あなたが最後に怒ったのはいつですか?
タイトルに「アンガーマネジメント」とあるように、本書は怒りの感情をコントロールする方法について書かれています。
自分がどんなことに怒りやすいかを診断するテストも役に立ちました。
この記事では、安藤俊介著『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』を読んだ感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』の感想
この記事を読んでいるあなたは「怒りの感情」に興味があるのだと思います。
「怒り」にフォーカスした本がたくさんあるなかで本書が面白かったのは、 「自分がどんなタイプか知れること」ですね。
いくつかの質問に答えると、怒りの傾向がわかるようになっています。
そのため、より読者一人ひとりに合ったアドバイスが得られます。
怒りの感情をコントロールするために、自分がどんなことに怒りやすいのかを自覚するのは必須です。
「怒りのタイプ」がわかる!
自分が持っている感情のクセには、なかなか気づけないといいます。
ただ、クセがわかってしまえば、意識して直すことは可能です。
診断の結果、私は「正義感の強い完璧主義な人間」だということがわかりました。
(本書によれば警察官や裁判官などのおカタい職業に向いているそうで、転職を考えています)
「他者を評価する権利はあっても、罰する権利はないと自覚せよ」など、怒りをコントロールするためのアドバイスも参考になります。
私はルール違反をしている人を見ると必要以上に介入しようとする傾向があるので、意識して直そうと思いました。
直せそうもなければ転職します。
怒りが悪いわけではない
怒りについて以下の本を読んだことがあります。
この著者は、怒りを全面的に否定していました。
いかなるときも怒ってはならん、と。
いっぽうで本書は「怒るべきときは怒ろう」というスタンスです。
どちらが良い悪いとはいえませんが、個人的には「怒るべきときは怒ろう」という考え方のほうが好きでした。
「怒り」という人間が持つ1つの感情を、完全に押し殺すことはできないと思うからです。
ぜひアンガーマネジメントによってうまくコントロールしたいものです。
どんなに腹立たしいことが起こっても仏のようにニコニコして暮らしたい方は、上の(金川氏の書いた)本を読んだほうがいいかもしれません。
「怒り」への豊富な対処法
本書ではまず自分の「怒りの傾向」を知り、さらに「怒りへの対処法」を知ることができます。
対処法がいくつも具体的に紹介されています。
たとえば、アンガーログ。
アンガーログとは、イラッときた内容を記録することを指します。
日時や場所、出来事、思ったこと、10段階で評価した怒りのレベルなどを残しておき、客観的に見るわけですね。
これは自分の傾向を知るのに有効です。
他にも「イラッとしたら6秒待て」といったアドバイスもありました。
怒りの感情のピークは6秒程度だそうです。この6秒をやり過ごせれば、すこしは冷静になれるといいます。
6秒間を堪えるためには、あらかじめ合言葉を決めておくのがいいのだとか。
「落ち着け落ち着け」や「大丈夫大丈夫」などと唱えながら、怒りのピークが過ぎるのを待つんですね。
イラッとしてすぐに怒鳴ってしまう人や、つい煽り運転をしながらモデルガンを撃ってしまう人は参考にしてください。
まとめ
役立つ本でした。
なぜ(どんなときに)人は怒るのかがわかりますし、どうすれば怒りをコントロールできるのかもわかります。
怒りの感情は怖いものです。怒りはあなたの人生を台無しにします。
煽り運転をしながらモデルガンをバンバンやったら逮捕されて全国ニュースになりますし、灰皿で頭をガツーンとやったらお縄になります。
怒りをグッと堪えられるかどうかで人生が変わるといっても過言ではないでしょう。
怒りに支配されないために、誰もが一度は読んでおくべき本かと思います。
自分の「怒り」タイプを知ってコントロールする はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック
- 作者:安藤俊介
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2016/09/20
- メディア: Kindle版
以上、安藤俊介著『はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック』を読んだ感想でした。