この記事では、アラン・ケン・トーマス編『スティーブ・ジョブズ 世界を変えた言葉』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『スティーブ・ジョブズ 世界を変えた言葉』の感想
本書にはスティーブ・ジョブズの言葉だけが載っています。
著者による解説はいっさいありません。
大きくドーンとジョブズの言葉。それから小さく出典の記載。
(出典は記載のないものもいくつかあります)
本書を読めば、ジョブズが世界に影響を与えた、スケールの大きな言葉の数々に触れることができます。
絶対的な自信
本書を読んで感じたのは、ジョブズの絶対的な自信です。
アップル社の理念と製品に強い誇りを持っています。
自信満々なジョブズは、ライバルであるマイクロソフトをしばしば批判しているんですね。
「あいつらは三流だ」とか「恥も外聞もない」とか。
本書は「世界を変えた言葉」をメインに編集されていますが、「マイクロソフトを貶した言葉」だけを集めたら、それはそれで1冊の本になりそうな気がしました。
とんでもない営業妨害ですが。
美しさに注意を払う
ジョブズはシンプルな美しさにこだわりました。
彼は「優れた企業ほど美しさに注意を払う」と考えていたようです。
この言葉に触れて私が思い浮かべたのは、自動車メーカーのマツダでした。
マツダが誇る魂動デザインの美しさは、国産車のなかで群を抜いています。
理念や哲学がなければ美しさは生まれない。
そんなふうに感じました。
もちろん、アップル製品の美しさは言わずもがなです。
私はiPhoneとiPad、それからMacbookAirを愛用しています。
iPhoneは未だに5sですが。
そういう持ち方をするな!
本書のなかでもっとも面白かったのが、アップル製品への苦情にたいするジョブズの返答です。
iPhone4の側面にある金属部分を握ると通信が切れる。
ユーザーからメールでそんな苦情が届いたといいます。
で、ジョブズの返答が「そういう持ち方をしなきゃいいんだ!」というもの。
ジョブズ、まさかの逆ギレです。
「俺たちは悪くない。お前の持ち方が悪いんだよ」と反論しています。
顧客対応の是非はともかくとして、ジョブズの言い分にも一理ありますよね。
「ユーザーが製品に合わせろ」っていう。
日本の企業もこれくらい自社製品にプライドを持ち、クレームにたいして強気に出てもいいのではないでしょうか。
「車のホーンが鳴らしにくい」というクレームには「押し方が悪いんだ!」。
「牛乳の賞味期限が切れていた」というクレームには「よく見て買え!」。
そうそう、これでいいのです。
まとめ
本書を読み、改めてジョブズの偉大さを認識しました。
すでにこの世を去っていることが残念でなりません。
もっと長く生きていたら、どんな製品を見せてくれたのか。どんな面白いクレーム対応を見せてくれたのか……。
とりあえず、ジョブズが最後に手掛けたとか手掛けていないとかいうiPhone5sを、2020年以降も大事に使うこととします。
以上、『スティーブ・ジョブズ 世界を変えた言葉』を読んだ感想でした。