チョコレートを食べすぎると顔が脂っぽくなり、ニキビができる原因になると考えている人がいます。
というのも、チョコレートには脂質が多く含まれているからです。
がしかし、それは誤解です。
食べ物の脂質がそのまま顔に出ることはありません。
ニキビを防ぐためには、脂質ではなく、糖質に気をつけるのが正解だといえます。
この記事では、
- 脂質ではなく糖質がニキビを作る
- ニキビを潰してはいけない理由
など、「チョコレートとニキビの関係」についてわかりやすく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
チョコレートとニキビの関係
キノコをたくさん食べても、私たちの体からキノコが生えてきたりはしません。
なぜなら、食べた物はすべて体内で消化され、もとの性質が残らないところまでバラバラに分解されるからです。
チョコレートもおなじです。
チョコレートの脂質が高いのは事実ですが、だからといって、摂取した脂肪がそのまま顔に出ることはありません。
たとえば、サラダにオリーブオイルをたっぷりかけて食べても、顔が脂っぽくなったりはしません。
コーヒーにバターとMCTオイルを溶かし、油まみれのドリンクにして飲んでも、やはり顔がテカテカになることはありません。
つまり、摂取した脂がそのまま顔に出てくるわけではない、ということです。
いっぽうで糖質を摂りすぎると、皮脂の分泌量が増え、ニキビができてしまう恐れがあります。
ニキビを防ぐために注意すべきは、脂質ではなく、糖質なのです。
糖質が中性脂肪になる
血液中に余ったブドウ糖は中性脂肪に形を変え、脂肪細胞に蓄えられます。
これが肥満の正体です。
中性脂肪を増やすのは糖質ですので、もしチョコレートを食べてニキビができてしまったなら、それは糖質が多いチョコレート(甘いチョコレート)を食べたせいかもしれません。
チョコレートを買う際には、商品のカカオ含有量をチェックしてみてください。
カカオ分70%以上の高カカオチョコレートなら含んでいる糖質が少ないため、食べても顔や背中にニキビができにくいといえます。
たとえば、エレベーターにたくさんの人が乗ったとき、ビーという警告音が鳴ることがあります。
これは人が乗りすぎていること、すなわちエレベーターの重量オーバーを示すサインです。
ニキビもおなじで、顔や背中にできたニキビは、糖質を摂りすぎているサインかもしれません。
エレベーターが重量オーバーしてしまったら、乗員の誰かが降りて重量を減らします。
同様に、ニキビや吹き出物ができてしまったら、まず糖質を減らしましょう。
- 甘いものを控える(チョコだけでなく)
- カカオ分70%以上のチョコに変える
いずれかの方法で糖質過多に対処できます。
ニキビを潰してはいけない理由
世の中には、顔にできたニキビを潰してしまう人がいます。
たとえるならこれは、スマホをハンマーで叩くようなものです。
つまり、やるべきではありません。
ハンマーでぶっ叩かれたスマホは、間違いなく画面が割れます。
ニキビもおなじで、指で潰してしまうと、
- 色素沈着を起こす
- クレーター状に皮膚表面が陥没する
など、一生消えない跡が顔に残ってしまう恐れがあるのです。
「触らぬ神に祟りなし」というように、たとえニキビが気になっても、触らないよう堪えるのが賢明です。
ところであなたは何歳でしょうか。
思春期にできるニキビは、成長期のホルモンバランスの乱れによって、皮脂分泌が増えることが原因だとされています。
つまり、あなたがいま思春期であれば、糖質を控えてもニキビが治るとは限らない、ということです。
いずれホルモンバランスが正常化すればニキビは治りますので、それまで辛抱しましょう。
- 糖質を摂りすぎない
- ニキビをつぶさない
ポイントはこの2点です。
まとめ
チョコレートとニキビの関係についてお伝えしてきました。
ニキビの原因となるのは、脂質ではなく、糖質の過剰摂取です。
ゆえに、ニキビを防ぐためには、糖質の少ないチョコレート(カカオ分が多いチョコレート)を選ぶのが無難だといえます。
スーパーに行けば、カカオ70%、カカオ80%といった高カカオチョコレートが売っていますので、それらを買ってみてはいかがでしょうか。
もちろん甘さは控えめですが、そのぶんニキビもできにくいので、OKです。
ニキビに限らず、糖質の過剰摂取は肥満にもつながります。
甘いものの食べ過ぎにはご注意ください。
以上、チョコレートとニキビの関係についてでした。
結論。ニキビの原因になるのは脂質ではなく糖質。カカオ分70%以上のチョコなら、食べてもニキビができにくいので安心。
【参考文献】
牧田善二『医者が教える食事術2 実践バイブル 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方70』ダイヤモンド社、2019年
かずのすけ『どんな敏感肌でも美肌になれる! オフスキンケア』KADOKAWA、2018年
小川徹『ハーバード現役研究員の皮膚科医が書いた 見た目が10歳若くなる本』東洋経済新報社、2019年
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