれるはず。さぁもう一度文章を書こうではありませんか!
私が書いたショートショートです。
一瞬で読めますが、きっと一生忘れません。