コーヒー好きな方に朗報です。
コーヒーは単なる嗜好品ではなく、多くの病気をするための薬でもあるのだそうです。
もちろん、素人の意見ではなく、医師の意見です。
本書の知識をインプットすれば、大好きなコーヒーを、いっそう美味しく飲めるのではないでしょうか。
1日10杯以上のブラックコーヒーを飲むコーヒー大好きドクターが、コーヒーの長所や健康効果を説いているのが本書です。
この記事では、石原藤樹著『実年齢56歳、血管・骨年齢30代の名医が実践!コーヒーを飲む人はなぜ健康なのか?』の要約と感想をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
『実年齢56歳、血管・骨年齢30代の名医が実践!コーヒーを飲む人はなぜ健康なのか?』の要約と感想
まずは本書の要約から。
コーヒーが不健康な飲み物だと考えるのは、時代遅れだ。
かつてコーヒーにマイナスイメージがあったのは事実だが、2012年以降、さまざまな研究によってコーヒーの健康効果が明らかになってきた。
1日3〜4杯のコーヒーを飲む習慣は、私たちの心血管疾患による死亡リスク、総死亡リスクを優位に下げることがわかっている。
コーヒーを1日に3〜4杯飲むと、総死亡のリスクが10〜20%低下するのだ。
なぜコーヒーは健康に良いのか、コーヒーにはどんな成分が含まれているのか、コーヒーがもたらすデメリットはあるか、など、コーヒーと健康の関係について医師が解説する。
以上がおもな内容です。
最初から最後まで、一貫してコーヒーのことだけが書かれていました。
コーヒーの健康効果を知りたい方、コーヒーの適切な摂取量を知りたい方に本書はおすすめです。
コーヒーのメリットとデメリット
コーヒーを飲むメリットだけでなく、デメリットについても著者は言及しています。
あえてコーヒーのマイナスな情報も載せている点は、フェアな姿勢の現れであり、本書の信憑性を高めているといえます。
というのも、終始コーヒーの健康効果だけが書かれていたら、それは「デメリットを隠している」ことに他ならないからです。
コーヒーの悪い面を隠し、良い面だけをアピールしてこられても、信用できません。
たとえば本書では、コーヒーに含まれる発がん物質「アクリルアミド」について紹介されています。
発がん物質というと恐ろしく聞こえますが、これは唐揚げや天ぷら、ステーキなど、食品を高温で焼いたり揚げたりすると産生される物質であって、けっして珍しいものではありません。
つまるところ、アクリルアミドは私たちが普段の食事で口にしている(発がん)物質だ、ということです。
どんな食べ物にも、多かれ少なかれ発がんリスクはあります。
ゆえに、コーヒーに含まれるアクリルアミドに関しても、それほど気にすることはないといえるでしょう。
それから、妊娠中の女性、閉経後で骨粗しょう症のリスクがある女性に関しては、コーヒーを飲むと健康上の問題が生じる恐れがあることを著者は指摘しています。
コーヒーを飲んだからといって、すべての人が健康になれるわけではないようです。
上の条件に該当している女性は注意してください。
ほかにも、
- カフェインの危険性
- 肝機能が悪い人は控えるべき
など、本書ではコーヒーのマイナス面も紹介されていました。
「コーヒー万歳!」といった偏った内容ではないため、信用できるといえそうです。
もちろん、本書に載っているコーヒーの健康効果はエビデンスに基づいたものであり、コーヒー大好きドクターの「個人的考え」などではありません。
健康効果はクロロゲン酸のおかげ
コーヒーが及ぼす健康効果のほとんどは、コーヒーに含まれるポリフェノール「クロロゲン酸」によって説明できるといいます。
つまり、コーヒーの健康効果はほぼすべてクロロゲン酸のおかげ、ということです。
- 抗酸化作用
- 肝機能改善効果
- 糖尿病の予防効果
- コレステロール低下作用
- 食後血糖値の上昇抑制作用
など、コーヒーが持つ健康効果は、いずれもクロロゲン酸によるものだそうです。
クロロゲン酸が体内で代謝されると、コーヒー酸という成分が生まれます。
このコーヒー酸には、抗がん作用、抗ウイルス作用など、クロロゲン酸とは違った健康作用があるといいます。
二段階で私たちの健康に作用するとは、クロロゲン酸、恐るべき成分です。
ただしクロロゲン酸は熱に弱く、高温で焙煎すると、その量が減少してしまうのだそうです。
クロロゲン酸を効率よく摂るには、焙煎が短時間の浅煎りがおすすめだ、と著者は述べていました。
ここ、かなり重要なポイントです。
「コーヒーならどんなコーヒーでもOK」ではない点に注意が必要です。
まとめ
コーヒーの健康効果についてわかりやすくまとめられた一冊です。
もしコーヒーが持つ健康効果やメリットが知りたければ、他の書籍ではなく、本書を読むのが良いでしょう。
コーヒーは人種に関係なく寿命を伸ばすといいます。
これはもっとも権威のある医学雑誌に載った研究論文であり、信憑性が高いといえます。
「総死亡リスクを低下させる」という信頼できるデータは、サプリメントにも薬にも、ほとんど存在しないと著者は述べていました。
がしかし、コーヒーに関しては、総死亡リスクを低下させることが確認されています。
コーヒーの凄さがよくわかるのではないでしょうか。
著者は毎日10杯以上のブラックコーヒーを飲んでいるそうですが、いっぽうで「1日5杯以上飲む安全性については未確認」だと述べています。
とりあえずわれわれは、健康に良いと認められている1日3〜4杯のブラックコーヒーを飲むのが良さそうです。
以上、石原藤樹著『実年齢56歳、血管・骨年齢30代の名医が実践!コーヒーを飲む人はなぜ健康なのか?』の要約と感想でした。
結論。コーヒーが健康に与えるプラス作用、マイナス作用を知れる本。読めば毎日コーヒーを3〜4杯飲みたくなること必須。
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