風呂に入らない人の頭髪は脂ぎってテカテカしている、これは事実です。
読書しない人は浅くてつまらない、これは事実ではありません。
偏見です。
本を読まない人間を"つまらないヤツ"だと決めつけてしまう心理の裏には、「だから本を読んでいる自分は深みがあって面白い人間だ」と肯定したい願望があるのかもしれません。
つまり、自分を好きになるために他人を見下している、ということです。
これがみんなに推奨したい「立派な自信のつけ方」かといえば、答えはノーでしょう。
この記事では、
- つまらない人は読書不足のせい?
- してはいけないタブーな発言
など、「読書しない人は浅いからつまらないのか」をわかりやすく解説します。
読書習慣のあり・なしだけで人を評価する短絡的思考のイヤな奴にならないよう、ぜひ参考にしてみてください。
読書しない人は浅くてつまらないのか
もちろん世の中には、本を読まないし面白くもない人間がゴロゴロいます。
ただし、こうした人たちの「退屈さ」と「読書習慣」に関係があるのかどうかは、わかりません。
つまらない理由はもっと他のところにあるのかもしれない、ということです。
たとえばそれは、映画鑑賞かもしれませんし、日記をつける習慣かもしれません。
友人と遊ぶ機会の多さ、もしくはこだわりの有無が「深みのある人間かどうか」を左右しているとも考えられます。
私たちは読書だけで面白くなったり、つまらなくなったりするわけではありません。
経験や思考も影響していて、もっと複雑です。
ニンジンやキャベツの野菜炒めとは違い、
- 塩胡椒をどっさり入れたからしょっぱい
- 塩胡椒を控えめにしたから薄味
こんなに単純ではないのです。
人としての深みや魅力につながる要素は、読書のほかにいくらでもあります。
自分を認めたい心理のせい?
読書しない人たちを、
- 浅い
- つまらない
- パッとしない
- 救いようがない
- 関わってもプラスにならない
といって非難したくなるのは、自分を認めたい気持ちの表れかもしれません。
本を読まない人々を十把一絡げに「つまらない連中」として一蹴し、片づけることで、「だから本を読んでいる自分には価値がある」と肯定したいのではないでしょうか。
つまり、
- 優越感に浸りたい
- 自己肯定感を高めたい
こんな欲求から、つい読書しない人たちを見下してしまうのだ、ということです。
してはいけないNGな発言
自分の価値を認めたい欲求は、もちろん誰にでもあります。
いわば食欲のようなもので、けっして"許されざる背徳的な欲望"ではありません。
ただし注意したいのは、
- 読書しない人は嫌い
- 読書習慣のないものは馬鹿だ
- 本を読まない奴は浅いからつまらない
といった意見を公にしないことです。
こうした批判精神ないし罵詈雑言は、心のうちに秘めたままにしておきましょう。
なぜかというと、もし口に出したりSNSに書き込んだりしたら、他人に嫌われるからです。
ピンと来ない場合は、「読書」の部分をクラシック音楽や歌舞伎に置き換えてみてください。
- クラシック音楽を聴かない人は浅い
- 歌舞伎を観ない人間はつまらない
人にこういわれたら、「やかましいわ」だとか「余計なお世話だわ」だとか、 何かしら反発したくなるはずです。
読書もおなじです。
「読書しない人はつまらないから〜」などと決めつける頭の硬い"老害"みたくなって、得することはありません。
周囲からウザいと思われるだけで、むしろ損をします。
まとめ
読書はボランティアと違って、立派でもなければ崇高でもありません。
読書していることを鼻にかけていると、
- 嫌なヤツ
- 偉そうなヤツ
- 上から目線のヤツ
こんなふうに認識されて、周囲に避けられます。
クモや毛虫のように嫌われてしまったら、人から相手にしてもらえなくなるでしょう。
読書にたいする「過大評価」を是正するためには、ショーペンハウエルの『読書について』を読むのがおすすめです。
彼のメッセージをまとめると「読書するほどバカになるよ。だって肝心な思考を放棄して、人に委ねてるんだから」といったところです。
知識をインプットするより自分の頭で考えるほうが大事だと気づいたとき、これまで読書に抱いていた幻想が崩れ去って、現実にハッとさせられるかもしれません。
読書に関しては、こんな本も有名です。
『華氏451度』は、本が禁じられている未来の世界を描いたSF小説です。
「やっぱり読書すべきだ」と思わせてくれる本だといえます。
賢い人たちのさまざまな意見に触れていくうちに、読書にたいする自分なりの価値観を確立できるのではないでしょうか。
以上、読書しない人は浅いからつまらないのか、でした。
【結論】ただの偏見。 仮に読書しない人がつまらないとして、こうした偏見を抱いている人間は「思い込みの激しい自惚れ屋」だといえる。これでは、どっちもどっち。
本の要約サイトを眺める意味について、当サイトにはこんな記事もあります。
読みかけの本を増やさない工夫に関して、当サイトにはこんな記事があります。
官能小説のバレない読み方と保管方法について、当サイトにはこんな記事があります。
紙の広辞苑の必要性に関して、当サイトにはこんな記事があります。