タイトルを訳すと「あなたは幸せですか?」となります。
答えはイエスアイアムでしょうか、ノーアイムノットでしょうか?
この記事では、矢沢永吉著『アー・ユー・ハッピー?』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『アー・ユー・ハッピー?』の要約と感想
まずは本書の要約から。
『成りあがり』以来20年ぶりとなる、矢沢永吉にとって2冊目の本。
被害総額30億円にのぼるオーストラリア事件など、自身の壮絶な人生を振り返りながら、真の幸福とは何かを語る。
以上がおもな内容です。
矢沢永吉の曲を聞いたことがなく、前著『成りあがり』を読んだことがなくても楽しめます。
※私が保証します。
自分で稼いだ金で暮らすこと
矢沢永吉は、「自分で稼いでその金で暮らすこと」が大事だと述べています。
なぜなら、それこそが気持ち良いことだから。
誰かの世話になるのではなく、仕事をして自力で稼ぎ、そのお金で自由に暮らす。
そこに真の幸福があるといいます。
これを読み、私は『闇金ウシジマくん』を思い浮かべました。
ロクに働かず、誰かの世話になって借金をする債務者たちは、一様に楽しそうではありません。
仕事をせず生きられるのはラクでしょう。
でも、その状態を心の底から幸せだと思えるかどうかは疑問です。
誰かに依存しているうちは、気持ちよく生きられないのかもしれません。
自立していれば堂々としていられると、矢沢は述べています。
矢沢永吉は臆病
矢沢永吉は自身を「臆病」だと評します。
臆病そうには見えませんが、自分では臆病だと思っているのだそう。
重要なのはここからです。
矢沢は「世の中の成功している人ほど臆病」だといいます。
臆病ではなく、とことんいける人は無神経な人である、と。無神経な人は抑揚がないからつまらない……。
矢沢永吉は臆病な性格を、短所ではなく長所として肯定的に捉えているようです。
本書にはほかにも、
- それは矢沢のいいところだ
- だから矢沢ってカッコいい
- オレだって自分が羨ましい
など、自画自賛している箇所がありました。
自分を好きになって褒めてやれば、短所が短所ではなくなるのかもしれません。
自分の短所を思い浮かべて「それが私のいいところだ」と呟いてみませんか?
自分が気持ちよくなるために生きている
矢沢永吉は、自分が気持ちよくなるために生きているといいます。
誰のためでもなく自分のため。
自分自身のために生きている。
だから、誰を気にすることもない、と。
この考え方は重要ですね。
現代人は「誰か」を気にし過ぎるきらいがあります。
あくせくとSNSに写真をアップしては、自分を幸せそうに見せることに必死です。
- 豪華なホテル
- 恋人との2ショット
- 高級ブランドのバッグ
誰かに幸せを見せる必要などあるのでしょうか?
矢沢永吉がいうように、自分のことだけ考えて生きていれば良いと思うのですが。
「幸せをシェアしたい」 と真剣に語っている人もいて、世も末だと感じます。
まとめ
本書では、矢沢永吉が歩んできた人生と、考えてきたことが知れます。
成功すれば幸せかといえば、そうとも限らないんですね。
好きなクルマに乗って、女にモテても、矢沢はハッピーじゃなかった、のだとか。
なにより成功すると、お金目当てに寄ってくる人がたくさんいることを知りました。
悲しいことです。
成功して、大金を手にしても、裏切られ、誰も信用できなくなってしまう。
お金を手にして不幸になるだなんて、そんな話、聞いていません。
庶民でいる状況を正当化するわけではありませんが、心のどこかで「それもまぁいっか」と思えたりもします。
以上、矢沢永吉著『アー・ユー・ハッピー?』の要約と感想でした。
言葉に深みがあって、胸にズシンと響きます。